メッセージブローカは、1つ以上のメッセージ格納領域(以降、物理格納先)を管理します。物理格納先は、システム管理者が事前に作成することも、初回アクセス時に自動作成することもできます。
その他の機能として、メッセージブローカには、JMSクライアントとのコネクションを管理する機能などもあります。メッセージブローカの機能については、「2.19.2 メッセージブローカの機能」を参照してください。
システム管理者は、物理格納先の作成、JMSクライアントとのコネクション管理の動作定義、および起動/停止などのメッセージブローカの運用を行います。また、asadminコマンドを使用して、JMSクライアントがJNDI経由で獲得するJMS接続ファクトリやJMS送信先リソースを作成します。
メッセージブローカとのコネクション作成に必要な情報(動作ホスト、認証情報など)や接続情報を定義します。
物理格納先を特定するアドレス情報を定義します。
JMSクライアントアプリケーションは、JNDI経由で定義されたJMS接続ファクトリやJMS送信先リソースを獲得し、メッセージブローカと接続した後、メッセージを送受信します。
JMS接続ファクトリ/JMS送信先リソースの作成については、「4.15.5 JMSのメッセージを送受信する準備」を参照してください。
メッセージブローカの運用形態
メッセージブローカは、Interstage Java EE 6 DASサービス/サーバーインスタンスとは別のプロセスで動作し、Interstage Java EE 6 DASサービス/IJServerクラスタでJMSを使用する場合に運用できるデフォルトの運用形態です。
本運用では、Interstage Java EE 6 DASサービス/サーバーインスタンス上で動作するJava EEアプリケーション、および別プロセスで動作するJMSクライアントアプリケーションが、メッセージブローカとメッセージの送受信を行います。
また、メッセージブローカは、サービス化することによって自動起動することができます。メッセージブローカの起動/停止については、「4.15.3 メッセージブローカのREMOTE運用」を参照してください。
メッセージブローカは、Interstage Java EE 6 DASサービスと同一のプロセス上で動作し、Interstage Java EE 6 DASサービスでJMSを使用する場合にだけ運用できる形態です。
本運用では、Interstage Java EE 6 DASサービス上で動作するJava EEアプリケーション、および別プロセスで動作するJMSクライアントアプリケーションが、メッセージブローカとメッセージの送受信を行います。
また、メッセージブローカは、Interstage Java EE 6 DASサービスの起動/停止と連携して、起動/停止をします。メッセージブローカの起動/停止については、「4.15.4 メッセージブローカのEMBEDDED運用」を参照してください。
注意
メッセージブローカのEMBEDDED運用は、以下の特徴をもつため、実業務運用には使用しないでください。
Interstage Java EE 6 DASサービスだけ動作保証しています。
本運用しているメッセージブローカを停止するためには、Interstage Java EE 6 DASサービスを停止する必要があります。
IJServerクラスタで動作するJava EEアプリケーションから、本運用しているメッセージブローカへの通信はサポートしていません。
以下の定義項目をデフォルト値から変更して運用できません。
接続サービスに関するプロパティ
ルーティングサービスに関するプロパティ
物理格納先の自動生成に関するプロパティ
持続サービスに関するプロパティ
セキュリティに関するプロパティ
ログ機能に関するプロパティ