リポジトリへのアクセスに失敗した場合の原因に対する調査・対処方法について説明します。
なお、以下の手順を実行して問題が解決した場合、それ以降の手順は実施不要です。
本作業は、運用管理サーバ(Storage管理サーバ)で行います。
RDBデーモンが停止していないか確認します。
下記コマンドを実行し、RDBデーモン関連プロセスが存在するか確認してください。
# ps -ef | grep RDBSWSTF | grep -v grep |
RDBデーモン関連プロセスが存在しない場合、「10.7.3 RDBデーモンの起動と停止」を参照し、RDBデーモンを再起動(停止後に起動)したあと、処理を再実行してください。
リポジトリ更新時に必要な領域が不足していないか確認します。
下記コマンドを実行し、リポジトリ更新時に必要な領域の使用率を確認してください。
# /opt/swstorage/bin/stgdbloginf |
使用率が100%の場合、「9.1.1.3.1 データベースの退避方法」に従って、データベース領域を退避してください。その結果、リポジトリ更新時に必要となる領域に空きができます。
「9.1.1.3.1 データベースの退避方法」実行後、「10.7.2 RMIデーモンの起動と停止」を参照し、RMIデーモンを再起動(停止後に起動)してください。
そのあと、処理を再実行してください。
「9.1.1.3.1 データベースの退避方法」による処理が実行中か確認します。
下記コマンドを実行し、データベース退避コマンドのプロセスが存在するか確認してください。
# ps -elf | grep stgdbdmp | grep -v grep |
データベース退避コマンドのプロセスが存在する場合、データベース退避コマンドが終了するのを待ってから、処理を再実行してください。
リポジトリの容量が不足していないか確認します。
/var/opt/FJSVswstf/log/RDBSWSTF.logファイル(クラスタ運用時は、/var/opt/FJSVswstf/<論理ノード名>/log/RDBSWSTF.log)を最終行から順に参照し、「rdb : ERROR : qdgXXXXXX~」と記述されたメッセージを検索して、メッセージ中に“JYP5019E”または“JYP5045E”が存在するか確認してください。
存在する場合、「9.2.1 リポジトリの容量不足時の対処方法」を参照し、リポジトリ容量を拡張してください。
そのあと、処理を再実行してください。
データベース領域に入出力障害などの障害が発生していないか確認します。
/var/opt/FJSVswstf/log/RDBSWSTF.logファイル(クラスタ運用時は、/var/opt/FJSVswstf/<論理ノード名>/log/RDBSWSTF.log)を最終行から順に参照し、「rdb : ERROR : qdgXXXXXX~」と記述されたメッセージ(同時刻に出力されているメッセージも確認してください)を検索して、「qdgXXXXXX」を取得し、「表9.4 qdgメッセージと復旧モードの関係」に存在するか確認してください。
存在する場合、「表9.4 qdgメッセージと復旧モードの関係」のqdgメッセージに対応した障害内容より、確認対象に問題がないか調査してください。問題があった場合は、問題を解決するための作業・設定を行い、そのあと、「9.1.1.3.3 データベースの復旧方法」を参照してデータベース領域を復旧してください。
データベース復旧コマンドが正常終了したあと、「9.1.1.3.1 データベースの退避方法」を参照して最新の退避データを取得してください。
そのあと、「10.7.4 AdvancedCopy Managerデーモンの起動と停止」を参照し、AdvancedCopy Managerのデーモンを再起動(停止後に起動)してください。
処理を再実行してください。
注意
データベース復旧コマンドのオプション-mに0を指定して実行した場合は、コマンドが正常終了したあとに、以下の作業を実施してください。
バックアップ運用を行っているすべての管理対象サーバ(Storageサーバ)で、「10.2.3.1 swstsrsemtch(資源整合コマンド)」に-xオプションを付けて実行してください。
レプリケーション運用を行っているすべての管理対象サーバで、「10.4.3.1 swsrprecoverres(資源整合コマンド)」に-rオプションを付けて実行してください。
データベース領域に入出力障害などの障害が発生した場合、原因分析に必要となるファイルが<DBファイル用ディレクトリ>/SWSTFDB/core配下に生成されることがあります。復旧作業が正常に完了した場合は、このディレクトリ配下のファイルを削除してください。
/var/opt/FJSVswstf/log配下のファイルを採取し、当社技術員(SE)に連絡してください。