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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.1 DRオプション 説明書
ServerView

4.2.12 一括コマンドによる切替え【切替えサイト】

一括コマンドによる切替えを実施します。

参考

rcxrecoveryコマンドは、以下の内容を実施します。

  • ストレージのマッピング

    運用サイトとバックアップサイトのストレージの対応関係を定義したファイルにしたがって、ストレージリソースのマッピングを行います。

  • インポート資源の分離

    以下の単位でインポートリソースを分割します。

    • グローバルプール内のリソースと各テナントリソース

    • 物理L-Serverリソースと仮想L-Serverリソース

  • バックアップサイトの環境削除

    バックアップサイトの業務で使用していた以下の環境を削除します。

    • L-Platformテンプレート

    • L-Platform構成情報

    • 各種リソース情報

    • 課金情報

    • メータリングログ

    • 利用料金

  • 各種情報のインポート

    以下の情報をインポートします。

    • L-Platformテンプレート

    • L-Platform構成情報

    • 各種リソース情報

    • 課金情報

    • メータリングログ

    • 利用料金ファイル

注意

  • 構築済みの物理サーバと関連付けたL-Serverは、Disaster Recoveryの復旧の対象外です。
    切替え後に再度L-Serverと関連づける運用を容易にするために、設定情報を退避します。以下のrcxadm configコマンドを実行してください。

    【Windowsマネージャー】

    >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm config filter -convert -indir indir -outdir outdir <RETURN>

    outdirにconvert.txtというファイル名で以下の情報が出力されます。
    復旧手順が完了したあと、以下の内容でL-Serverの関連付け、およびscopeの再設定を行ってください。

    [command]
    rcxadm lserver convert -with BX900_1 -name physical_lserver_1
    rcxadm lserver convert -with BX900_3 -name physical_lserver_2 -to /tenant_1
    rcxadm lserver convert -with BX900_6 -name physical_lserver_3 -label test_label3 -comment test_comment3 -to /folder_1
    [user]
    user_1, physical_lserver_1
    user_1, /tenant_1/physical_lserver_2
    user_2, /folder_1/physical_lserver_2
    [usergroup]
    usergroup_1, physical_lserver_1
    usergroup_2, /folder_1/physical_lserver_3

  • ETERNUSのダイナミックLUNミラーリングを使用したストレージは、被災時の切替え運用を実施するとバックアップサイト側では事前に作成されたLUNとして扱われます。L-Platformを削除してもストレージが解放されないなど運用が変更になります。

  • rcxrecoveryコマンドを使用したインポートは、L-Serverの作成などの、リソース構成情報・ユーザー定義情報(XMLファイル)が変更される操作やrcxmgrexportコマンドを使用するエクスポート操作と同時に実行しないように運用してください。

  • RCコンソールに表示されるL-Platformの電源状態は、切替え直後は正常に表示されない場合があります。切替え処理が完了した後、3分程度お待ちください。

  • 性能情報(ダッシュボード及び稼動状況表示で表示される情報)は、運用サイトの構成に依存する情報のため、バックアップサイトへの切り替えで引き継がれません。切り替えた以降のバックアップサイトでの情報が表示されます。

  • Disaster Recoveryでバックアップサイトに切替えを実施した際、インポートの失敗により切替えできないことがあります。このような場合、インポート失敗時の異常に対処した後、切替えを実施します。バックアップサイト構成情報をクリアする指定(-nocleanupオプションを設定しない場合)で切替えを実施した場合で、"cleanup of resources"の処理が"completed"となった場合には、-nocleanupオプションを付加して再度切替えを行ってください。
    L-ServerのインポートでVMゲストが復旧できなかった場合の例を以下に説明します。

    1. インポートで異常が発生

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxrecovery <RETURN>
      FJSVrcx:ERROR:62569:/tenant1/l-platform1/l-server1:lserver:import was interrupted. Message=:67154: VM Guest not found
    2. エラーの原因を特定するため、当該リソースの状態を表示します。

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm config show -type lserver -name /tenant1/l-platform1/l-server1 -dir dir1 -format xml<RETURN>

      -dirでは以下のフォルダーの中でエクスポート日付が最新のフォルダーを指定してください。
      rcxrecovery -dirオプション、またはfa_dr.rcxpropで指定したインポートフォルダ\ManagerExport\RORエクスポート日付

    3. 問題が発生したリソースをエクスポートファイルから削除します。

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm config filter -exclude lserver -name /tenant1/l-platform1/l-server1 -indir dir1 -outdir dir2 <RETURN>
    4. 3.のコマンドで出力されたエクスポートファイルを、2)の-dirで指定したフォルダーへ上書きします。

    5. 再度、インポートを実施します。

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxrecovery -nocleanup<RETURN>