環境移行支援ツールは、HOST PRINTのセットアップ環境や印刷資源を一括保存し、他のサーバなどへ復元する機能を提供します。
本ツールで移行できる対象は、以下のとおりです。
HOST PRINTコンソールで設定した以下の情報
JOB情報、接続情報、[ホスト通信のプロパティ]ダイアログボックスで設定した値
オーバレイツールで設定した情報および以下の印刷資源
GDI印刷に使用するオーバレイ、VSP印刷に使用するオーバレイ、文字パターン
注意
このツールの対象となるのは、PCプリントサービスとVSPサービスです。
帳票管理サービスおよび帳票配信サービスは、環境の移行ができません。新たに環境を構築する必要があります。
本ツールでサポートしている移行パターンは以下のとおりです。
移行先 | 移行元 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
V5.1 L30 | V6.0 L10 | V6.5 L10 | V6.5 L20 | V7.1 L10 | V7.1 L11 | V7.2 L10 | V7.2L11 | |
V7.2L11 | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
備考1 : ツールを使用する前に、移行元をV6.5L20へアップグレードする必要があります。
HOST PRINT V7.1L10より前のバージョンから移行する場合、以下のLU制御タイプを設定しているJOB情報は復元できません。
印刷(I3270)
インターネット配信(NPREMU)
インターネット配信(LBPサポート-FMLBP114モード)
インターネット配信(LBPサポート-F6671モード)
インターネット配信(I3270)
Server2000-CSD(JP)
環境の移行手順は以下のとおりです。
移行元のサーバで動作しているHOST PRINTがV6.0L10以前の場合は、V6.5L20をインストールします。
本ツールを起動し、「環境の保存」を行います。
移行先のサーバにV7.2をインストールします。
本ツールを起動し、「環境の復元」を行います。
環境の保存
移行元サーバで環境を保存する手順は以下のとおりです。
サーバへ管理者権限(Administrator)でログオンします。
「HOST PRINT」グループの「HOST PRINTツール」を起動します。
ツールのアイコン一覧から「環境移行支援」をダブルクリックします。
「環境の保存」を選択し、[次へ]ボタンをクリックします。
環境の保存先を入力します。
保存データは容量が大きいため、ハードディスクへの保存をおすすめします。
環境の復元
移行先サーバで環境を復元する手順は以下のとおりです。
サーバへ管理者権限(Administrator)でログオンします。
「HOST PRINT」グループの「HOST PRINTツール」を起動します。
ツールのアイコン一覧から「環境移行支援」をダブルクリックします。
「環境の復元」を選択して、[次へ]ボタンをクリックします。
保存しておいた環境のあるフォルダを入力します。
注意
環境移行支援ツールで設定するパスには、以下の文字を含めないでください。
全角文字
シフトJISに存在しない文字
環境移行支援ツールでは、GDI印刷(LBPサポート)で使用するオーバレイファイルの格納場所は、ひとつしか指定できません。移行元の環境でオーバレイファイルを複数の格納場所で管理していた場合でも、環境移行支援ツールの“移行先のオーバレイフォルダ”で指定した場所に、すべてのオーバレイファイルを復元します。移行先の環境で、オーバレイファイルを複数の格納場所で管理したい場合は、オーバレイツールでオーバレイを格納する場所を設定し、オーバレイファイルを格納してください。オーバレイツールの使用方法については、“10.2.1 オーバレイツール”を参照してください。
以下の環境を復元すると、GDI印刷(LBPサポート)で使用するオーバレイファイルの、デフォルトの格納場所の設定が削除されます。
環境移行支援ツールの「環境の保存」で、オプションの[オーバレイファイル]チェックボックスを外して作成した環境
GDI印刷(LBPサポート)で端末オーバレイを利用する場合、オーバレイツールでオーバレイファイルを格納する場所を設定し、オーバレイファイルを格納してください。オーバレイツールの使用方法については、“10.2.1 オーバレイツール”を参照してください。
移行元で HOST PRINT Service Managerにログオン情報を定義している場合、移行先で同名のユーザーアカウントが必要となります。
参考
移行先に移行元の環境と同じプリンタ定義がない場合、JOB情報によりプリンタを変更できます。
移行先に移行元の環境と同じプリンタ定義がある状態で、プリンタドライバが異なる場合、移行先でJOB情報を再作成する必要があります。
環境の復元後、以下の場合は、VSPサービス用の印刷資源を登録してください。
a)以下のOS間での移行の場合
Windows NTからWindows Server 2008
Windows NTからWindows Server 2012
b)以下のOS間での移行で、移行元と異なるパスにインストールした場合
Windows 2000からWindows Server 2008
Windows 2003からWindows Server 2008
Windows Server 2008からWindows Server 2008
Windows 2000からWindows Server 2012
Windows 2003からWindows Server 2012
Windows Server 2008からWindows Server 2012
Windows Server 2012からWindows Server 2012
VSPサービス用の印刷資源の登録方法については、“10.1 印刷資源の準備”を参照してください。 |
c)移行元と異なるパスにVSPサービス用の印刷資源を移行した場合
なお、b)、c)の場合、以下の手順で移行すると、印刷資源の登録時に更新される登録時間を、移行元の登録時間に保持することができます。
移行先に、移行元と同じ構成で、VSP印刷で使用する印刷資源の格納場所のディレクトリを用意します。
復元時のVSP資源の移行画面で、移行元と同じ印刷資源の格納場所のディレクトリを指定します。
復元後、必要に応じてオーバレイツールで印刷資源の格納場所を移動します。