システムパラメーターのチューニングを行う必要があります。
システムパラメーターのチューニング値
チューニングが必要なシステムパラメーターとその値については、以下のシステムパラメーターのチューニング値を参照してください。
セマフォ
セマフォの設定値は、各パラメーター値を以下の形式で指定します。
kernel.sem = para1 para2 para3 para4
パラメーター | 説明 | 値 | 種別 |
---|---|---|---|
para1 | セマフォ識別子あたりの最大セマフォ数 | 1 | 最大 |
para2 | システム全体のセマフォ数 | 2 | 加算 |
para3 | セマフォコールあたりの最大演算子数 | 1 | 最大 |
para4 | システム全体のセマフォ演算子数 | 2 | 加算 |
メッセージキュー
パラメーター | 説明 | 値 | 種別 |
---|---|---|---|
kernel.msgmnb | 1つのメッセージキューに保持できるメッセージの最大値 | 106496 | 最大 |
kernel.msgmni | メッセージキューのIDの最大値 | 1024 | 加算 |
パラメーターの種別による設定
パラメーターの「種別」により、以下のように設定してください。
種別が最大の場合
すでに設定されている値(初期値または以前の設定値)が表の値以上の場合は変更不要です。表の値より小さい場合は、表の値に変更してください。
種別が加算の場合
すでに設定されている値(初期値または以前の設定値)に表の値を加算してください。加算する前にシステム上限値を確認し、加算した値がシステム上限値を超える場合は、システム上限値を設定してください。
詳細については、『Linuxのマニュアル』などを参照してください。
チューニング作業手順
以下の手順でチューニング作業を実施します。
以下のコマンドを使用して、現在システムに設定されている該当するパラメーターの設定値を確認します。
# /sbin/sysctl -a
例
# /sbin/sysctl -a ・・・ (省略) ・・・ kernel.sem = 250 32000 32 128 ・・・ kernel.msgmnb = 65536 kernel.msgmni = 16 ・・・ (省略) ・・・
「システムパラメーターのチューニング値」を参照し、現在の設定値と比較を行い、パラメーターごとに最大、加算の種別を考慮して、適切な設定値を算出します。
/etc/sysctl.confを編集します。以下の例のように編集します。
例
kernel.sem = 250 32002 32 130 kernel.msgmnb = 106496 kernel.msgmni = 1040
/etc/sysctl/confへ編集内容が反映されていることを、以下のコマンドで確認します。
# /bin/cat /etc/sysctl.conf
4.の設定を有効にするために、次のどちらかの方法を実行します。
システムをリブートして設定を反映
# /sbin/shutdown -r now
/sbin/sysctl -p を使用して設定を反映
# /sbin/sysctl -p /etc/sysctl.conf (注)
注) このコマンドを使用した場合は、リブートの必要がありません。
設定したシステムパラメーターが反映されていることを、以下のコマンドの出力で確認します。
# /sbin/sysctl -a
例
# /sbin/sysctl -a ・・・ (省略) kernel.sem = 250 32002 32 130 ・・・ kernel.msgmnb = 106496 kernel.msgmni = 1040 ・・・ (省略) ・・・