オープン技術をベースに高信頼性・高性能技術を搭載した、トラブルに強いアプリケーション実行環境です。
異常が発生しにくく、発生しても業務運用を継続できる安心機構により、あらゆる規模のシステムで業務の安定稼働・継続運用を実現します。
システム資源の自動拡張・予兆監視
運用中の負荷にあわせシステムメモリなどのシステム資源を自動的にチューニングし、自動拡張が可能です。
また、システム資源の消費を監視し、資源不足によるアプリケーション異常を事前に回避して、資源不足による運用停止などの問題を未然に防止できます。
ホットスタンバイ
Webサーバやアプリケーションサーバでホットスタンバイを実現する機能によりアプリケーションが動作しているサーバ(現用)で障害が発生しても、待機系サーバでアプリケーションを自動起動し、業務を引き継ぐことができます(フェールオーバー)。ホットスタンバイと負荷分散を組み合わせて、高信頼・高性能システムを実現します。
負荷分散
処理集中によるレスポンス低下を防ぐと同時に、サーバ故障時には故障サーバを切り離して運用するため、レスポンスを維持し、業務を安定運用できます。
Webサーバによる負荷分散(小規模構成向き)
Webサーバが業務を振り分け、負荷を分散します。
ネットワークサーバIPCOMによる負荷分散 (大規模構成向き)
資源使用状況を計測し、メソッド呼び出しごとの振り分けにより、きめ細かく負荷分散できます。
業務単位での運用管理制御(IJServerクラスタ/ワークユニット)
業務単位に複数のアプリケーションをIJServerクラスタ/ワークユニットとして管理し、操作可能とする機構により、資源の有効利用や異常の自動復旧が可能になります。
業務の自動復旧
アプリケーション異常(異常終了、ループ、デッドロック)を早期に検知し、アプリケーションの再起動などにより自動的に業務を復旧できます。復旧中も業務リクエストを受け付けて、業務の停止や遅延を回避できます。アプリケーションの復旧処理は、IJServerクラスタ/ワークユニットのサービスレベルとして設定変更が可能です。
リソース・プーリング
プロセスやスレッドなどのサーバ資源を事前に獲得し、IJServerクラスタ/ワークユニット内で再利用します。サーバ資源を最大限に有効活用して、CPUやメモリの最適使用が可能です。
活性変更
業務の運用に影響を与えることなく、アプリケーションの追加・入れ替えが可能です。アプリケーションの修正やインターフェース変更が発生しても業務を停止することなく、動的に入れ替えができ、システム変更にともなうコスト削減と環境変化への柔軟な対応が可能です。
診断ログ機能・一括自動資料採取
アプリケーションの異常(異常終了、ループ、デッドロック)が発生した場合、管理コンソールから、エラーメッセージ、診断ログを参照できます。また、トラブル調査に必要な資料を一括して自動採取できます。
アプリケーションの多重制御(マルチコンテナ)
アプリケーションの多重実行を制御して、多数のリクエストに対しても安定したレスポンスを保証します。アクセス集中などによる性能劣化を防ぐとともに、CPU性能を有効に利用でき、スケーラブルな構成にも対応できます。
また、業務を複数のコンテナで運用することで、特定のコンテナにトラブルが発生しても他のコンテナで業務運用を継続でき、トラブルの影響を局所化できます。
Webサーバの複数運用
Webサーバの複数運用が可能です。それぞれのWebサーバは個々のプロセスで実行できるため、Webサーバの追加構築や単体での起動停止など独立した運用が可能です。1つのサーバ上に複数のWebサーバを構築でき、サーバを有効に利用できます。
Javaのレスポンスの平準化(コンカレントGC)
JavaVMにおいて、従来のパラレルGCに加え、アプリケーションスレッドと並行でGC(Garbage Collection)を実行するコンカレントGC(コンカレント・マーク・スイープGC付きパラレルGC)を提供します。この機能によって、GCによるアプリケーションスレッドの停止時間を最小限にしてレスポンスのバラツキを抑えることができます。