マルチシステム機能を利用したクラスタ環境の概要について説明します。
■目的
複数サーバ上に複数の運用/待機を構成するシステムをそれぞれ構築し、システム単位での相互待機を実現する場合に利用する運用形態です。
アプリケーションの単位ではなく、システム単位での相互待機を行うことが可能となるため、一方のシステムに異常が発生した場合でも、他のシステムに影響を与えることなく、相互待機による運用が可能になります。
このため、より信頼性の高いシステムを構築することが可能です。
■メリット
それぞれの運用単位にInterstage環境を構築可能となるため、他の運用での異常に影響されることなく、相互待機を実現することができます。さらに相互待機を使用することで、1:1運用待機のように待機専用サーバを用意することなく、高信頼性を確保することができます。
■機能概要
マルチシステム機能を使用せずに、1つのシステムにより相互待機を構築する場合、Interstageをサーバ上で1つ起動し、業務を構成するアプリケーション(トランザクションサービスの場合はワークユニット)のみを切りかえ対象とする方式となります。この場合、ある一方のサーバに異常が発生し、切り替えが発生した場合、1つのInterstageのシステム上において相互待機を構成するアプリケーションを運用することとなります。
このため、互いのアプリケーションで1つのInterstageの資源を使用することとなるため、一方の運用を行うアプリケーションで何らかの異常が発生した場合、少なからず、もう一方の運用を行うアプリケーションに影響する可能性があります。
マルチシステム機能を使用した相互待機を構築することで、運用単位にInterstageを割り当てることが可能となり、互いに影響することのない、システムを構築することが可能となります。
データベース連携サービスはデフォルトシステム上でのみ使用可能です。