FNA Serverの代表的な機能について説明します。
ホストコンピュータとの接続
FNA Serverは、通信制御サービスがサポートする回線・手順でホストコンピュータに接続します。また、複数のホストコンピュータと同時に通信することができます。
FNA Serverは、最初の端末からの接続要求、最後の端末の切断要求を契機として、ホストコンピュータとの接続および切断を自動的に行います。これにより、回線の使用頻度、回線利用コストを抑えることができます。
なお、詳細については、通信制御サービスの使用手引書を参照してください。
LUのグループ化
通信制御サービスで定義したLUをグループ化することができます。グループLUを使用すると、LUの柔軟な利用が可能となります。なお、LUのグループ化の詳細については、「8.2 グループLU」を参照してください。
端末との接続
FNA Serverは、次の端末をサポートしています。
サポート端末 |
---|
WSMGR、WSMGR for Web、Webjet |
また、FNA Serverは、端末との接続手順として次の表に示す手順に対応しており、複数の様々な接続手順の端末と同時に通信することができます。
FNA Server-端末間のサポート接続手順 |
---|
NMCLAN |
TCP/IP(CU-DEVonTCP/IP) |
FNAonTCP/IP |
TN*1 |
*1:WSMGR for WebのHTMLモードやHTTPトンネリング運用時に、端末からの接続要求時に、端末とFNA Serverの間でリモート端末のIPアドレスを交換し、リモート端末のIPアドレスを認識することができます。
また、リモート端末のIPアドレス識別を有効にするためには、WSMGR for Webの対応バージョンとの組合せが必要です。
・WSMGR for WebのHTMLモードやHTTPトンネリング運用時: WSMGR for Web V7.2 L30以降
FNA Serverには、同時に最大999端末(最大999セション(LU))を接続させることができます。なお、17台以上の端末を同時に接続させるには、FNA Server クライアントライセンス(別売)が必要です。
FNA Serverは、IPv6を使用して通信を行うことができます。
FNA Serverの機能 | IPv6通信の可否 | |
---|---|---|
端末との通信 | NMCLAN接続 | -*1 |
TCP/IP接続 | ○ | |
FNAonTCP/IP接続 | ○ | |
○ | ||
リソース配布機能 | ○ | |
管理機能 | ○ |
*1:IP通信ではないため
端末監視
FNA Serverは、端末に対して定期的に監視データを送信することにより、FNA Server-端末間の回線や端末の異常を検出することができます。なお、端末監視の詳細については、「8.4 端末監視」を参照してください。
ローカルコピー機能
ディスプレイデバイスからの指示により、ディスプレイデバイスの画面をFNA Serverに接続しているプリンタデバイスへ出力することができます。FNA Serverに接続しているすべてのプリンタデバイスをローカルコピーの出力先として指定できます。また、各ディスプレイLUに対して、あらかじめ出力先プリンタを設定しておくことができます。
なお、FNAonTCP/IP接続端末、および Kシリーズ端末エミュレータでは、本機能は使用できません。
ローカルコピー機能については通信制御サービスの使用手引書をあわせて参照してください。また、TN接続端末からのローカルコピーの詳細については、「8.3.2 ローカルコピー」を参照してください。
モニターユーティリティ
モニターユーティリティを使用して、FNA Serverに接続している端末の状態や、ホストコンピュータとの通信パスの状態、LUの状態などの各種情報を参照・確認することができます。
また、FNA Serverが動作しているコンピュータとは別のコンピュータから、FNA Serverの設定を行ったり(一部の設定項目を除く)、FNA Serverに接続している特定の端末、デバイス(TN接続のみ)を強制的に切断することができます。
なお、モニターユーティリティの詳細については、「第5章 ユーティリティ」、および モニターユーティリティのヘルプを参照してください。
リソース配布
FNA Serverが動作しているコンピュータ上にあらかじめ用意されたリソースを、WSMGRからの要求に従って自動配布することができます。
本機能で配布可能なリソースは次のとおりです。
JEFユーザ定義文字フォント
オーバーレイパターンデータ
リソース配布についての詳細は、「第6章 リソース配布」を参照してください。
証跡ログ
FNA Serverは、FNA Serverに接続している端末に関して、端末を特定するIPアドレスなどの情報、ホストコンピュータ上のアプリケーションへの接続/切断状況 および ホストコンピュータへの送信データなどの情報を、証跡ログとして記録することができます。FNA Serverで記録した証跡ログとホストコンピュータ上の記録を参照することにより、ホストコンピュータに対して、どの端末がどのような操作を行ったのかを調査することができます。
また、この証跡ログをSystemwalker Centric Managerにて収集、管理することができます。
なお、証跡ログには、次の接続手順でFNA Serverに接続している端末に関する情報が記録されます。
FNAonTCP/IP
TN
証跡ログ機能の詳細は、「第7章 証跡ログ」を参照してください。