バーコード印刷は、印刷倍率設定で100%が選択されている場合のみ可能です。サポートするオーダ、およびバーコード種別は以下のとおりです。
範囲指定ありの場合、指定範囲内に印刷するバーコードの大きさはバーコード印刷をサポートする装置(OPR/Kシリーズプリンタ)により違います。このため、OPR/Kシリーズプリンタに比べてバーコードの大きさが多少違うことがあります。特に、指定された範囲が大き過ぎる場合(帳票設計の誤り時)に、OPR/Kシリーズプリンタではハード的制約のため一定の大きさ以上にバーコードは大きくなりませんがHOST PRINTでは無限に大きくなります。指定された範囲が小さい場合は印刷されない場合があります。
物流系バーコードのベアラーバーは4.8mm固定です。
使用するプリンタにより読み取り精度が違いますので必ず運用前に読み取りテストを行ってください。読み取れないときはサイズ調整を帳票設計時に行ってください。
PRIMERGY6000シリーズのF6685、FMLBP66定義は、バーコード印刷をサポートしていません。
郵便用バーコードの1桁は9ポイント(240dpiで30ドット)で印刷します。
範囲指定あり(RBCP)オーダ時の横幅・高さの目安は以下のとおりです。(240dpi時)
横幅:( 30 × 23 ) / 240 = 2.875 インチ
高さ:30 / 240 = 0.125 インチ
メインフレームのAPSでLP縮刷やZOOMを指定した場合、バーコードは正しく認識されません。
プリンタの印刷時の用紙搬送方向が、読み取り精度に影響します。用紙の搬送方向に対してバーが平行(バーコード全体が横)になるようバーコードを配置することを推奨します。
バーコードの幅は、プリンタ解像度により以下のサイズとなります。
400dpi:約2.4インチ
600dpi:約2.1インチ
1200dpi:約2.4インチ
バーコードの高さに0.7インチ未満が指定された場合は、0.7インチで印刷します。
バーコード下部文字は2段表示で、区切り文字は、"("と")"の固定となります。
以下のデータは、バーコードが印刷されません。
文字列にASCIIコードの数字( "0"~"9" )以外が含まれている。
文字列の長さが、43文字または44文字でない。
文字列の先頭2桁が"91"でない。
バーコードが正しく読み取れない場合は、バーコード補正機能で読み取り精度を向上させることができます。
バーコード補正機能は、同一システム上のすべてのJOB情報に対して「1ドット補正」または「2ドット補正」を適用し読み取り精度を向上させる機能です。HOST PRINT環境設定ツールで指定することで使用できます。
HOST PRINT環境設定ツールでの指定方法については、“第13章 HOST PRINT環境設定ツール”を参照してください。 |
以下のバーコードの項目領域長について説明します。
範囲指定なし(BCP)オーダ:NW-7、標準JAN、短縮JAN、CODE 3 of 9、Industrial 2 of 5、Interleaved 2 of 5
範囲指定あり(RBCP)オーダ:NW-7、標準JAN、短縮JAN、CODE 3 of 9、Interleaved 2 of 5、物流用標準、物流用拡張
各バーコード種別の項目領域長は、キャラクタ幅:m、スタート/ストップ幅:p、項目長(キャラクタ数):nとすると、以下の計算式で求めることができます。
項目領域長(1/1440インチ)= m × n + p + クワイエットゾーン
各キャラクタ幅、スタート/ストップ幅は次の表を参照してください。
NO | バーコード種類 | 項目領域長(1/1440インチ) 上段:キャラクタ幅(キャラクタ間スペース含む)/ 下段:スタート/ストップ幅 |
---|---|---|
1 | 基本モジュール幅(I)×16 | |
キャラクタ幅×2 | ||
2 | 基本モジュール幅(I)×14 | |
基本モジュール幅(I)×19 (スタート=I×10、ストップ=I×9) | ||
3 | 基本モジュール幅(I)×9 | |
基本モジュール幅(I)×9 (スタート=I×4、ストップ=I×5) | ||
