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Interstage Business Application Server セットアップガイド
FUJITSU Software

5.3.2 Symfoware/RDBのセットアップ

ここでは、rdbsetupコマンドを使用したセットアップについて説明します。

5.3.2.1 ポート番号の定義

クライアントからリモートアクセスする場合、アプリケーションとSymfoware/RDBはポート番号を定義することによって接続されます。したがって、当該Symfoware/RDBをクライアントからリモートアクセスする場合は、サーバのOSのファイルに、Symfoware/RDBのポート番号を定義する必要があります。また、クライアントからリモートアクセスするアプリケーションの実行時には、ここで定義したポート番号をクライアント用の動作環境ファイルに指定する必要があります。

参照

動作環境ファイルの詳細については、“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)”を参照してください。

Symfoware/RDBのポート番号は、/etc/servicesファイルにサービス名とポート番号を指定することにより定義します。指定方法を以下に示します。

指定形式

サービス名    ポート番号/プロトコル

サービス名

サービス名は、RDBシステム名を指定します。ただし、RDBシステム名を付けない運用の場合は、RDBIIを指定します。

ポート番号

ポート番号は、2050~2099の値を指定します。ただし、2050~2099のポート番号をすでに使用している場合は、使用していないポート番号を指定してください。

プロトコル

プロトコルは、tcpを指定します。

定義例

Symfoware/RDBのシステムごとにポート番号を定義する例を、以下に示します。

rdbsys1  2051/tcp
rdbsys2  2052/tcp

注意

クライアントからリモートアクセスする場合は、システム用の動作環境ファイルの“MAX_CONNECT_TCP”に、1以上の値を指定してください。MAX_CONNECT_TCPを設定しないと、ポート番号の定義は意味を持ちません。

5.3.2.2 システムファイルの作成

rdbsetupコマンドを使用して、RDB環境のためのシステムファイルを作成します。

5.3.2.2.1 rdbsetupコマンドの実行

注意

本コマンドは、管理者権限をもつユーザで実行します。

rdbsetupコマンドを実行して、RDB環境のセットアップを行います。以下にコマンドの形式を示します。

rdbsetup -s 規模 [ -m データベースバッファメモリ量 ]

規模

システム規模として、以下のうち1つを指定します。

データベースバッファメモリ量

データベースのテーブルをアクセスする際に使用する、データベースバッファのメモリ量を指定します。単位はメガバイトです。
データベースバッファメモリ量を省略した場合は、rdbsetupコマンドの“-s オプション”の指定内容によって、以下になります。

-sオプション種別

データベースバッファメモリ量
[MB]

small

10

moderate

20

large

80

super

156

5.3.2.2.2 rdbsetupコマンドが作成する資源

RDBシステムが必要な資源とrdbsetupコマンドが作成する資源の一覧を以下に示します。

作成資源

作成場所

rdbsetupコマンドが作成する資源

RDB構成パラメタファイルの作成

/opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名.cfg

システム用の動作環境ファイルの作成

/opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名.env

デフォルトの共用バッファ定義ファイルの作成

/opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名/rdbbuf
各ページ長バッファ枚数は、【-m データベースバッファメモリ量】から振り分けます。

ログ管理ファイルの作成

セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdblogmanageになります。

テンポラリログファイルの作成

セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbtlogfileになります。

RDBディレクトリファイルの作成

ディレクトリ/var/opt/FSUNrdb2b/RDBシステム名/rdbdirに作成します。
ファイル名は、ファイルDIR_FILE1およびDIR_FILE2となり、作成するファイルのサイズは1メガバイトとなります。RDBディレクトリファイルの容量が不足した場合、自動的に1メガバイトずつ拡張されます。

RDBディクショナリの作成

セットアップ情報ファイルのDICTIONARY_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbdictionaryになり、作成するファイルのサイズは100メガバイトになります。
RDBディクショナリのシステム表への初期割付け量は82メガバイトになります。

アーカイブログファイルの作成 (注)

セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbalogfile<通番>(通番は01~99)になります。
たとえば、3つのアーカイブログファイルを作成する場合、rdbalogfile01、rdbalogfile02、rdbalogfile03を作成します。
アーカイブログファイルのサイズは、セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_SIZEに指定した値になります。

退避ディスク

退避用のデータを格納する場合に使用します。

作業域

コマンドを実行するときに使用します。
指定の方法は、動作環境ファイルに定義を指定します。

○: rdbsetupコマンドが作成する資源、-: rdbsetupコマンドでは作成しない資源
注) 同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は、アーカイブログファイルは使用しません。ただし、高信頼性ログ機能を利用する場合はアーカイブログファイルを使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

作成資源

作成場所

rdbsetupコマンドが作成する資源

RDB構成パラメタファイルの作成

/opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名.cfg

システム用の動作環境ファイルの作成

/opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名.env

デフォルトの共用バッファ定義ファイルの作成

/opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名/rdbbuf
各ページ長バッファ枚数は、【-m データベースバッファメモリ量】から振り分けます。

ログ管理ファイルの作成

セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdblogmanageになります。

テンポラリログファイルの作成

セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbtlogfileになります。

RDBディレクトリファイルの作成

ディレクトリ/var/opt/FJSVrdb2b/RDBシステム名/rdbdirに作成します。
ファイル名は、ファイルDIR_FILE1およびDIR_FILE2となり、作成するファイルのサイズは1メガバイトとなります。RDBディレクトリファイルの容量が不足した場合、自動的に1メガバイトずつ拡張されます。

RDBディクショナリの作成

セットアップ情報ファイルのDICTIONARY_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbdictionaryになり、作成するファイルのサイズは100メガバイトになります。
RDBディクショナリのシステム表への初期割付け量は82メガバイトになります。

アーカイブログファイルの作成 (注)

セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbalogfile<通番>(通番は01~99)になります。
たとえば、3つのアーカイブログファイルを作成する場合、rdbalogfile01、rdbalogfile02、rdbalogfile03を作成します。
アーカイブログファイルのサイズは、セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_SIZEに指定した値になります。

退避ディスク

退避用のデータを格納する場合に使用します。

作業域

コマンドを実行するときに使用します。
指定の方法は、動作環境ファイルに定義を指定します。

○: rdbsetupコマンドが作成する資源、-: rdbsetupコマンドでは作成しない資源
注) 同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は、アーカイブログファイルは使用しません。ただし、高信頼性ログ機能を利用する場合はアーカイブログファイルを使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

作成資源

作成場所

rdbsetupコマンドが作成する資源

RDB構成パラメタファイルの作

C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名.cfg

システム用の動作環境ファイルの作成

C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名.env

デフォルトの共用バッファ定義ファイルの作成

C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名\rdbbuf

各ページ長バッファ枚数は、【-m データベースバッファメモリ量】から振り分けます。

ログ管理ファイルの作成

セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdblogmanageになります。

テンポラリログファイルの作成

セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbtlogfileになります。

RDBディレクトリファイルの作成

ディレクトリDIRECTORY_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。

ディレクトリに作成する場合、ファイル名はDIR_FILE1およびDIR_FILE2となり、作成するファイルのサイズは1メガバイトとなります。RDBディレクトリファイルの容量が不足した場合、自動的に1メガバイトずつ拡張されます。

RDBディクショナリの作成

セットアップ情報ファイルのDICTIONARY_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbdictionaryになり、作成するファイルのサイズは100メガバイトになります。
RDBディクショナリのシステム表への初期割付け量は82メガバイトになります。

アーカイブログファイルの作成

セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_PATHに指定したローデバイスまたはディレクトリに作成します。
ディレクトリに作成する場合、ファイル名はrdbalogfile<通番>(通番は01~99)になります。
たとえば、3つのアーカイブログファイルを作成する場合、rdbalogfile01、rdbalogfile02、rdbalogfile03を作成します。
アーカイブログファイルのサイズは、セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_SIZEに指定した値になります。

■テンポラリログファイルの作成

rdbsetupコマンドが作成するテンポラリログファイルの各要素の値は、rdbsetupコマンドの“-s オプション”の指定内容によって、以下になります。

-sオプション種別

リカバリログ量[MB]
(注1)

BIログ域サイズ[MB]

AIログ域サイズ[MB]

トランザクションエントリ数

全体サイズ
[MB]
(注2)

small

8

64

64

64

129

moderate

16

128

128

128

257

large

32

256

256

512

513

super

32

512

512

1000

1025

注1) リカバリログ量は、Symfoware/RDBがダウンしたときにSymfoware/RDBが再起動時に実施するリカバリ処理で使用するAIログ域中のAIログの量を示しています。
注2) 全体サイズは以下になります。合計のサイズは1M単位に切り上げになります。

■RDB構成パラメタファイルの作成

rdbsetupコマンドが作成するRDB構成パラメタファイルの内容を、以下に示します。RDB構成パラメタファイルの詳細については、“5.3.2.3 RDB構成パラメタファイルの編集”を参照してください。

RDBLOG = 128,128
RDBASYNCIO = YES
RDBASYNCIONUMR = 0
RDBASYNCIONUMW = 1
RDBREPORTSIZE = 10485760
RDBEXTMEM = 1728 + 【コネクション多重度】× 7 (注1)
RDBCNTNUM = 【コネクション多重度】×2 + 64(注1)
RDBPRJCODE = 【セットアップ情報ファイルのPROJECT_CODE指定値】 (注2)(注4)
RDBSYSTEMID = 1  (注3)(注4)
RDBCORE = 【セットアップ情報ファイルのCORE_PATH指定値】
RDBREPORT = /var/opt/FSUNrdb2b/RDBシステム名/report
RDBLOGMANAGE =【セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATH指定値】
RDBDIRSPACE1 = /var/opt/FSUNrdb2b/RDBシステム名/rdbdir
RDBDIRSPACE2 = /var/opt/FSUNrdb2b/RDBシステム名/rdbdir (注1)
RDBSQLENV = /opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名.env
RDBSYSBUF = /opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名

RDBLOG = 128,128
RDBASYNCIO = YES
RDBASYNCIONUMR = 0
RDBASYNCIONUMW = 1
RDBREPORTSIZE = 10485760
RDBEXTMEM = 1728 + 【コネクション多重度】× 7 (注1)
RDBCNTNUM = 【コネクション多重度】×2 + 64(注1)
RDBPRJCODE = 【セットアップ情報ファイルのPROJECT_CODE指定値】 (注2)(注4)
RDBSYSTEMID = 1  (注3)(注4)
RDBCORE = 【セットアップ情報ファイルのCORE_PATH指定値】
RDBREPORT = /var/opt/FJSVrdb2b/RDBシステム名/report
RDBLOGMANAGE =【セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATH指定値】
RDBDIRSPACE1 = /var/opt/FJSVrdb2b/RDBシステム名/rdbdir
RDBDIRSPACE2 = /var/opt/FJSVrdb2b/RDBシステム名/rdbdir (注1)
RDBSQLENV = /opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名.env
RDBSYSBUF = /opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名

RDBLOG = 128,128
RDBEXTMEM = 1728 + 【コネクション多重度】× 39 (注1)
RDBCNTNUM = 【コネクション多重度】×2 + 64(注1)
RDBPRJCODE = 【セットアップ情報ファイルのPROJECT_CODE指定値】 (注2)
RDBSYSTEMID = 1 (注3)
RDBCORE = 【セットアップ情報ファイルのCORE_PATH指定値】 RDBLOGMANAGE =【セットアップ情報ファイルのTEMPORARY_LOG_PATH指定値】 RDBDIRSPACE1 = 【セットアップ情報ファイルのDIRECTORY_PATH指定値】\DIR_FILE1 RDBDIRSPACE2 = 【セットアップ情報ファイルのDIRECTORY_PATH指定値】\DIR_FILE2 RDBSQLENV = C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名.env RDBSYSBUF = C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名

