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Interstage Business Application Server セットアップガイド
FUJITSU Software

17.4.2 データ退避・データ抽出の設定

エクスポートユーティリティのデータ退避およびデータ抽出の動作は、エクスポートユーティリティ定義ファイルに記述します。
以下にエクスポートユーティリティ定義ファイルの作成方法および記述例について説明します。

記述例

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

<exutyConf>
    <evacuate>
        <output_dir>/export/home0/exuty1</output_dir>
        <filename>evafile</filename>
        <extension>dat</extension>
        <date>on</date>
    </evacuate>
    <extract>
        <output_dir>/export/home0/exuty2</output_dir>
        <filename>extfile</filename>
        <extension>dat</extension>
        <serialnumber>on</serialnumber>
        <date>on</date>
        <condition>
            <transaction>commit</transaction>
            <sort>on</sort>
        </condition>
        <condition>
            <transaction>rollback</transaction>
            <sort>off</sort>
        </condition>
        <condition>
            <transaction>both</transaction>
        </condition>
        <destruction>
            <cond>time</cond>
            <value>24</value>
            <action>devide</action>
        </destruction>
    </extract>
    <post_processing>
        <post_evacuate>
            <command mode="async">/export/home0/eva_post.sh</command>
        </post_evacuate>
        <post_extract>
            <command mode="sync" limit="300">/export/home0/ext_post.sh</command>
        </post_extract>
    </post_processing>
    <common>
        <log_size>5</log_size>
        <tmp_dir>/export/home0/tmp</tmp_dir>
    </common>
</exutyConf>

ポイント

Interstage Studioでは、コンテキストメニューの[検証]を選択することによりエクスポートユーティリティ定義のXMLタグの構成をチェックすることができます。
検証の詳細については“Interstage Studio ユーザーズガイド”を参照してください。
なお、[検証]では規定値のチェックは行えません。

下記に設定可能なタグについて説明します。
定義を省略した項目については、デフォルト値で実行されます。
定義項目の詳細およびデフォルト値の詳細は、“Interstage Business Application Server リファレンス” の“エクスポートユーティリティ定義ファイルリファレンス”を参照してください。

タグ名

説明

省略可否

デフォルト

exutyConf

evacuate

output_dir

退避データファイルの出力ディレクトリを記述してください。


/opt/FJSVibs/var/exuty/RDBシステム名_DB名_DSI名 (注1)(注3)(注4)(注11)(注17)

[Interstageのインストールディレクトリ]\BAS\var\exuty\RDBシステム名_DB名_DSI名(注1)(注3)(注4)(注11)(注17)

filename

退避データファイル名を記述してください。

RDBシステム名_DB名_DSI名_日時_eva_通し番号 (注2)(注3)(注4)(注13)

extension

退避データファイルの拡張子を記述してください。

(注2)(注3)

date

退避データファイルにタイムスタンプを付加するかを記述してください。
下記の何れかを記述してください。

on:付加する

off:付加しない

on (注3)

extract

output_dir

抽出データファイルの出力ディレクトリを記述してください。


/opt/FJSVibs/var/exuty/RDBシステム名_DB名_DSI名 (注1)(注3)(注4)(注11)(注17)

[Interstageのインストールディレクトリ]\BAS\var\exuty\RDBシステム名_DB名_DSI名(注1)(注3)(注4)(注11)(注17)

filename

抽出データファイル名を記述してください。

RDBシステム名_DB名_DSI名_日時_ext_通し番号 (注2)(注3)(注4)(注13)

extension

抽出データファイルの拡張子を記述してください。

(注2)(注3)

serialnumber

抽出処理実行回数番号を付加するかを記述してください。

on:付加する

off:付加しない

on

date

抽出データファイルにタイムスタンプを付加するかを記述してください。
下記の何れかを記述してください。

on:付加する

off:付加しない

on (注3)

file_type

バイナリ形式で出力する場合は以下を指定してください。
下記のいずれかを記述してください。

binary: バイナリ形式

seqfile: レコード順ファイル

binary

data_type

レコード順ファイルで出力する場合に出力ファイル形式を指定します。

fixed: 固定長レコード形式

variable:可変長レコード形式

fixed (注5)

memory_size

抽出処理で使用する作業域の大きさ(メモリサイズ)を指定します。


範囲:32768~2147482624
(単位:バイト)

範囲:65536~2147482624
(単位:バイト)

範囲:32768~2147482624
(単位:バイト)

システム自動設定 (注6)

condition (注14)

transaction

対象とするトランザクションを記述します。
下記の何れかを記述してください。

commit:コミット

rollback:ロールバック

both:コミットとロールバック

commit

sort(注12

ユーザログレコードのSEQUENCE_NOによりソートするかどうかを指定します。
SEQUENCE_NOでソートすることにより高信頼性ログへの書き込み順で抽出データが出力されます。

on: 抽出データをSEQUENCE_NOによりソートして出力します。

off: 抽出データをSEQUENCE_NOでソートされません。

off

destruction (注14)

cond

破棄データとして扱う条件を記述してください。
下記の何れかを記述してください。

count:振分回数

time:経過時間

(注9)

count

value

破棄データとして扱う条件値を記述してください。 (注10)

