Systemwalker for Oracleでは、インストールレス型エージェント監視により、Systemwalker for Oracleのエージェントを導入していないサーバも運用管理サーバから監視することができます。
これにより、Systemwalker for Oracleのインストール、および設定にかかる運用管理コストを削減できます。
なお、Systemwalker for Oracleのエージェントを導入していないサーバを監視する場合は、セキュリティの強化を考慮して、SSHで運用することを推奨します。
インストールレス型エージェント監視は、Systemwalker Centric Managerのインストールレス型エージェント監視が行われていることを前提としています。
サポート機能
インストールレス型エージェント監視でOracle監視を行う場合、エージェント機能をインストールした場合と比べ、以下の差異があります。
インストールレス型 | インストール型 | ||
監視機能 | アラートログ監視 | ○ | ○ |
Oracle状態監視 | ○ | ○ | |
トレースファイル監視 | × | ○ | |
プロセス監視 | × | ○ | |
調査機能 | メッセージ詳細表示 | ○ | ○ |
一次調査・調査項目一覧 | × | ○ |
○:可能
×:不可
インストールレス型エージェント監視は運用管理サーバ上で動作します。
インストールレス型エージェント監視で監視可能な最大Oracleインスタンス数は30です。
アラートログの監視
インストールレス型エージェント監視でアラートログの監視を行う場合、エージェント機能をインストールした場合と比べ、以下の差異があります。
インストールレス型 | インストール型 | |
監視間隔 | 一定時間間隔で情報を取得し、監視します。 | 30秒おきに監視します。 |
監視対象メッセージ | アラートログに出力される「ORA-」または「OSD-」で始まるメッセージが監視対象となるメッセージです。 | |
メッセージの監視 | 監視対象のアラートログ監視の設定をしたOracle環境情報ポリシー配付後にアラートログに出力されたメッセージが監視対象になります。 | |
大量メッセージ発生時の監視対象行数 | 監視間隔ごとに最新の1000件です。 | ― |
キーワード指定監視 | すべての被監視システムのアラートログファイルの監視で共通の条件指定となります。 | 被監視システムごとに共通の条件指定となります。 |
注意
インストールレス型エージェント監視での監視間隔に関する注意事項
被監視システムの台数が多く、運用管理サーバへの負荷が高い場合、アラートログ監視の監視間隔をデフォルトの60秒よりも長く設定し、運用管理サーバの負荷を下げて運用してください。
監視間隔の変更方法については、“Systemwalker for Oracle運用ガイド”-“mpordefctlals(インストールレス型エージェント監視動作定義変更コマンド)”を参照してください。
Oracleの状態監視
インストールレス型エージェント監視でOracleの状態監視を行う場合、エージェント機能をインストールした場合と比べ、以下の差異があります。
インストールレス型 | インストール型 | |
スケジュールに設定可能な最小監視間隔 | 5分 | 1分 |
Oracleへのアクセス方法 | 運用管理サーバ上から、Oracle Net Services経由で接続します。 | Oracleがインストールされているサーバ上で、ローカル接続します。 |
監視項目 | 以下の監視項目は監視できません。
| ― |
同一監視スケジュール内に他の監視項目を設定することができない監視項目 | 以下の監視項目を使用する場合、他の監視項目を同一スケジュール内に設定できません。
| ― |
注意
インストールレス型エージェント監視での監視スケジュールに関する注意事項
被監視システムの台数が多く、運用管理サーバへの負荷が高い場合、インストールレス型エージェント監視のOracle状態監視条件の設定を以下のように調整して運用管理サーバの負荷を下げて運用してください。
監視間隔を長く設定する
すべての被監視システムで、監視開始時刻の重複が最大5となるように、監視時間(開始時刻)をずらして設定する
ユーザ表領域の空き領域など、Oracleに格納されているデータの数が多くなると、監視時に参照するビューが保持する情報量も多くなるため、必然的にSQLの実行時間が長くなる場合があります。そのため、性能の監視とは別のスケジュールで、60分以上で監視を行うなど監視間隔を長く設定することでOracleへの負荷を軽減させることを推奨します。
監視時間の調整方法については、“6.3 Oracle状態監視の条件設定”を参照してください。
クラスタシステム上のOracle監視
インストールレス型エージェント監視で、クラスタシステム上のOracle監視を行う場合、エージェント機能をインストールした場合と比べ、以下の差異があります。
インストールレス型 | インストール型 | |
1:1運用待機構成 | ○ | ○ |
相互待機構成 | × | ○ |
スケーラブル構成 | ○ | ○ |
○:サポート、×:未サポート
インストールレス型エージェント監視で監視できるOracle
インストール型エージェント監視と同様に、以下のOracleが管理対象となります。
Oracle Database Enterprise Edition 11.2.0.x
Oracle Database Standard Edition 11.2.0.x
Oracle Database Standard Edition One 11.2.0.x
Oracle Database Enterprise Edition 11.1.0.x
Oracle Database Standard Edition 11.1.0.x
Oracle Database Standard Edition One 11.1.0.x
Oracle Database Enterprise Edition 10.2.0.x
Oracle Database Standard Edition 10.2.0.x
Oracle Standard Edition One 10.2.0.x
インストールレス型エージェント監視で監視できるOS
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Standard Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Datacenter Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Standard x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Datacenter x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Standard Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Enterprise Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Datacenter Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Standard x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Enterprise x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Datacenter x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise Edition for Itanium-based Systems
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Datacenter Edition for Itanium-based Systems
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Standard Edition(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Enterprise Edition(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Datacenter Edition(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Standard Edition without Hyper-V(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Enterprise Edition without Hyper-V(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Datacenter Edition without Hyper-V(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Standard Edition(x64)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Enterprise Edition(x64)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Datacenter Edition(x64)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Standard Edition without Hyper-V(x64)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Enterprise Edition without Hyper-V(x64)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Datacenter Edition without Hyper-V(x64)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 Standard Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 Enterprise Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 Datacenter Edition
Solaris 8
Solaris 9
Solaris 10
Solaris 11
Red Hat Enterprise Linux AS (v.4 for x86)
Red Hat Enterprise Linux ES (v.4 for x86)
Red Hat Enterprise Linux AS (v.4 for Itanium)
Red Hat Enterprise Linux 5(for x86)
Red Hat Enterprise Linux 5(for Intel64)
Red Hat Enterprise Linux 5(for Intel Itanium)
Red Hat Enterprise Linux 6(for x86)
Red Hat Enterprise Linux 6(for Intel64)
Oracle Linux 5(x86)
Oracle Linux 5(x64)
Oracle Linux 6(x86)
Oracle Linux 6(x64)
HP-UX 11i V2
HP-UX 11i V3
AIX 5L 5.3
AIX 6.1
AIX 7.1