注1) コネクション多重度は、rdbsetupコマンドの“-s オプション”の指定内容によって、以下になります。

-sオプション種別

コネクション多重度

small

64

moderate

128

large

512

super

1000

注2) セットアップ情報ファイルにPROJECT_CODEの指定を省略した場合、“0xdb”となります。
注3) rdbsetupコマンドがほかのRDBシステムと重複しないRDBSYSTEMIDを採番します。
注4) RDBPRJCODEの値はIPCキーの最上位1バイト、RDBSYSTEMIDの値はIPCキーの上位から2バイト目にあたります。この2バイトの組合せが、IPCキーの上位2バイトになります。

■システム用の動作環境ファイルの作成

rdbsetupコマンドが作成するシステム用の動作環境ファイルの内容を、以下に示します。システム用の動作環境ファイルの詳細については、“5.3.2.4 システム用の動作環境ファイルの編集”を参照してください。

R_LOCK=YES
MAX_CONNECT_SYS = (【コネクション多重度】) (注)
MAX_CONNECT_TCP = (【コネクション多重度】) (注)
...

注)コネクション多重度は、rdbsetupコマンドの“-s オプション”の指定内容によって、以下になります。

-sオプション種別

コネクション多重度

small

64

moderate

128

large

512

super

1000

■デフォルトの共用バッファ定義ファイルの作成

rdbsetupコマンドが作成するデフォルトの共用バッファ定義ファイルの内容を、以下に示します。
共用バッファの詳細については、“5.3.2.3 RDB構成パラメタファイルの編集”を参照してください。

BUFFER1K  = 【-mオプションに指定したDBバッファメモリ量】× 1024 × 0.05 / 1
BUFFER2K  = 【-mオプションに指定したDBバッファメモリ量】× 1024 × 0.05 / 2
BUFFER4K  = 【-mオプションに指定したDBバッファメモリ量】× 1024 × 0.20 / 4
BUFFER8K  = 【-mオプションに指定したDBバッファメモリ量】× 1024 × 0.05 / 8
BUFFER16K = 【-mオプションに指定したDBバッファメモリ量】× 1024 × 0.05 / 16
BUFFER32K = 【-mオプションに指定したDBバッファメモリ量】× 1024 × 0.60 / 32
表5.1 指定例

-m 10の場合

-m 20の場合

BUFFER1K = 512 (512K)
BUFFER2K = 256 (512K)
BUFFER4K = 512 (2048K)
BUFFER8K = 64 (512K)
BUFFER16K = 32 (512K)
BUFFER32K = 192 (6144K)

BUFFER1K = 1024 (1024K)
BUFFER2K = 512 (1024K)
BUFFER4K = 1024 (4096K)
BUFFER8K = 128 (1024K)
BUFFER16K = 64 (1024K)
BUFFER32K = 384 (12288K)

5.3.2.2.3 rdbsetupコマンドが作成する資源の配置場所

rdbsetupコマンドが作成する資源の配置場所は、以下になります。

資源

配置場所

RDB構成パラメタファイル

/opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名.cfg

システム用の動作環境ファイル

/opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名.env

デフォルトの共用バッファ定義ファイル

/opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名/rdbbuf

ユーザログテーブル用のRDBディレクトリファイル

/var/opt/FSUNrdb2b/RDBシステム名/rdbdir/DIR_FILE1

RDBディクショナリ用のRDBディレクトリファイル

/var/opt/FSUNrdb2b/RDBシステム名/rdbdir/DIR_FILE2

資源

配置場所

RDB構成パラメタファイル

/opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名.cfg

システム用の動作環境ファイル

/opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名.env

デフォルトの共用バッファ定義ファイル

/opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名/rdbbuf

ユーザログテーブル用のRDBディレクトリファイル

/var/opt/FJSVrdb2b/RDBシステム名/rdbdir/DIR_FILE1

RDBディクショナリ用のRDBディレクトリファイル

/var/opt/FJSVrdb2b/RDBシステム名/rdbdir/DIR_FILE2

資源

配置場所

RDB構成パラメタファイル

C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名.cfg

システム用の動作環境ファイル

C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名.env

デフォルトの共用バッファ定義ファイル

C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名\rdbbuf

rdbsetupコマンドが作成する資源の配置場所

注意

ローデバイスを指定する場合は、formatコマンドやdfコマンドなどを実行して指定するローデバイスの存在の有無や他で使用されていないかを必ず確認してください。

5.3.2.3 RDB構成パラメタファイルの編集

Symfoware/RDBの動作環境を変更する場合はRDB構成パラメタファイルを編集します。

注意

  • RDB構成パラメタファイルを編集する場合は、各定義を理解したうえで注意して編集してください。

  • 複数のSymfoware/RDBの動作環境を作成する場合は“■注意するパラメタ”を必ず参照してください。

参照

rdbsetupコマンドが作成するRDB構成パラメタファイルについては、“5.3.2.2.2 rdbsetupコマンドが作成する資源”、および“5.2.2.3 セットアップ情報ファイルの作成”を参照してください。

RDB構成パラメタファイルの各構成要素とSymfoware/RDBの環境との関係を、以下に示します。


編集するRDB構成パラメタファイルは、/opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名.cfgです。動作環境の作成は、rdbstartコマンドが、このテキストファイルを読み込み、記述された内容に従って行います。


編集するRDB構成パラメタファイルは、/opt/FJSVrdb2b/etc/RDBシステム名.cfgです。動作環境の作成は、rdbstartコマンドが、このテキストファイルを読み込み、記述された内容に従って行います。


編集するRDB構成パラメタファイルは、C:\SFWETC\RDB\ETC\RDBシステム名.cfgです。動作環境の作成は、rdbstartコマンドが、このテキストファイルを読み込み、記述された内容に従って行います。


