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Systemwalker for Oracle 導入ガイド
FUJITSU Software

G.3 Oracleアクセスユーザの設定について【UNIX版】

Oracleにアクセスするユーザのデフォルトはスーパーユーザです。
Oracleにアクセスするユーザを変更する場合は以下の作業を行います。

変更する必要がない場合は、以下の作業は必要ありません。


Oracleアクセスユーザ定義ファイルの作成

監視対象のOracleにアクセスするユーザを指定する外部ファイルを「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」とよびます。
インストール直後には、「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」は存在しません。

以下の手順で「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」を作成します。
「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」は監視対象となる業務サーバ上に作成してください。

「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」には、1行につき1つのORACLE_SIDに対するユーザを設定します。

各行は、各項目をコンマ(,)で区切って以下の形式で設定します。

ORACLE_SID,OSUSER_NAME,OSUSER_GRP <改行>

以下に設定項目の詳細を示します。

項目

説明

ORACLE_SID

Oracleアクセスユーザを変更するORACLE_SIDを指定してください。

OSUSER_NAME

Oracleアクセスユーザ名を指定してください。

  • 指定するOracleアクセスユーザはシステム上に存在するユーザである必要があります。
    また、SQL*Plusが実行可能なユーザを指定してください。

OSUSER_GRP

Oracleアクセスユーザに対するプライマリグループ名を指定してください。

  • Oracleアクセスユーザの実効グループである必要があります。

Oracleアクセスユーザ定義ファイルの作成例

  • Oracleアクセスユーザ定義ファイルの作成例を以下に示します。

    ;ORACLE_SID,OSUSER_NAME,OSUSER_GRP<改行>
    ora1020,oracle,dba<改行>
    [EOF]

    上の例では以下の内容が設定されています。

    監視対象のORACLE_SID=ora1020に対して、Oracleアクセスユーザ=oracle、実効グループ=dbaでアクセスします。

  • 複数インスタンスの場合、Oracleアクセスユーザ定義ファイルに記述されていないORACLE_SIDについては、スーパーユーザでOracleにアクセスします。

注意

Oracleアクセスユーザ定義ファイル作成時の注意事項

  • 定義ファイルは監視対象となる業務サーバ上に作成してください。

  • 定義ファイルの文字コードは、監視対象のサーバのコード系とします。

  • コンマ(,)の前後に空白、タブを記入しないでください。

  • セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。

  • 行の途中からコメントを記入することはできません。

  • 空白行は挿入可能です。

  • 1つのORACLE_SIDに対して複数行を指定することはできません。

  • 行の最後には必ず改行を設定してください。

  • 定義ファイルに指定可能なORACLE_SIDの数は、最大16です。

  • 定義ファイルに指定されていないORACLE_SIDについては、スーパーユーザでOracleにアクセスします。

Oracleアクセスユーザ定義ファイルの内容確認

Oracleアクセスユーザの確認を行う場合、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-c」パラメタで実行します。
監視対象のサーバ上で、以下のコマンドを実行してください。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。

# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -c FILE_NAME <ENTER>

FILE_NAME

Oracleアクセスユーザ定義ファイル名をフルパスで指定します。

Oracleアクセスユーザ設定コマンド実行時にエラーメッセージが通知された場合、エラーの内容を確認し、Oracleアクセスユーザ定義ファイルを修正してください。
Oracleアクセスユーザ定義ファイルの修正後、再度、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを実施してください。


Oracleアクセスユーザ設定の適用

指定したOracleアクセスユーザの設定を有効とするためには、以下の手順で作業を行います。

  1. Oracleアクセスユーザ設定コマンドの実行

    Oracleアクセスユーザの設定を行う場合、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-s」パラメタで実行します。
    監視対象のサーバ上で、以下のコマンドを実行してください。
    コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -s FILE_NAME <ENTER>

    FILE_NAME

    Oracleアクセスユーザ定義ファイル名をフルパスで指定します。

    Oracleアクセスユーザ設定コマンドでエラーメッセージが通知された場合、エラーの内容を確認し、Oracleアクセスユーザ定義ファイルを修正してください。
    Oracleアクセスユーザ定義ファイルの修正後、再度、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを実施してください。

    Oracleアクセスユーザ設定コマンドが正常に終了した場合、Oracleアクセスユーザ定義ファイルの内容でOracleアクセスユーザが設定されます。
    設定内容の確認は、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-v」パラメタで実行します。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -v <ENTER>

    Oracleアクセスユーザ設定コマンドによる設定内容確認の例を以下に示します。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -v <ENTER>
    ORACLE_SID,OSUSER_NAME,OSUSER_GRP
    ora1020,oracle,dba


  2. 各監視デーモンの再起動

    監視対象のサーバ上でpsコマンドを実行し、以下のデーモンが動作しているか確認します。

    • sfostmon

    • sfocommsrv

    動作しているデーモンについて以下のコマンドを実行しデーモンを再起動します。
    コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。

    # /opt/FJSVmpor/bin/restartstmon <ENTER>

    # /opt/FJSVmpor/bin/restartcommon <ENTER>

    コマンドの詳細は“Systemwalker for Oracle 運用ガイド”-“デーモン/サービスの再起動コマンド”を参照してください。

    注意

    監視対象サーバのOracleアクセスユーザ定義を変更する場合は、Oracleアクセスユーザ定義ファイルを再作成し、再度、Oracleアクセスユーザ設定の適用を実施する必要があります。

Oracleアクセスユーザ設定の解除

Oracleアクセスユーザ設定の解除を行う場合、以下の手順で行います。


  1. Oracleアクセスユーザ設定コマンドの実行

    Oracleアクセスユーザの解除を行う場合、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-d」パラメタで実行します。

    監視対象のサーバ上で、以下のコマンドを実行してください。

    コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -d <ENTER>

  2. 各監視デーモンの再起動

    監視対象のサーバ上でpsコマンドを実行し、以下のデーモンが動作しているか確認します。

    • sfostmon

    • sfocommsrv

    動作しているデーモンについて以下のコマンドを実行しデーモンを再起動します。
    コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。

    # /opt/FJSVmpor/bin/restartstmon <ENTER>

    # /opt/FJSVmpor/bin/restartcommon <ENTER>

    コマンドの詳細は“Systemwalker for Oracle 運用ガイド”-“デーモン/サービスの再起動コマンド”を参照してください。