利用者がサービスを利用すると、Systemwalker Service Catalog Managerはサービス提供部門が定義した料金設定に従って自動的に使用料金を計算します。Systemwalker Service Catalog Managerは、購入済サービスに関するすべてのデータを収集し、用意された料金設定に従って金額を計算します。
組織が生成した請求関連のデータについて、データベースの内容が毎日チェックされます。チェックされたデータは収集され、データベースに保存されます。料金情報は、月(請求期間)の単位で計算されます。これらのチェックと計算を、サービスの利用部門への請求処理と呼びます。請求期間中のすべてのサービス利用部門の購入済みサービスの料金は、次の請求期間の開始日にシステム運用管理者が設定したオフセット時間を加算した時刻に実行される請求処理によって計算されます。
例
請求期間の開始日を毎月8日に設定し、オフセットが5日と4時間であるとします。
この場合、請求処理は毎月13日の午前4時に実行されます。請求期間の開始日は、サービス提供部門およびサービス提供代行部門ごとに変更することができます。
請求期間の開始日を毎月8日に設定し、オフセットをなしとします。1月5日にサービス利用部門がサービスを購入します。サービスの料金設定は月単位の定額課金とし、初期導入価格も設定します。サービス利用部門は1月20日にサービスを解約します。
この場合、以下の計算が行われます。
1月8日の請求処理で、初期導入価格の料金のみが計算されます。
2月8日の請求処理で、1月31日に完了する月単位の定額課金の料金が計算されます。
サービス利用部門の請求情報は、請求書を作成するために利用できます。請求情報を使用して、利用者に送付する請求書の作成と料金の徴収を行ってください。
サービス提供代行部門にサービスの販売を許可した場合、サービス利用部門に対する請求と徴収はサービス提供代行部門が行うことになります。サービス仲介部門にサービスの販売を許可した場合、サービス利用部門に対する請求と徴収はサービス提供部門が行うことになります。
通常、サービス利用部門によるサービス利用で得た収益の多くは、サービス提供部門に分配されます。Systemwalker Service Catalog Managerは、サービス仲介部門・サービス提供代行部門・サービスポータル運用者・システム運用管理部門といった関連組織に対する収益の配分の請求や、関連組織に対する支払などをサポートする各種機能を提供します。
収益の配分率はシステム運用管理部門が設定します。配分率はサービスポータルによって異なります。また、サービス仲介部門やサービス提供代行部門によって異なります。さらには、個々のサービスでも異なります。サービス提供部門は配分率を変更できません。
売上配分は日々のサービス利用部門のサービス料金情報のチェック結果を元に、毎月計算されます。この計算を売上配分の請求処理と呼びます。請求処理は、毎月の末日にシステム運用管理者が設定したオフセット時間を加算した時刻に実行されます。
本章では請求・徴収サービスの準備、請求書の作成と料金の徴収、売上配分に関連する処理について説明します。