利用者は、エディタを使用して、このテキストファイルにRDBの構成パラメタを定義します。記述形式を以下に示します。なお、行の先頭が“#”の場合、その行はコメント行として扱われます。また、行の途中に“#”が出現した場合、その“#”以降行末までがコメントとして扱われます。

定義指示文<CR>
     :

各行の定義指示文の記述形式を以下に示します。

定義種別 = [指定値1],[指定値2],・・・ 

記述上の注意点

定義種別とその指定内容の意味を、以下に示します。

表5.2 定義種別

定義種別

定義する情報

意味

パラメタの指定

RDBDIRSPACE1

絶対パス名

データベース用のRDBディレクトリファイルの配置先ディレクトリ名

RDBDIRSPACE2

絶対パス名

RDBディクショナリ用のRDBディレクトリファイルの配置先ディレクトリ名

RDBLOG

BIログバッファ数

AIログバッファ数

BIログ書き出しのためのログバッファの枚数

AIログ書き出しのためのログバッファの枚数

RDBCORE

絶対パス名

Symfoware/RDBで異常が発生した場合のダンプ出力先ディレクトリ名

RDBEXTMEM

サイズ

Symfoware/RDBが情報交換として使用する共用メモリの大きさ

RDBCNTNUM

多重度

RDBデーモンの要求の最大多重度

RDBPRJCODE

プロジェクトコード

Symfoware/RDBが使用するIPCキーの最上位1バイトの値

RDBSYSBUF

絶対パス名

Symfoware/RDBが使用するデフォルトバッファ定義の配置先ディレクトリ名

RDBDBSNUM

リーダ/ライタ数

データベーススペースに割り当てるリーダとライタの対の数

RDBASYNCIO

I/O方式

データベーススペースへアクセスする際のI/O方式

RDBASYNCIONUMR

データベーススペースごとのI/O(read)多重度

データベーススペースへアクセスする際のI/O(read)多重度

RDBASYNCIONUMW

データベーススペースごとのI/O(write)多重度

データベーススペースへアクセスする際のI/O(write)多重度

RDBSQLENV

ファイル名

アプリケーションの動作環境ファイル(システム用の動作環境ファイル)の配置先ファイル

RDBNETDBSNUM

リーダ/ライタ数

ネットワーク上のデータベーススペースに割り当てるリーダとライタの対の数


(注1)

RDBLOGMANAGE

絶対パス名

ログ管理ファイルの配置先のローデバイス名またはディレクトリ名

RDBSYSTEMID

システムID

Symfoware/RDBの動作環境を一意に認識するための値

RDBREPORT

絶対パス名

メッセージ・ログファイルの配置先ディレクトリ名


(注2)

RDBREPORTSIZE

サイズ

メッセージ・ログファイルのファイルサイズ

◎: 指定必須 ○: 省略可能
注1) 本パラメタは、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は指定する必要はありません。高信頼性ログ機能を利用する場合に使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。
注2) エラー調査のために、本定義の指定を推奨します。


RDBDIRSPACE1

RDBディレクトリファイルの情報を定義します。
記述形式を以下に示します。

RDBDIRSPACE1 = 絶対パス名

注意

“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。

絶対パス名

RDBディレクトリファイルの配置先のディレクトリを絶対パス名で記述します。

注意

複数の動作環境を作成する場合、ほかのRDBディレクトリファイルと重複しないように設定してください。

RDBDIRSPACE2

RDBディクショナリに対するRDBディレクトリファイルの情報を定義します。
記述形式を以下に示します。

RDBDIRSPACE2 = 絶対パス名

注意

“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。

絶対パス名

RDBディクショナリに対するRDBディレクトリファイルの配置先のディレクトリを絶対パス名で記述します。

注意

複数の動作環境を作成する場合、ほかのRDBディレクトリファイルと重複しないように設定してください。

RDBLOG

ログバッファの個数を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBLOG = BIログバッファ数, AIログバッファ数

BIログバッファ数

テンポラリログファイルにBIログデータを書き出すときに使用する、ログバッファの数を指定します。128以上の値を指定します。

AIログバッファ数

テンポラリログファイルにAIログデータを書き出すときに使用する、ログバッファの数を指定します。128以上の値を指定します。

RDBCORE

Symfoware/RDBプロセスで異常が発生した場合のダンプ出力先ディレクトリ名を定義します。
記述形式を以下に示します。

RDBCORE = 絶対パス名

注意

“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。

絶対パス名

Symfoware/RDBプロセスで異常が発生した場合のダンプ出力先ディレクトリを絶対パス名で記述します。
出力されるダンプの大きさは、RDBシステムが使用するメモリ量となります。ダンプ出力先ディレクトリには、出力されるダンプを格納するために十分な空きを用意してください。
RDBシステムが使用するメモリ量に関しては、“Interstage Business Application Server チューニングガイド”を参照してください。

ポイント

Symfoware/RDBでは、DISK間欠障害の検査を行っています。DISK間欠障害を検出した場合、CE保守情報をRDBCOREで指定したディレクトリの以下のファイルに出力します。

  • pagedump_内部時間情報

  • pageinf_内部時間情報

ファイルに出力された情報をもとにDISKの障害を解決したあと、これらのファイルを削除してください。
また、SQL文の実行中にシステム障害を検出した場合、障害調査資料をRDBCOREで指定したディレクトリの以下のファイルに出力し、SQL文はエラー終了します。

  • OCM_ERR_<識別子>

なお、検出したシステム障害が、すでにファイルに出力されているシステム障害と同一原因の場合、ファイルへの出力は行いません。


coreadmコマンドを使用して、プロセス単位のコアファイル出力ディレクトリをプロセスのカレントディレクトリ以外となるように指定している場合、coreadmコマンドで指定されているディレクトリにコアファイルが出力されます。RDBCOREで指定したディレクトリには出力されません。