振分回数の場合
1~99

経過時間(分)
1~10080

(注9)

3

action

破棄データの扱いを記述してください。
下記の何れかを記述します。

devide:破棄データファイルへ出力します。

delete:削除します。

(注9)

devide

post_processing

post_evacuate

command (注15)

退避データファイルを扱うユーザ処理名を記述してください。
省略した場合は、ユーザ処理を実行しません。

アトリビュート

mode
ユーザ処理の呼出方法を記述してください

async
突き放し(非同期)で呼び出します

sync
待ち合わせ(同期)で呼び出します

limit
待ち合わせ型の場合、待ち時間(秒)の上限を指定します。 (注7)(注8)

0~43200

mode
async

limit
300(modeがsyncの場合)

post_extract

command (注15)

抽出データファイルを扱うユーザ処理名を記述してください。
省略した場合は、ユーザ処理を実行しません。

アトリビュート

mode
ユーザ処理の呼出方法を記述してください

async
突き放し(非同期)で呼び出します

sync
待ち合わせ(同期)で呼び出します

limit
待ち合わせ型の場合、待ち時間(秒)の上限を指定します。 (注7)(注8)

0~43200

mode
async

limit
300(modeがsyncの場合)

common

log_size

出力される実行ログのファイルサイズを指定します。

  1~2048(MB)

5

tmp_dir

エクスポートユーティリティが抽出処理で利用する一時ファイルの出力先を指定します。 (注16)


/opt/FJSVibs/var/exuty/tmp (注11)(注17)

[Interstageのインストールディレクトリ]\BAS\var\exuty\tmp(注11)(注17)

注1) 出力ディレクトリは絶対パスで指定してください。
注2) ファイル名および拡張子にスラッシュ(/)は指定できません。また、拡張子は、ピリオド(.)も指定できません。
注3) ディレクトリ、ファイル名、タイムスタンプ、および拡張子の組み合わせによるパス長が、256バイトを超過しないよう考慮する必要があります。
注4) Symfoware Serverを利用し、RDBシステム名を付加しない運用を行った場合、RDBシステム名に固定値“RDBII”が設定されます。
注5) 可変長レコード形式のCOBOLレコード順ファイルを出力する場合、抽出処理でユーザログ本文が 0バイトのデータを検出した時点でエラーになります。
  可変長レコード形式のCOBOLレコード順ファイルを抽出する場合は、ユーザログ本文に必ずデータを設定してください。
6) 使用可能な物理メモリ量を超えて作業域を指定すると、性能が劣化することがあります。
  使用可能な物理メモリ量を超えないように指定してください。
  指定されたメモリ量を超えた場合には、内部作業ファイルを使用します。
7 Systemwalkerなどのスケジューラまたはシステム標準の管理機能を使用してエクスポートユーティリティの実行をタイマ監視する場合は、エクスポートユーティリティ後処理のユーザ処理監視時間(limit)に指定した値より長く設定してください。
8) ユーザ処理と完全同期する場合は“0”を指定してください。limitを省略した場合は“300”が設定されます。
9) destructionが持つcond、value、actionについては個別の省略は行えません。
10) condおよびvalueに設定する設定値について“condおよびvalueに設定する値について”を参照してください。
11)“/opt/”、“/var/opt/”、“/etc/opt/”から始まる出力先は指定できません。以下のメッセージが出力されます。

FSP_INTS-BAS_AP: エラー: 11056: エクスポートユーティリティ定義ファイルで指定したディレクトリは退避、抽出ファイル、または一時ファイル出力先に指定できません。(出力先ディレクトリ名  定義ファイル名)

12) ユーザログレコードのソートを行う場合抽出性能が劣化します。
13) dateがoffの場合“日時”は付加されません。
14) conditionは定義された順番で抽出データファイルの抽出番号が付加されます。
15) ユーザ処理は絶対パスで指定する必要があります。
  ディレクトリパスは半角英数字、スラッシュ(/)、およびアンダースコア(_)が使用できます。ファイル名は半角英数字、アンダースコア(_)、およびピリオド(.)が使用できます。
16) 抽出処理で利用する一時ファイル出力先ディレクトリは絶対パスで最大128バイトになります。
注17) 指定したディレクトリに対し、所有者および所有グループをInterstage運用グループにしてください。また、ディレクトリのアクセス権は“770”に設定してください。

注意

各タグを重複して定義した場合、先に定義されたタグが有効になります。
conditionタグについては最大3個まで定義でき、3個以上定義された場合はエラーとなります。
エクスポートユーティリティ定義ファイルに2バイト文字、および半角カナは指定できません。指定された場合の動作は保障されません。
Systemwalkerなどのスケジューラおよびシステム標準の管理機能の詳細については、各製品のマニュアルを参照してください。

condおよびvalueに設定する値について