ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server/Interstage Web Server Express Java EE運用ガイド
FUJITSU Software

Enterprise Edition3.1.15 IPCOMと連携する場合の注意事項

IPCOMと連携したIIOP通信の負荷分散機能を使用する場合には以下に注意してください。

Stateful Session Beanを使用する場合

Stateful Session Beanを使用する場合、EJBディスパッチ機能によるロードバランスを利用してください。EJBディスパッチ機能によるロードバランスを利用しない場合、セッションが継続しません。

unique-idタグに一意のIDを指定

アプリケーション作成時にモジュールに含むInterstage deployment descriptorファイルのunique-idタグにIJServerクラスタ内で一意のIDを指定してください。
unique-idタグを指定しなかった場合、unique-idは配備時に自動的に番号が付けられます。この場合、配備したアプリケーションが同一であってもunique-idが異なる場合には異なるアプリケーションと見なされます。このため、同一アプリケーションが配備された複数サーバ間の負荷分散であってもエラーとなるため、配備前にunique-idをあらかじめ定義してください。

unique-idタグの指定例

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<!DOCTYPE sun-ejb-jar PUBLIC
"-//Sun Microsystems, Inc.//DTD Application Server 9.0 EJB 3.0//EN"
"http://www.sun.com/software/appserver/dtds/sun-ejb-jar_3_0-0.dtd">
<sun-ejb-jar>
  <enterprise-beans>
      <unique-id>2</unique-id>
      <ejb>
        <ejb-name>hogehoge</ejb-name>
        <jndi-name>MyEjb</jndi-name>
      </ejb>
  </enterprise-beans>
</sun-ejb-jar>

配備するモジュールの形式により、unique-idを指定するInterstage deployment descriptorファイルが異なります。

配備するモジュールの形式

Interstage deployment descriptorファイル

EAR

sun-application.xml

ejb-jar

sun-ejb-jar.xml

JNDI名に仮想ホスト名の指定

異なるIJServerクラスタのEJBアプリケーションを呼び出す場合、接続先を指定する方法には以下の2つの方法があります。

  1. JNDIサービスの設定で他ネーミングサービスの接続先を指定する(推奨)
    他ネーミングサービス連携機能を使用して、クラスタのJNDIサービスの設定で外部ネーミングサービスURLに他プロセスまたはリモートサーバのホスト名、IIOPリスナーのポート番号を指定します。IPCOMと連携したIIOP通信の負荷分散機能を利用する場合には、外部ネーミングサービスURLに指定するリモートサーバのホスト名にIPCOM連携用の仮想ホスト名を指定する必要があります。
    定義方法については、「6.4.2 JNDIサービスの定義項目」を参照してください。

  2. Interstage deployment descriptorファイルにInteroperable Naming Serviceの規則を使用して接続先を指定する
    Interstage deployment descriptorファイルにInteroperable Naming Serviceの規則を使用して、他プロセスまたはリモートサーバのホスト名、IIOPリスナーのポート番号、JNDI名を指定します。IPCOMと連携したIIOP通信の負荷分散機能を利用する場合には、このリモートサーバのホスト名にIPCOM連携用の仮想ホスト名を指定する必要があります。
    指定方法については「2.14.2 環境ネーミングコンテキスト(Environment Naming Context)」を参照してください。