以下のトラブルについて対処方法を説明します。
IJServerクラスタ起動時、および運用時にアプリケーションでエラーが発生した場合
IJServerクラスタ起動時、および運用時にアプリケーションでエラーが発生した場合、アプリケーションがJava EE規約に準拠していない可能性があります。
Java EE規約に準拠していることを確認する場合には、配備時の検証を有効にして再配備を行ってください。
アプリケーションの再配備時、または配備解除時にAPPDEP1010が出力された場合
アプリケーションの再配備時、または配備解除時に、APPDEP1010の詳細メッセージに以下が出力された場合、IJServerクラスタの内部情報に不整合が発生している可能性があります。
Failure removing policy context directory: ディレクトリ
Failure removing policy file: ファイル
本問題が発生した場合は以下の手順でリカバリを行ってください。
アプリケーションを配備
アプリケーションを配備解除
再配備の場合:アプリケーションを配備
運用時にアプリケーションの応答がない場合、遅延が発生した場合
Enterprise Beanごとのスレッドプール設定を行わず、デフォルトスレッドプールを使用している場合、EJBアプリケーションの呼出しが多くなると、応答がない現象や処理遅延が発生することがあります。「チューニングガイド」-「スレッドプーリング」を参照し、Enterprise Beanごとのスレッドプール設定を行ってください。
アプリケーション内のクラスファイルやリソースファイルの参照に失敗する場合
アプリケーションがロードされたクラスローダからクラスファイルやリソースファイルが参照できない可能性があります。
「Java EE運用ガイド」-「クラスローダ」を参照し、アプリケーションがロードされたクラスローダからクラスファイルやリソースファイルが参照できるか確認してください。参照できない場合は、適切に設定してください。
アプリケーションが大容量の場合、アプリケーション展開処理でメモリ不足が発生した可能性があります。
「チューニングガイド」-「配備時のチューニング」を参照し、アプリケーション資産を展開するプロセスをチューニングしてください。
アプリケーションの再配備時にDEP4112が出力された場合
再配備を行うと、配備済みアプリケーションの配備取消が行われたあと、アプリケーションの配備が行われます。
このため、「Webサーバコネクタの制限事項」の項番1の制限により、アプリケーションの配備に失敗する場合があります。
この場合、しばらく時間をおいてから再操作するか、Webサーバの停止後に再配備操作を行ってください。
制限事項の詳細は、「使用上の注意」の「Webサーバコネクタの制限事項」を参照してください。
アプリケーションの運用時にWEB1502が出力された場合
下記条件に該当する場合、Webコンテナでリクエストの受付処理を実行するタイミングで、クライアント起因の理由により接続が切断された可能性があります。リクエストの受付時にエラーとなりますが、アプリケーションの処理は実行されておらず運用上の影響はありませんので、WEB1502のメッセージは無視してください。
<条件>
Webサーバを経由しない運用(注1)。かつ、
リクエスト受付中のタイミングでクライアント側の要因で切断(注2)する。
注1)Webサーバを経由する環境でも発生する可能性はありますが、クライアントで切断した場合に、WebサーバやWebサーバコネクタで検知してエラーを返す可能性があるため、Webサーバを経由しない運用の場合に顕著化します。
注2)ブラウザをクローズしたり、リロードを連打した場合など。