カーネルパラメタ kernel.core_pattern を使用して、コアファイル出力先ディレクトリをプロセスのカレントディレクトリ以外となるように指定している場合、kernel.core_patternで指定されているディレクトリにコアファイルが出力されます。RDBCOREで指定したディレクトリには出力されません。

RDBEXTMEM

Symfoware/RDBが、プロセス外との情報交換のために使用する共用メモリの量を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBEXTMEM = サイズ

サイズ

使用する共用メモリの大きさを指定します。指定はキロバイト単位の10進数または16進数で指定します。大きさの概算方法を以下に示します。

基本 : 1024K + 可変サイズ
可変サイズ: MAX_CONNECT_SYS × (COMMUNICATION_BUFFER + 7K)
            + 同時に実行するRDBコマンド数 × 11K

MAX_CONNECT_SYSおよびCOMMUNICATION_BUFFERは、動作環境ファイルで指定できるパラメタです。パラメタの詳細は、“5.3.2.4 システム用の動作環境ファイルの編集”を参照してください。

ポイント

COMMUNICATION_BUFFERは、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は使用しません。高信頼性ログ機能を利用する場合に使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

RDBCNTNUM

RDBデーモンの要求の最大多重度を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBCNTNUM = 多重度 

多重度

RDBデーモンに対する多重度は、同時に実行できるアプリケーションおよびRDBコマンドの数を規定する値となります。ここで指定する値の概算方法を以下に示します。

多重度 = 同時に実行するアプリケーション基礎値の合計
         + 同時に実行するRDBコマンド基礎値の合計
1つのアプリケーション基礎値
      ローカルアクセスのコネクションの数(CONNECT文を利用しない場合は1) × 2
1つのRDBコマンド基礎値
      rdbcninfコマンド、rdbddlexコマンド、rdbpldicコマンド、
      およびrdbtermコマンドの場合                           : 2
      その他のRDBコマンドの場合                             : 1

本指定の省略時は、多重度として128が指定されたものとみなされます。

ポイント

RDBCNTNUMの値は、Symfoware/RDBが使用する共用メモリサイズに影響します。RDBCNTNUMの値を変更した場合は、同時に実行するRDBコマンド数や同時に実行するローカルアクセスのコネクション数に応じて、RDBEXTMEMの再見積りを行ってください。

RDBPRJCODE

Symfoware/RDBが使用するIPCキーの最上位1バイトを指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBPRJCODE = プロジェクトコード

プロジェクトコード

Symfoware/RDBは、通信そのほかの目的でIPCを使用します。このIPC使用時のキーとなる値が、他プロダクトと重複することを避けるために、キーの最上位バイトがプロジェクトを指すようにするという方式が勧められています。パラメタRDBPRJCODEは、IPC使用時のキーの最上位1バイトに“0x”で始まる16進数を指定し、IPCキーの重複使用を避けるために使用します。
本指定の省略時は、プロジェクトコードとして0xdbが指定されたものとみなされます。

RDBSYSBUF

非同期のデータベースへアクセスする際に使用する、共用バッファプールに関する情報を定義したファイルが存在するディレクトリのパスを指定します。
なお、本パラメタで指定する共用バッファプールを、デフォルトバッファプールと呼びます。
記述形式を以下に示します。

RDBSYSBUF = 絶対パス名

注意

“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。

絶対パス名

デフォルトバッファプールに関する情報を定義したファイルが存在するディレクトリを絶対パス名で記述します。
デフォルトバッファプールに関する情報は、テキストファイルrdbbufに定義します。
本指定の省略時は、絶対パス名として以下が指定されたものとみなされます。

/opt/FSUNrdb2b/etc

/opt/FJSVrdb2b/etc

C:\SFWETC\RDB\ETC
定義ファイルの指定形式
BUFFER1K = ページ長が1Kのページ数
BUFFER2K = ページ長が2Kのページ数
BUFFER4K = ページ長が4Kのページ数
BUFFER8K = ページ長が8Kのページ数
BUFFER16K = ページ長が16Kのページ数
BUFFER32K = ページ長が32Kのページ数

BUFFER1Kの省略時は、ページ長が1Kのページ数として32が指定されたものとみなされます。
BUFFER2Kの省略時は、ページ長が2Kのページ数として32が指定されたものとみなされます。
BUFFER4Kの省略時は、ページ長が4Kのページ数として256が指定されたものとみなされます。
BUFFER8Kの省略時は、ページ長が8Kのページ数として32が指定されたものとみなされます。
BUFFER16Kの省略時は、ページ長が16Kのページ数として32が指定されたものとみなされます。
BUFFER32Kの省略時は、ページ長が32Kのページ数として32が指定されたものとみなされます。

定義ファイルの指定例
BUFFER1K=1024
BUFFER2K=512
BUFFER4K=1024
BUFFER8K=128
BUFFER16K=64
BUFFER32K=384

RDBDBSNUM

非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベーススペース用のリーダ/ライタ数を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBDBSNUM = リーダ/ライタ数

リーダ/ライタ数

データベーススペース用に割り当てるリーダとライタの対の数を1以上の値で指定します。
本指定の省略時は、リーダ/ライタ数として3が指定されたものとみなされます。
リーダ/ライタ数は、ローデバイスに作成するデータベーススペース数を指定すると最大性能を発揮します。
ただし、リーダ/ライタは一対につき約500キロバイトのメモリを必要とするので、メモリに十分な余裕があることを確認したうえで指定してください。
本指定は、RDBASYNCIOにNOを指定した場合にだけ有効になります。

■RDBASYNCIO

非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベーススペースへアクセスする際のI/O方式を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBASYNCIO = I/O方式

I/O方式

I/O方式を、非同期I/Oとするか同期I/Oとするか指定します。
本指定の省略時は、NO(同期I/O)が指定されたものとみなされます。

YES:

