作成した「L-Server」において「クローニングイメージの採取」の前に、以下の流れで作業を実施してください。
各項目の詳細については、以降で説明しています。
ITCMエージェントを利用した運用を決定する
ITCMエージェントを利用した運用として以下の2つを想定しています。
運用A:クローニングイメージ採取前に、L-Server上で必要な業務の構築を行う。
配備後にすぐに業務を開始できるように、業務に必要なミドルウェアや業務アプリケーションのインストール/セットアップを予め行っておく場合を想定しています。
運用B:配備後に、運用に必要な業務の構築を行う。
配備後に自由にミドルウェアや業務アプリケーションのインストール/セットアップを行う場合を想定しています。
ソフトウェアパラメーター設定機能を利用した、業務で使用する仮想システムを構築するまでの運用について、上記のいずれかを選択してください。
運用ごとに想定している「クローニング採取前」と「配備後の個別処理実施後」のインストール/セットアップ状態を表1に示します。
表1:運用ごとの各コンポーネントのインストール/セットアップ状態
運用 | コンポーネント | クローニングイメージ採取前 | 配備後の個別処理実施後 | ||
---|---|---|---|---|---|
インストール | セットアップ | インストール | セットアップ | ||
運用A | ITCMエージェント | 済 | 済 | 済 | 済 |
ミドルウェア | 済 | 済 | 済 | 済 | |
業務アプリケーション | 済 | 済 | 済 | 済 | |
運用B | ITCMエージェント | 済 | 未 | 済 | 済 |
ミドルウェア | 未 | 未 | 済 | 済 | |
業務アプリケーション | 未 | 未 | 済 | 済 |
運用ごとのインストール/セットアップ状態の遷移を図に示します。
配備時に変更させるパラメーターを決定する
配備時に変更させるITCMエージェントのパラメーターを決定します。
ITCMエージェントでは、配備時に変更できるパラメーターとして以下の3種類を用意しています。
接続先のプロセス管理サーバのホスト名
接続先のプロセス管理サーバのポート番号
ITCMエージェントの収集スケジュール(エージェント種別ごとに時・分を個別で指定)
個々のパラメーター詳細については、「第12章 ミドルウェアパラメーター設定情報」を参照してください。
運用ごとの配備時に変更可能なパラメーターは表2となります。これを元に、テンプレート選択画面で選択させるパラメーターを決定してください。
表2:配備時に変更可能なパラメーター
運用 | 配備時に変更可能なパラメーター | ||
---|---|---|---|
プロセス管理サーバのホスト名 | プロセス管理サーバのポート番号 | エージェントの収集スケジュール | |
運用A | 可 | 可 | 可 |
運用B | 可 | 可 | 不可 |
次に、テンプレート選択画面でパラメーターを選択するときのパラメーター設定例について、運用Aの例を表3に、運用Bの例を表4に示します。
表3: 運用Aのパラメーター選択例
運用 | 選択肢 | テンプレート選択画面での表示名 | パラメーター情報ファイルの指定 |
---|---|---|---|
運用A | 選択肢1 | 収集スケジュール 3:00 | itcm_agent_legacy_schedule_hour=3 |
選択肢2 | 収集スケジュール 4:00 | itcm_agent_legacy_schedule_hour=4 | |
選択肢3 | 収集スケジュール 5:00 | itcm_agent_legacy_schedule_hour=5 |
(*)クローニングイメージにレガシーアプリケーション用としてセットアップ済で、収集スケジュールを変更したい場合
表4: 運用Bのパラメーター選択例
運用 | 選択肢 | テンプレート選択画面での表示名 | パラメーター情報ファイルの指定 |
---|---|---|---|
運用B | 選択肢1 | プロセス管理サーバA ポート番号 80(デフォルト) | itcm_manager_hostname=ServerA |
選択肢2 | プロセス管理サーバB ポート番号 8080 | itcm_manager_hostname=ServerB | |
選択肢3 | プロセス管理サーバC ポート番号 80(デフォルト) | itcm_manager_hostname=ServerC |
(*)ITCMエージェントごとに接続先プロセス管理サーバとポート番号を変更したい場合
L-Serverに対して運用ごとに必要な作業
L-Serverに対して、運用ごとに必要な作業手順を説明します。
運用A: クローニングイメージ採取前に、L-Server上で必要な業務の構築を行う場合
業務に必要なほかのミドルウェアや業務アプリケーションのインストール・設定を行ってください。
『Systemwalker IT Change Manager 導入ガイド』 の「セットアップ」を参照して、業務に必要なエージェント用のセットアップを行ってください。
ITCMエージェントの各種設定を変更する場合は、『Systemwalker IT Change Manager 管理者ガイド』を参照して行ってください。
運用B: 配備後に、必要な業務の構築を行う場合
クローニングイメージの採取を行う前に必要な作業はありません。
参考
運用Bで配備後に必要な業務の構築を行う場合でも、ITCMエージェントのセットアップを配備時に自動で行うように設定することもできます。
配備時に自動でセットアップしたいエージェント種別の "エージェントのセットアップ" パラメーターをパラメーター情報ファイルに追加し、テンプレート選択画面において、配備時にセットアップするかどうか選択できるようにしてください。「エージェントのセットアップ」 の詳細は、「第12章 ミドルウェアパラメーター設定情報」を参照してください。
クローニングイメージ採取前に必要な作業は変更ありません。