サービス提供部門は、技術サービス開発部門がSystemwalker Service Catalog Managerに技術サービスとして準備・登録したアプリケーションに対して、サービスの定義を行います。
各技術サービスに対して、サービスをいくつでも作成し、異なる料金設定、構成、制限事項を適用することができます。料金設定は、サービス利用部門がサービスを利用したときに課金される料金を定義します。
サービスとその関連料金設定を定義すると、サービスをサービスポータルに公開することによってサービス利用部門に提供することができます。
サービス提供部門が提供するサービスを購入し、アプリケーションをクラウド上で使用するためには、サービス利用部門は自分自身をSystemwalker Service Catalog Managerに登録する必要があります。この登録作業は、サービス提供部門が行うこともできます。サービス利用部門は利用条件および定義された料金設定に従って、希望するだけサービスを購入できます。サービス利用部門はサービスを利用する利用者を何人でも登録またはインポートできます。
料金設定のあるサービスを提供するほかに、サービス提供部門の役割には以下が含まれます。
サービス利用部門の管理。これには、サービス利用部門の購入済サービスを明示的に解約することなどが含まれます。
請求と支払いの準備。利用者がサービスを利用すると、関連する料金設定で定義された料金に従ってSystemwalker Service Catalog Managerが使用料を計算します。これらの請求データは、請求書の作成に利用できます。サービス提供部門は請求データおよび集金の処理を行います。Systemwalker Service Catalog Managerでは、この目的のために支払代行業者(PSP)の機能を統合および利用することができます。
売上配分の処理。通常、サービス提供部門がサービスを公開したサービスポータルのシステム運用管理部門・サービスポータル運用部門・サービス仲介部門・サービス提供代行部門には、サービスの売上で得た収益が配分されます。配分率の設定はシステム運用管理部門が行います。配分率はサービスポータルによって異なります。また、サービス仲介部門やサービス提供代行部門によって異なります。さらには、個々のサービスでも異なります。Systemwalker Service Catalog Manager を利用すれば、請求データや、サービスの売上配分を確認できます。このデータは、各組織間で交わされた、契約に基づく売上配分の受領や支払に使用します。
Systemwalker Service Catalog Managerは、目的および詳細レベルの異なるさまざまなレポートを提供します。サービス提供部門レポートは、サービス利用部門の特定の行動パターンを認識するための情報など、ビジネス関連データの取得に焦点を当てています。
サービス提供部門は、外部のプロセス制御システムの制御の下で、特定の処理を実行することができます。利用者が行った特定の処理やSystemwalker Service Catalog Managerによって起動された特定の処理に対して、Systemwalker Service Catalog Managerは外部のプロセス制御システムと連携する機能を提供します。これを行うためには、Systemwalker Service Catalog Manager内で処理が開始した際にトリガーと呼ばれる処理が呼び出されるように定義を行います。
サービス提供部門は、Systemwalker Service Catalog Managerでサービス利用部門として機能することもできます。これは、サービスの契約と購入済みのサービスを利用するための権限が自動的に与えられることを意味します。
技術サービス開発部門またはサービスポータル運用者の作業も行う必要がある場合、所属組織にはSystemwalker Service Catalog Managerのシステム運用管理部門によって対応するロールを割り当てられている必要があります。