I/O方式を非同期I/Oとする場合に指定します。また、必要に応じてRDBASYNCIONUMRおよびRDBASYNCIONUMWを指定します。

NO:

I/O方式を同期I/Oとする場合に指定します。また、必要に応じてRDBDBSNUMを指定します。

ポイント

非同期I/Oと同期I/Oでは必要となるメモリ量が異なります。メモリ量で問題のないI/O方式を選択してください。
どちらのI/O方式のメモリ量でも問題のない場合は、非同期I/Oの選択をお勧めします。メモリ量の概算方法を以下に示します。

非同期I/Oのメモリ量: 200K × 搭載CPU数
同期I/Oのメモリ量:   500K × RDBDBSNUM

■RDBASYNCIONUMR

データベーススペースへアクセスする際のI/O多重度を指定します。
I/O多重度には、データベーススペースごとのI/O(read)多重度と、データベーススペースごとのI/O(write)多重度があります。
記述形式を以下に示します。

RDBASYNCIONUMR = データベーススペースごとのI/O(read)多重度

データベーススペースごとのI/O(read)多重度

データベーススペースごとのI/O(read)多重度を0以上の値で指定します。
本指定の省略時は0が指定されたものとみなされます。
0を指定した場合はI/O(read)多重度は無制限になります。また、この場合はSymfoware/RDBのレイヤでI/O(read)の待ち行列を生成しません。このため、rdbsarコマンドの“-d オプション”指定時に表示されるシステム時間とサービス時間は同じになります。
本指定では、CREATE DBSPACE文でALLOCATE RAWDEVICEを指定して作成したデータベーススペースが対象になります。
本指定は、RDBASYNCIOにYESを指定した場合にだけ有効になります。

ポイント

I/O(read)性能はアプリケーションのレスポンスに直接影響を及ぼします。このため、I/O(read)多重度には、0を指定することをお勧めします。

■RDBASYNCIONUMW

データベーススペースへアクセスする際のI/O多重度を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBASYNCIONUMW = データベーススペースごとのI/O(write)多重度

データベーススペースごとのI/O(write)多重度

データベーススペースごとのI/O(write)多重度を0以上の値で指定します。
本指定の省略時は1が指定されたものとみなされます。
0を指定した場合はI/O(write)多重度は無制限になります。また、この場合はSymfoware/RDBのレイヤでI/O(write)の待ち行列を生成しません。このため、rdbsarコマンドの“-d オプション”指定時に表示されるシステム時間とサービス時間は同じになります。
本指定は、RDBASYNCIOにYESを指定した場合にだけ有効になります。

ポイント

I/O(write)多重度を大きくするとI/O(read)性能に影響を及ぼします。このため、I/O(write)多重度には、データベーススペースを割り付けているディスク装置がRAID(レベル0またはレベル5)の場合、1つのRAIDを構成するハードディスクドライブの数を指定することをお勧めします。これ以外のディスク装置の場合は、I/O(write)多重度には1を指定することをお勧めします。

RDBSQLENV

システム用の動作環境ファイル名を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBSQLENV = ファイル名

注意

“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。

RDBNETDBSNUM

ネットワークファイルまたはローカルファイルに作成するデータベーススペース用のリーダ/ライタ数を指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBNETDBSNUM = リーダ/ライタ数

リーダ/ライタ数

データベーススペース用に割り当てるリーダとライタの対の数を1以上の値で指定します。
本指定の省略時は、リーダ/ライタ数として3が指定されたものとみなされます。
リーダ/ライタ数は、ネットワークファイルまたはローカルファイルに作成するデータベーススペース数を指定すると最大性能を発揮します。
ただし、リーダ/ライタは、1対につき約500キロバイトのメモリを必要とするので、メモリに十分な余裕があることを確認したうえで指定してください。
本指定では、CREATE DBSPACE文でALLOCATE NETWORK FILEまたはALLOCATE FILEを指定して作成したデータベーススペースが対象になります。

注意

本パラメタは、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は指定する必要はありません。高信頼性ログ機能を利用する場合に使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

RDBLOGMANAGE

Symfoware/RDBが使用する、ログ管理ファイルのパスを指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBLOGMANAGE = 絶対パス名

注意

“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。

絶対パス名

ログ管理ファイルの配置先のローデバイスまたはディレクトリを絶対パス名で記述します。

注意

複数の動作環境を作成する場合、ほかのログ管理ファイルと重複しないように設定してください。

RDBSYSTEMID

Symfoware/RDB環境の動作に与えるIDを指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBSYSTEMID = システムID

システムID

それぞれのSymfoware/RDB環境の動作に与えるIDを、1から31までの10進数で指定します。このIDはマシン内で一意となるように指定してください。

RDBREPORT

Symfoware/RDB環境の動作が出力するエラー事象のメッセージやインフォメーション情報を出力するファイルのディレクトリを定義します。
記述形式を以下に示します。

RDBREPORT = 絶対パス名

注意

  • エラー調査のために、本定義の指定を推奨します。

  • “Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。

絶対パス名

Symfoware/RDBが出力するエラー事象のメッセージやインフォメーション情報を専用のファイルに蓄積する場合に、ファイルの配置先ディレクトリを絶対パス名で記述します。
Symfoware/RDBは、このディレクトリに以下のファイルを作成し、満杯を契機に循環利用します。

システム名.log:

カレントのメッセージ・ログファイル

システム名.old:

1世代前のメッセージ・ログファイル

RDBREPORTSIZE

メッセージ・ログファイルの大きさを指定します。
記述形式を以下に示します。

RDBREPORTSIZE = サイズ 

サイズ

メッセージ・ログファイルの大きさを、バイト数で指定します。
ここで指定する値の概算方法を以下に示します。

サイズ = 1つのメッセージの長さ × 時間当たりのメッセージ出力数
                                 × ファイル当たりの保存時間
   1つのメッセージの長さ: 平均256バイト

