エンジン構成ファイルの設定内容について説明します。
subSystemConfigをルート要素とするXMLファイルであり、1つのCEPエンジンの構成情報をengineConfig要素内に記述します。複数のCEPエンジンを作成する場合は、1つのエンジン構成ファイルにすべてのCEPエンジンの構成を記述する必要があります(engineConfig要素を連続して記述します)。
また、入力アダプターでロギング機能を使用する場合には、engineConfig要素の中に子要素loggingを記述します。
エンジン構成ファイルに設定する項目は以下のとおりです。
要素または属性 | 項目名 | 説明 | 設定可能文字 | 必須 |
---|---|---|---|---|
id ※engineConfig要素の属性 | CEPエンジン名 | CEPエンジンを一意に識別するためのIDを指定します。 | 半角英数字、アンダースコア(_) 20文字以内 注:先頭のみ半角英字です。 | 必須 |
type | ロギング種別 | ロギング機能におけるログ出力先を指定します。 bdpp:Hadoopシステムに出力 file:エンジンログに出力 | (左記参照) | (*2) |
directory (*1) | ディレクトリ名 | ログ出力先のHadoopシステムの、ディレクトリ名を指定します。 以下のどちらかを指定します。
| 半角英数字、スラッシュ(/) 1023文字以内 注:名前を指定する場合は半角英数字のみ | (*3) |
loggingMaxOpenFile (*1) | ロギングファイルオープン数 | Hadoopシステムに対して同時にオープンするファイル数を指定します。 省略時は6になります。 | 1~122 | (*4) |
loggingRotationCycle (*1) | ロギングサイクル時間 | イベントログのファイルがオープンされてから、そのファイルが分析可能なファイル(拡張子が.done)にリネームされるまでの時間を指定します。 省略時は300(秒)になります。 | 1~2592000 (単位は秒) | (*4) |
socketAdapterPort | Socketアダプターポート | Socketアダプターで使用する受信ポート番号を指定します。 | 1~65535 | (*5) |
(*1) logging要素の子要素です。
(*2) ロギング機能を使用する場合に必須です。
(*3) ロギング機能を使用し、かつ、ロギング種別が“bdpp”の場合に必須です。
(*4) ロギング機能を使用し、かつ、ロギング種別が“bdpp”の場合に任意で指定します。
(*5) 入力アダプターでSocket通信を使用する場合に指定します。
ポイント
Hadoopシステム上のログ出力先(パス)については、イベントタイプ定義で指定します。そのため、ロギング種別に“bdpp”を指定した場合に、ログ出力先(パス)を指定する必要はありません。
ログ出力先に“bdpp”を指定する場合は、事前にInterstage Big Data Parallel Processing Server(以降、BDPP)のセットアップが必要です。セットアップの詳細については、「4.4.2 Hadoop連携のセットアップ」を参照してください。
注意
エンジン構成ファイルに記述できるCEPエンジン(engineConfig要素)数の上限は5個です。
CEPエンジン名には、エンジン構成ファイル中の他のCEPエンジン名と重複しない名前を指定してください。エンジン構成ファイル中の大文字・小文字が異なるCEPエンジン名は、重複する名前とみなされます。次は重複する名前を指定する例です。
<engineConfig id="CEPEngine">
:
</engineConfig>
<engineConfig id="CepEngine">
:
</engineConfig>
既存のCEPエンジン名と、大文字・小文字が異なる名前を指定しないでください。
次は、既存のCEPエンジン名が「CEPEngine」の状態で、大文字・小文字が異なる名前「CepEngine」を指定する例です。
Socketアダプターポートには、システムで利用していないポート番号を指定してください。
複数のCEPエンジンのSocketアダプターポートに同一のポート番号を指定することはできますが、それらのCEPエンジンを同時に起動することはできません。
例
2つのCEPエンジン(CEPEngine1, CEPEngine2)を構成する場合
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<subSystemConfig xmlns="urn:xmlns-fujitsu-com:cspf:bdcep:v1">
<engineConfig id="CEPEngine1">
<logging>
<type>bdpp</type>
<directory>hadoop</directory>
<loggingMaxOpenFile>6</loggingMaxOpenFile>
<loggingRotationCycle>300</loggingRotationCycle>
</logging>
<socketAdapterPort>9600</socketAdapterPort>
</engineConfig>
<engineConfig id="CEPEngine2">
<logging>
<type>file</type>
</logging>
<socketAdapterPort>9601</socketAdapterPort>
</engineConfig>
</subSystemConfig>
本例では、以下の設定内容でCEPエンジンを構成します。
ロギング機能を使用し、Hadoopシステム(ディレクトリ名:hadoop)にイベントを記録します。ロギングファイルオープン数は6、ロギングサイクル時間は300秒を指定しています。
9600ポートで待ち受けるSocketアダプターを使用します。
ロギング機能を使用し、エンジンログにイベントを記録します。
9601ポートで待ち受けるSocketアダプターを使用します。