Oracleにアクセスするユーザのデフォルトはスーパーユーザです。
Oracleにアクセスするユーザを変更する場合は以下の作業を行います。
変更する必要がない場合は、以下の作業は必要ありません。
Oracleアクセスユーザ定義ファイルの作成
監視対象のOracleにアクセスするユーザを指定する外部ファイルを「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」とよびます。
インストール直後には、「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」は存在しません。
以下の手順で「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」を作成します。
「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」は監視対象となる業務サーバ上に作成してください。
「Oracleアクセスユーザ定義ファイル」には、1行につき1つのORACLE_SIDに対するユーザを設定します。
各行は、各項目をコンマ(,)で区切って以下の形式で設定します。
ORACLE_SID,OSUSER_NAME,OSUSER_GRP <改行> |
以下に設定項目の詳細を示します。
項目 | 説明 |
ORACLE_SID | Oracleアクセスユーザを変更するORACLE_SIDを指定してください。 |
OSUSER_NAME | Oracleアクセスユーザ名を指定してください。
|
OSUSER_GRP | Oracleアクセスユーザに対するプライマリグループ名を指定してください。
|
例
Oracleアクセスユーザ定義ファイルの作成例
Oracleアクセスユーザ定義ファイルの作成例を以下に示します。
;ORACLE_SID,OSUSER_NAME,OSUSER_GRP<改行> |
上の例では以下の内容が設定されています。
監視対象のORACLE_SID=ora1020に対して、Oracleアクセスユーザ=oracle、実効グループ=dbaでアクセスします。
複数インスタンスの場合、Oracleアクセスユーザ定義ファイルに記述されていないORACLE_SIDについては、スーパーユーザでOracleにアクセスします。
注意
Oracleアクセスユーザ定義ファイル作成時の注意事項
定義ファイルは監視対象となる業務サーバ上に作成してください。
定義ファイルの文字コードは、監視対象のサーバのコード系とします。
コンマ(,)の前後に空白、タブを記入しないでください。
セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。
行の途中からコメントを記入することはできません。
空白行は挿入可能です。
1つのORACLE_SIDに対して複数行を指定することはできません。
行の最後には必ず改行を設定してください。
定義ファイルに指定可能なORACLE_SIDの数は、最大16です。
定義ファイルに指定されていないORACLE_SIDについては、スーパーユーザでOracleにアクセスします。
Oracleアクセスユーザ定義ファイルの内容確認
Oracleアクセスユーザの確認を行う場合、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-c」パラメタで実行します。
監視対象のサーバ上で、以下のコマンドを実行してください。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -c FILE_NAME <ENTER> |
Oracleアクセスユーザ定義ファイル名をフルパスで指定します。
Oracleアクセスユーザ設定コマンド実行時にエラーメッセージが通知された場合、エラーの内容を確認し、Oracleアクセスユーザ定義ファイルを修正してください。
Oracleアクセスユーザ定義ファイルの修正後、再度、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを実施してください。
Oracleアクセスユーザ設定の適用
指定したOracleアクセスユーザの設定を有効とするためには、以下の手順で作業を行います。
Oracleアクセスユーザ設定コマンドの実行
Oracleアクセスユーザの設定を行う場合、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-s」パラメタで実行します。
監視対象のサーバ上で、以下のコマンドを実行してください。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -s FILE_NAME <ENTER> |
Oracleアクセスユーザ定義ファイル名をフルパスで指定します。
Oracleアクセスユーザ設定コマンドでエラーメッセージが通知された場合、エラーの内容を確認し、Oracleアクセスユーザ定義ファイルを修正してください。
Oracleアクセスユーザ定義ファイルの修正後、再度、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを実施してください。
Oracleアクセスユーザ設定コマンドが正常に終了した場合、Oracleアクセスユーザ定義ファイルの内容でOracleアクセスユーザが設定されます。
設定内容の確認は、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-v」パラメタで実行します。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -v <ENTER> |
Oracleアクセスユーザ設定コマンドによる設定内容確認の例を以下に示します。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -v <ENTER> |
各監視デーモンの再起動
監視対象のサーバ上でpsコマンドを実行し、以下のデーモンが動作しているか確認します。
sfostmon
sfocommsrv
動作しているデーモンについて以下のコマンドを実行しデーモンを再起動します。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/restartstmon <ENTER> # /opt/FJSVmpor/bin/restartcommon <ENTER> |
コマンドの詳細は“Systemwalker for Oracle 運用ガイド”-“デーモン/サービスの再起動コマンド”を参照してください。
注意
監視対象サーバのOracleアクセスユーザ定義を変更する場合は、Oracleアクセスユーザ定義ファイルを再作成し、再度、Oracleアクセスユーザ設定の適用を実施する必要があります。
Oracleアクセスユーザ設定の解除
Oracleアクセスユーザ設定の解除を行う場合、以下の手順で行います。
Oracleアクセスユーザ設定コマンドの実行
Oracleアクセスユーザの解除を行う場合、Oracleアクセスユーザ設定コマンドを「-d」パラメタで実行します。
監視対象のサーバ上で、以下のコマンドを実行してください。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetusr -d <ENTER> |
各監視デーモンの再起動
監視対象のサーバ上でpsコマンドを実行し、以下のデーモンが動作しているか確認します。
sfostmon
sfocommsrv
動作しているデーモンについて以下のコマンドを実行しデーモンを再起動します。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/restartstmon <ENTER> # /opt/FJSVmpor/bin/restartcommon <ENTER> |
コマンドの詳細は“Systemwalker for Oracle 運用ガイド”-“デーモン/サービスの再起動コマンド”を参照してください。