CEPサーバのシステム障害に備えて資源を定期的にバックアップしておく必要があります。
バックアップ対象となる資源を以下に示します。
資源名 | 内容 | バックアップ契機 |
---|---|---|
エンジン構成ファイル | CEPエンジンの構成を定義したファイル | 設定変更時 |
マスタデータ | CEPエンジンに格納するマスタデータ | CEPサーバへ格納時 |
定義情報(定義ファイル) | CEPエンジンに配備する定義情報 | CEPサーバへ格納時 |
ユーザー開発Javaクラス | ユーザー開発Javaクラスのjarファイルまたはクラスファイル | CEPサーバへ格納時 |
Terracotta連携の設定ファイル | Terracotta連携に必要なファイル | 設定変更時 |
RDB連携の設定ファイル | RDB連携に必要なファイル | 設定変更時 |
CEPサーバ内に格納されるイベントログは動作確認用のため、バックアップ、リストア対象としていません。
マスタデータは、データの提供元でバックアップされている場合、ここではバックアップ不要です。
定義情報は、定義情報の開発元でバックアップされている場合、ここではバックアップ不要です。
ユーザー開発Javaクラスは、開発元でバックアップされている場合、ここではバックアップ不要です。
連携システム上の資源のバックアップ、リストアについては、それぞれの連携製品のマニュアルを参照してください。
以下の手順でバックアップを行います。バックアップ作業はスーパーユーザーで行ってください。
エンジン構成ファイルのバックアップ
マスタデータのバックアップ
定義情報(定義ファイル)のバックアップ
ユーザー開発Javaクラスのバックアップ
Terracotta連携の設定ファイルのバックアップ
RDB連携の設定ファイルのバックアップ
ここでは、バックアップ資源格納用のディレクトリを以下のディレクトリとして説明しています。
/backup
エンジン構成ファイルのバックアップ
cepconfigengコマンドの実行時に指定した、エンジン構成ファイルをバックアップします。
例
エンジン構成ファイルが "/etc/opt/FJSVcep/Engine.xml" の場合の実行例です。
# cp -p /etc/opt/FJSVcep/Engine.xml /backup/<ENTER>
マスタデータのバックアップ
CEPサーバ内に格納されたマスタデータをバックアップします。
例
マスタデータが "/masterdata" に格納されている場合の実行例です。
# cp -rp /masterdata /backup/<ENTER>
定義情報(定義ファイル)のバックアップ
CEPサーバ内に格納された定義情報(定義ファイル)をバックアップします。
例
定義ファイルが "/application" に格納されている場合の実行例です。
# cp -rp /application /backup/<ENTER>
注意
RDB参照定義ファイルについて
RDB参照定義ファイルにはパスワードが記載されているため、セキュリティ上の理由から定義ファイル内のアクセスパスワードの記述を削除する、定義ファイル全体を暗号化するなどパスワードを参照できないようにしてからバックアップしてください。
ユーザー開発Javaクラスのバックアップ
/etc/opt/FJSVcep/config/customをバックアップします。
例
ユーザー開発Javaクラスに対する、バックアップの実行例です。
# cp -rp /etc/opt/FJSVcep/config/custom /backup/ <ENTER>
Terracotta連携の設定ファイルのバックアップ
/etc/opt/FJSVcep/config/ehcache.xmlおよび/etc/opt/FJSVcep/config/terracotta_confをバックアップします。
例
Terracotta連携の設定ファイルに対する、バックアップの実行例です。
# cp -p /etc/opt/FJSVcep/config/ehcache.xml /backup/<ENTER>
# cp -p /etc/opt/FJSVcep/config/terracotta_conf /backup/<ENTER>
RDB連携の設定ファイルのバックアップ
/etc/opt/FJSVcep/config/rdb_confをバックアップします。
例
RDB連携の設定ファイルに対する、バックアップの実行例です。
# cp -p /etc/opt/FJSVcep/config/rdb_conf /backup/<ENTER>
以下の手順でリストアを行います。リストア作業はスーパーユーザーで行ってください。
エンジン構成ファイルのリストア
マスタデータのリストア
定義情報のリストア
ユーザー開発Javaクラスのリストア
Terracotta連携の設定ファイルのリストア
RDB連携の設定ファイルのリストア
なお、以下の手順は、BDCEPのインストールおよびセットアップが完了していることを前提に記載しています。
インストールおよびセットアップについては、「第4章 インストールおよびセットアップ」を参照してください。
ここでは、以下のバックアップ資源格納用のディレクトリが存在することを前提に説明します。
/backup
エンジン構成ファイルのリストア
エンジン構成ファイルをリストアします。リストアしたエンジン構成ファイルを使ったCEPエンジンの再構成は、「第4章 インストールおよびセットアップ」を参照してください。
例
バックアップ元のエンジン構成ファイルが"/etc/opt/FJSVcep/Engine.xml"にあり、バックアップしたエンジン構成ファイルが "/backup/Engine.xml"の場合の実行例です。
# cp -p /backup/Engine.xml /etc/opt/FJSVcep/<ENTER>
マスタデータのリストア
マスタデータをリストアします。
例
バックアップ元のマスタデータが "/masterdata" にあり、バックアップしたマスタデータが "/backup/masterdata"の場合の実行例です。
# cp -rp /backup/masterdata /<ENTER>
定義情報(定義ファイル)のリストア
定義情報(定義ファイル)をリストアします。リストアした定義情報の再配備は、「6.1.3.1 定義情報の配備」を参照してください。
例
バックアップ元の定義情報(定義ファイル)が "/application" にあり、バックアップした定義情報が "/backup/application"の場合の実行例です。
# cp -rp /backup/application /<ENTER>
ユーザー開発Javaクラスのリストア
ユーザー開発Javaクラスをリストアします。
例
バックアップしたユーザー開発Javaクラスが"/backup/custom"以下に格納されている場合です。
# cp -rp /backup/custom /etc/opt/FJSVcep/config/ <ENTER>
Terracotta連携の設定ファイルのリストア
Terracotta連携の設定ファイルをリストアします。
例
バックアップした設定ファイルが "/backup/ehcache.xml"および"/backup/terracotta_conf"の場合の実行例です。
# cp -p /backup/ehcache.xml /etc/opt/FJSVcep/config/ <ENTER>
# cp -p /backup/terracotta_conf /etc/opt/FJSVcep/config/ <ENTER>
RDB連携の設定ファイルのリストア
RDB連携の設定ファイルをリストアします。
例
バックアップした設定ファイルが "/backup/rdb_conf"の場合の実行例です。
# cp -p /backup/rdb_conf /etc/opt/FJSVcep/config/ <ENTER>