■Interstageの起動に失敗する
マルチシステム機能を利用して、Interstageの起動時に異常が発生した場合の対処方法について説明します。
Interstageの起動失敗
システムの区別としてIPアドレスで識別を行っている場合に、Interstage動作環境定義にCORBAサービスが使用するホスト名(Corba Host Name)を指定していない場合、Interstageの起動に失敗する場合があります。この場合CORBAサービスが使用するホスト名(Corba Host Name)を全システムのInterstage動作環境定義に指定し、その後、Interstageの初期化を実施してから再度処理を実行してください。
■アプリケーションプログラムの異常
マルチシステム機能を使用している環境で、Interstageのアプリケーションに、異常が発生した場合の対処方法について説明します。
ORBの初期化(CORBA_ORB_init)の異常
環境変数“IS_SYSTEM”またはORBの初期化のパラメタで指定したシステム名に誤りがある場合、ORBの初期化が失敗します。また、この場合、od16242のメッセージが出力されます。
Systemwalker CentricMGR 運用管理サーバなど、InterstageのCORBAサービスを利用している製品を利用する場合、環境変数“IS_SYSTEM”に誤ったシステム名が指定されるとその製品の運用で異常が発生する場合があります。
■相互待機型を使用したクラスタサービスの異常
以下に、PRIMECLUSTERを使用した相互待機で、異常が発生した場合の対処方法について説明します。
待機系のInterstage起動失敗
Interstage動作環境定義にCORBAサービスが使用するホスト名(Corba Host Name)を指定している場合、待機系でのInterstageの事前起動に失敗します。PRIMECLUSTERを使用する場合CORBAサービスが使用するホスト名(Corba Host Name)を使用しないでください。
Interstageの初期化に失敗
ノード名引き継ぎ機能を使用し、1:1運用待機として使用している環境に、クラスタサービスを追加し、相互待機として使用する場合において、Interstageの初期化に失敗する場合は、ノード名が引き継ぎの状態のまま(両ノードのノード名(/etc/nodename)が同じ名前)になっている可能性があります。
相互待機はノード名の引き継ぎは行えません。ノード名引き継ぎの状態を解除し、デフォルトシステムおよび拡張システムのInterstageの初期化より作業を行ってください。
■Interstage停止時の他システムのInterstageの異常
以下にマルチシステム機能を使用して、Interstageの停止時に他システムのInterstageに異常が発生する場合の対処方法について説明します。
Interstage停止時に他システムのInterstageが異常終了
Interstage動作環境定義で指定されたWebサーバの環境定義ファイル名が他システムのInterstage動作環境定義と重複している場合、一方のInterstageを停止すると、他方のInterstageが異常終了することがあります。
1つのWebサーバは、複数のシステムのInterstage動作環境定義へ登録しないでください。
Interstage動作環境定義を以下のいずれかに修正することで、Interstageの異常終了を回避できます。
Webサーバは各システムで重複しないよう定義する
Interstage動作環境定義の監視モードに“mode2”を指定する