本指定の省略時は、10485760(10M) バイトになります。

■注意するパラメタ

複数のSymfoware/RDBの動作環境を作成する場合、RDB構成パラメタの定義時に注意しなければならないパラメタについて以下に説明します。

RDBDIRSPACE1RDBDIRSPACE2

RDBDIRSPACE1とRDBDIRSPACE2で指定するディレクトリに、ほかの環境で指定したディレクトリ名と同一のものを指定すると、ほかの環境のRDBディレクトリファイルを破壊します。必ず、ほかの環境とは別のディレクトリを指定してください。

RDBLOGMANAGE

RDBLOGMANAGEで指定するローデバイスまたはディレクトリに、ほかの環境で指定したローデバイスまたはディレクトリと同一のものを指定すると、ほかの環境のログ管理ファイルを破壊します。必ず、ほかの環境とは別のローデバイスまたはディレクトリを指定してください。

RDB構成パラメタファイルの記述例

RDB構成パラメタファイルの記述例(RDBシステム名“RDBAPFW”)を、以下に示します。

RDBLOG = 128,128
RDBASYNCIO = YES
RDBASYNCIONUMR = 0
RDBASYNCIONUMW = 1
RDBREPORTSIZE = 10485760
RDBEXTMEM = 6720
RDBCNTNUM = 320
RDBPRJCODE = 0xdb
RDBSYSTEMID = 1
RDBCORE = /WORK/CORE
RDBREPORT = /var/opt/FSUNrdb2b/RDBAPFW/report
RDBLOGMANAGE = /dev/rdsk/c1t2d0s3
RDBDIRSPACE1 = /var/opt/FSUNrdb2b/RDBAPFW/rdbdir
RDBDIRSPACE2 = /var/opt/FSUNrdb2b/RDBAPFW/rdbdir
RDBSQLENV = /opt/FSUNrdb2b/etc/RDBAPFW.env
RDBSYSBUF = /opt/FSUNrdb2b/etc/RDBAPFW

RDBLOG = 128,128
RDBASYNCIO = YES
RDBASYNCIONUMR = 0
RDBASYNCIONUMW = 1
RDBREPORTSIZE = 10485760
RDBEXTMEM = 6720
RDBCNTNUM = 320
RDBPRJCODE = 0xdb
RDBSYSTEMID = 1
RDBCORE = /WORK/CORE
RDBREPORT = /var/opt/FJSVrdb2b/RDBAPFW/report
RDBLOGMANAGE = /dev/rdsk/c1t2d0s3
RDBDIRSPACE1 = /var/opt/FJSVrdb2b/RDBAPFW/rdbdir
RDBDIRSPACE2 = /var/opt/FJSVrdb2b/RDBAPFW/rdbdir
RDBSQLENV = /opt/FJSVrdb2b/etc/RDBAPFW.env
RDBSYSBUF = /opt/FJSVrdb2b/etc/RDBAPFW

RDBLOG=128,128
RDBEXTMEM=6720
RDBCNTNUM=320
RDBPRJCODE=0xdb
RDBSYSTEMID=3
RDBCORE=C:\SFWSV\RDB\CORE
RDBLOGMANAGE=D:\SFWD\RDB\USR\LOG
RDBDIRSPACE1=D:\SFWD\RDB\USR\DIR
RDBDIRSPACE2=D:\SFWD\RDB\USR\DIR
RDBSQLENV=C:\SFWETC\RDB\ETC\rdbsys1.ENV
RDBSYSBUF=C:\SFWETC\RDB\ETC\rdbsys1
RDBDBSNUM=32
RDBNETDBSNUM=32
RDBWKSNUM=3

5.3.2.4 システム用の動作環境ファイルの編集

システム用の動作環境ファイルの編集を行います。
システム用の動作環境ファイルは、RDB構成パラメタファイルのRDBSQLENVに指定したファイルです。
ここでは、システム用の動作環境ファイルの記述形式、定義する実行パラメタの種類および意味について説明します。

動作環境ファイルの記述形式

動作環境ファイルを記述する文法の一般形式を以下に示します。

KEYWORD=(値1,値2,・・・,値n)

詳細形式および注意事項は以下のとおりです。

実行パラメタは、テキスト形式の動作環境ファイルに、汎用エディタを利用して設定してください。
動作環境ファイルに実行パラメタを設定した例を以下に示します。

実行パラメタの設定例

MAX_CONNECT_TCP = (15)
MAX_CONNECT_SYS = (15) 
        :  

実行パラメタの種類と意味

システム用の動作環境ファイルには、RDBシステム全体に共通する実行環境として、実行パラメタを記述します。
システム用の動作環境ファイルに記述できる実行パラメタを、以下に示します。

表5.3 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類

分類

実行パラメタ

概 要

記述数

記述の省略

通信

COMMUNICATION_BUFFER (注)

ローカルアクセスの場合に、サーバ側で使用するバッファのサイズ

単一

省略可能

MAX_CONNECT_SYS (注)

ローカルで接続できるコネクションの数の最大値

単一

省略可能

MAX_CONNECT_TCP

1つのSymfoware/RDB環境に対しRDB2_TCPで接続できるコネクションの数の最大値

単一

省略可能

RDB_KEEPALIVE

Symfoware/RDBにRDB2_TCPで接続する場合にKEEPALIVE機能を使用するか否か

単一

省略可能

排他

R_LOCK

排他の単位を行とする

単一

省略可能

その他

ARC_FULL (注)

アーカイブログ満杯時にエラー復帰するか否か

単一

省略可能

ROLLBACK_MEM_ERROR

ロールバックがメモリ不足によって失敗した場合に、システムを強制停止させるか、ロールバック対象データをアクセス禁止にするか

単一

省略可能

注)本パラメタは、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は指定する必要はありません。高信頼性ログ機能を利用する場合に使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

通信に関する実行パラメタ

COMMUNICATION_BUFFER

【指定形式】

COMMUNICATION_BUFFER = (バッファサイズ)