4 | 1)文字が0~9、ー、$の場合 2) 1)以外 | |
基本モジュール幅(I)×16×2 | ||
5 | 基本モジュール幅(I)×7 | |
基本モジュール幅(I)×11 |
注意
この数値にはクワイエットゾーンが含まれていません。
クワイエットゾーンの幅は以下のとおりです。
JANコード以外 : 両端に次に示すいずれかの大きいサイズ
基本モジュール幅×10 か 2.54mm
JAN標準 : 右側に基本モジュール幅×11、左側に基本モジュール幅×7
JAN短縮 : 右側に基本モジュール幅×7、左側に基本モジュール幅×7
LBPサポート(FMLBP114モード)およびLBPサポート(F6671モード)は、レーザVSP(F6671タイプ)の仕様に合わせて、指定された基本モジュール幅を4段階に区分けして範囲内を同じバーコード幅として出力します。
メインフレームで指定した基本モジュール幅を、以下の値に換算して項目領域長を計算してください。
メインフレームの指定値 | VSP互換による換算値 |
---|---|
20以下 | 13.5 |
21~26 | 22.2 |
27~32 | 27.0 |
33以上 | 35.4 |
下記に示す計算方法に従いプリンタ解像度240/400dpiで推奨する項目領域長は次のとおりです。
計算方法の詳細については、“計算方法”を参照してください。 |
単位: 1/1440インチ
モジュール幅基準値 | 240dpi | 400dpi | |
---|---|---|---|
0.191mm | ((n*18)+20)*12 (規格) ((n*18)+20)*18 (推奨) | ((n*18)+20)*11 (推奨) | |
0.191mm | ((n*9)+20)*12 (規格) ((n*9)+20)*18 (推奨) | ((n*16)+20)*11 (推奨) | |
1.016mm 0.635mm(最小) | 5058 (推奨 : 8430) | 5058 (推奨 : 8149) | |
1.016mm 0.635mm(最小) | 5634 (推奨 : 9390) | 5634 (推奨 : 9077) | |
0.191mm | ((n*16)+20)*12 (規格) ((n*16)+20)*18 (推奨) | ((n*16)+20)*11 (推奨) | |
0.33mm | 2034 (推奨) | 2034 (推奨) | |
0.33mm | 1458 (推奨) | 1458 (推奨) |
注意
物流コードの最小は、モジュール幅の基準値としての最小値(0.635mm)をもとに計算しています。
表で示した解像度以外の場合は、次の計算方法で算出される「モジュール幅(I)」を最後の係数としてください。
例:Code 3 of 9 で 600dpiの場合
モジュール幅が12となるため、以下の式となります。
((n*18)+20)*12 (推奨)
モジュール幅基準値 | : m (mm) |
モジュール幅ドット数 | : X (dot) |
モジュール幅 | : I (1/1440inch) |
解像度 | : r (dpi) とすると、 |
モジュールドット数(X) = ( m * r ) / 25.4 を求めます。
注意
実際に計算するときは整数にするため分母分子を1000倍します。
求めた結果は四捨五入で整数にします。
ここでモジュール幅が2dot以下ならば推奨する幅を3dotにします。
そのままの幅で計算した場合の数値を表中では規格としています。
モジュール幅(I) = ( X * 1440 ) / r を求めます。
注意
後でドット数を計算する際、切り捨てられるため小数点以下は切り上げします。
Iの値より「範囲指定なし(基本モジュール幅指定時)」を利用して項目長を計算します。
(例) JANコード(標準)で240dpiの場合
X = ( 330 * 240 ) / 25400 = 3.118...
X=3(dot)とする。
I = ( 3 * 1440 ) / 240 = 18
項目長 = 18 * ( 7 * 12 + 11 + 18 ) = 18 * 113 = 2034
↑
クワイエットゾーン部分