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Interstage Business Application Server セットアップガイド
FUJITSU Software

13.10.2 リスナーの設定とネットサービス名の登録(Oracleの場合)

Oracleのデータベースへ接続する場合、データベースリソース定義に指定したネットサービス名の登録を行う必要があります。また、データベースを配置しているサーバではリスナーの設定が必要になります。以下にリスナーの設定例、およびネットサービス名の登録例を示します。

  1. ■リスナーの設定

  2. ■リスナーの起動、または定義の再読込み

  3. ■ネットサービス名の登録

  4. ■ネットサービス名による接続の確認

注意

  • データベースサーバと、アプリケーションサーバが異なる場合、アプリケーションサーバにOracleクライアント(またはサーバ)のインストールが必要です。

  • データベースサーバと、アプリケーションサーバの両方に、Oracle Net Managerのインストールが必要です。

  • ネットサービス名の登録は、アプリケーションサーバおよび、データベースサーバで1度だけ行います。すでにネットサービス名を登録している場合には、ネットサービス名の登録を行う必要はありません。

リスナーの設定

データベースサーバにあるlistener.ora(注)に、リスナーの定義とデータベースの定義を記載する必要があります。以下に定義例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Services管理者ガイド”を参照してください。

) listener.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ/network/admin”ディレクトリ配下にあります。Windowsの場合は、“Oracleのホームディレクトリ\NETWORK\ADMIN”になります。

表13.1 業務データベースのサーバ情報

データベースサーバのホスト名

USERDBServer

プロトコル

TCP

ポート番号

1521

SID

USERDB

Oracleのホームディレクトリ


/opt/oracle/app/oracle/OraHome_1


(例)G:\oracle\product\10.2.0\db_1

SID_LIST_LISTENER =
  (SID_LIST =
    (SID_DESC =
      (GLOBAL_DBNAME = USERDB)
      (ORACLE_HOME = /opt/oracle/app/oracle/OraHome_1)
      (SID_NAME = USERDB)
      (SERVICE_NAME = USERDB)
    )
  )

LISTENER =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = USERDBServer)(PORT = 1521))
  )

注意

定義はサーバがSolarisおよびLinuxの場合の例です。

ポイント

Oracleが提供する“netmgr”コマンドを利用し、GUIによりリスナーの設定を行うことが可能です。Windowsでは、スタートメニューからの、プログラム一覧のショートカットから、“Net Manager”を選択することでGUIを起動できます。

リスナーの起動、または定義の再読込み

リスナーが起動されていない場合は、リスナープロセスを起動します。リスナーが起動されている場合は、定義の再読込みを行います。以下にコマンドの実行例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Servicesリファレンス・ガイド”を参照してください。

リスナーの起動例

lsnrctl start

LSNRCTL.EXE start
再読込みの例

lsnrctl reload

LSNRCTL.EXE reload

注意

  • lsnrctlコマンドを実行する場合は、環境変数ORACLE_HOMEにOracleのホームディレクトリを設定する必要があります。

  • Oracleインストールユーザで、lsnrctlコマンドの実行を行う必要があります。

ネットサービス名の登録

アプリケーションサーバでは、tnsnames.ora(注)にネットサービス名を登録する必要があります。以下に、ネットサービス名の定義例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Services管理者ガイド”を参照してください。

) tnsnames.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ/network/admin”ディレクトリ配下にあります。Windowsの場合は、“Oracleのホームディレクトリ\NETWORK\ADMIN”になります。

表13.2 業務データベースの接続先情報

データベースサーバのホスト名

USERDBServer

プロトコル

TCP

ポート番号

1521

SID

USERDB

ネットサービス名

USERDB_CONNSTR

USERDB_CONNSTR =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)
       (HOST = USERDBServer)
       (PORT = 1521)
    )
    (CONNECT_DATA =
      (SERVER = DEDICATED)
      (SERVICE_NAME = USERDB)
    )
 )

ポイント

Oracleが提供する“netmgr”コマンドを利用し、GUIによりネットサービス名の登録を行うことが可能です。Windowsでは、スタートメニューからの、プログラム一覧のショートカットから、“Net Manager”を選択することでGUIを起動できます。

ネットサービス名による接続の確認

ネットサービス名の設定を終えた後、ネットサービス名による接続確認を行います。以下に例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス”を参照してください。

sqlplus /nolog
SQL> CONNECT system/password@USERDB_CONNSTR

sqlplus.exe /nolog
SQL> CONNECT system/password@USERDB_CONNSTR

注意

sqlplusコマンドを実行する場合は、環境変数ORACLE_HOMEにOracleのホームディレクトリを設定する必要があります。