【実行パラメタの意味】

ローカルアクセスを利用した場合に、1つのアプリケーションがSymfoware/RDBと通信するために使用するバッファのサイズを、1~32767の範囲で指定します。このバッファは、共用メモリに獲得されます。単位はキロバイトです。省略した場合は、1が指定されたとみなされます。

注意

本パラメタは、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は指定する必要はありません。高信頼性ログ機能を利用する場合に使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

MAX_CONNECT_SYS

【指定形式】

MAX_CONNECT_SYS = (接続数)

【実行パラメタの意味】

ローカルから接続できるコネクションの最大数を指定します。指定できる範囲は、1~32767です。省略した場合は、20が指定されたとみなされます。
たとえば、このパラメタに2を指定した場合、ローカルから接続しているコネクションが3以上になるとエラーになります。

注意

本パラメタは、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は指定する必要はありません。高信頼性ログ機能を利用する場合に使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

MAX_CONNECT_TCP

【指定形式】

MAX_CONNECT_TCP = (接続数)

【実行パラメタの意味】

1つのSymfoware/RDB環境に対し、RDB2_TCPで接続できるコネクションの数の最大数を指定します。指定できる範囲は、0~32767です。省略した場合は、0が指定されたとみなされます。
たとえば、以下の図のように、MAX_CONNECT_TCPに2を指定した場合、他システムから接続しているコネクションが3以上になるとエラーになります。

RDB_KEEPALIVE

【指定形式】

RDB_KEEPALIVE = ({ON | OFF})

【実行パラメタの意味】

Symfoware/RDBにRDB2_TCPで接続する場合に、KEEPALIVE機能を使用するか否かを指定します。省略した場合は、OFFが指定されたとみなされます。
KEEPALIVE機能とは、トランザクションの状態に関係なく、クライアントとサーバの通信状態を調べ、クライアント側の処理異常(電源切断など)に対処する機能です。2時間を超過してもクライアント側から応答がない場合は、該当クライアントのコネクションを強制回収します。

【パラメタの意味】
ON:

KEEPALIVE機能を使用します。

OFF:

KEEPALIVE機能を使用しません。

排他に関する実行パラメタ

R_LOCK

【指定形式】

R_LOCK = ({YES | NO})

【実行パラメタの意味】

非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境を、同梱のSymfoware/RDB環境を利用して構築する場合、YESを指定します。省略した場合は、NOが指定されたとみなされます。

【パラメタの意味】
YES:

排他の単位を行とします。

NO:

排他の単位をページとします。

注意

本パラメタは、非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境を、同梱のSymfoware/RDB環境を利用して構築する場合に使用します。
高信頼性ログ機能においては、本パラメタは機能しません。

そのほかの実行パラメタ

ARC_FULL

【指定形式】

ARC_FULL = ({RETURN|WAIT})

【実行パラメタの意味】

アーカイブログファイルが満杯状態になったとき、エラー復帰するか否かを指定します。省略した場合は、WAITが指定されたとみなされます。

【パラメタの意味】
RETURN:

エラーとしてアプリケーションに復帰します。

WAIT:

空きのアーカイブログファイルが作成されるまで待ちます。

注意

  • 本パラメタは、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は使用しません。ただし、高信頼性ログ機能を利用する場合に使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。

  • “WAIT”を指定した場合、空きのアーカイブログファイルが作成されるまでアプリケーションは無応答状態となってしまいますので、注意してください。

ポイント

アーカイブログファイルが満杯になると、以下のアーカイブログに関する以下のシステムメッセージが表示されます。これらの情報をもとに、バックアップ可能なアーカイブログファイルをバックアップするか、または新規にアーカイブログファイルを追加して対処してください。

  • qdg13336w:RDB:WARNING 転送可能なアーカイブログ域が不足しています

  • qdg03132u:RDB:ERROR アーカイブログファイルが満杯です

ROLLBACK_MEM_ERROR

【指定形式】

ROLLBACK_MEM_ERROR = ({DOWN|INHIBIT})

【実行パラメタの意味】

ロールバックがメモリ不足によって失敗した場合に、システムを強制停止させるか、ロールバック対象データをアクセス禁止にするかを指定します。省略した場合には“INHIBIT”が指定されたとみなされます。

【パラメタの意味】
DOWN:

システムを強制停止させます。

INHIBIT:

ロールバック対象となっていたデータをアクセス禁止にします。

ポイント

ロールバックがメモリ不足によって失敗し、本パラメタで“DOWN”を選択していたことでシステムが強制停止しても、コアは出力されません。

システム用の動作環境ファイルの記述例

システム用の動作環境ファイルの例を以下に示します。

R_LOCK=YES
MAX_CONNECT_SYS=128
MAX_CONNECT_TCP=128

5.3.2.5 アーカイブログファイルの削除

同梱のSymfoware/RDBを利用する場合アーカイブログファイルは使用しませんので、アーカイブログファイルを削除します。削除は、rdblogコマンドの“-D -a オプション”を使用します。rdblogコマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。
以下に例を示します。

例は、セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_PATHパラメタに“/WORK/arclog/RDBAPFW”を指定した場合です。

rdblog -D -a /WORK/arclog/RDBAPFW/rdbalogfile01
rdblog -D -a /WORK/arclog/RDBAPFW/rdbalogfile02


例は、セットアップ情報ファイルのARCHIVE_LOG_PATHパラメタに“c:\sfwd\rdb\usr\log”を指定した場合です。

rdblog -D -a c:\sfwd\rdb\usr\log\rdbalogfile01
rdblog -D -a c:\sfwd\rdb\usr\log\rdbalogfile02

ポイント

高信頼性ログ機能を利用する場合はアーカイブログファイルを使用できます。同一のRDBシステムで高信頼性ログ機能を利用する場合は、削除の必要はありません。高信頼性ログ機能の詳細については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)”を参照してください。