インストール後の作業について以下に説明します。
環境変数の設定
本製品の運用に必要な環境変数を設定します。
本製品では、環境変数の設定を行う支援ツールとして、以下のシェルスクリプトを提供しています。
/opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.sh
/opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.csh
支援ツールを使用して環境変数の設定を行う方法を以下に示します。
ボーンシェルまたはbashの場合
運用を行う各端末において、ドットコマンドを使用してsetISASEnv.shを実行します。
. /opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.sh |
Cシェルの場合
運用を行う各端末において、sourceコマンドを使用してsetISASEnv.cshを実行します。
source /opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.csh |
各支援ツールの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“環境変数設定ツールについて”を参照してください。
Web Package機能のインストール時にServletサービスに関するエラーメッセージが出力された場合の対処
Web Package機能のインストール時に、Servletサービスに関する以下のメッセージが出力された場合の対処について説明します。
Could not make the Servlet Service environment default settings.
上記の場合、IJServerとWebサーバをそれぞれ別のサーバマシンに分離して運用するための初期設定ができませんでした。
必要に応じて、IJServer用とWebサーバ用のサーバマシン上で、それぞれのInterstage管理コンソールから、[システム] > [環境設定]タブ > [Servletサービス詳細設定] > [Webサーバとワークユニットを同一のマシンで運用する]で[運用しない]を選択してください。
Java EE 5機能のインストール時にエラーメッセージが出力された場合の対処
Java EE 5機能のインストール時に、以下のメッセージが出力された場合の対処について説明します。
ijinit: ERROR: ISJEE_IJINITで始まるメッセージ
ijinit failed.
インストール中に上記のメッセージのいずれか、または両方が出力された場合は、インストールの終了後にijinitコマンドを実行してJava EE運用環境の初期化を行ってください。ijinitコマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
またijinitコマンド実行後に、issetsecuritymodeコマンドを実行してセキュリティ権限の設定を行ってください。セキュリティモードはインストール時と同じモードを選択してください。issetsecuritymodeコマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
Java EE 6機能のインストール時にエラーメッセージが出力された場合の対処
インストール中にメッセージ番号がIJ6INITであるメッセージが出力された場合は、メッセージに従って原因を取り除いてから再度インストールを行ってください。
Solaris 11でインストール時に警告メッセージが出力された場合の対処
Solaris 11 のFJSVisasのインストール時に、以下のメッセージが出力された場合の対処について説明します。
WARNING: setting mode of</usr/lib/locale/ja> to default mode (755)
WARNING: setting mode of</usr/lib/locale/ja/LC_MESSAGES> to default mode (755)
Solaris 11のインストール時に日本語(japanese)を選択した場合の文字コードが、EUCからUTF-8(ja_JP.UTF-8)に変更なったことで、Solaris 10までの省略ロケール(ja)は廃止となり、FJSVisasのインストール時に“/usr/lib/locale/ja”と“/usr/lib/locale/ja/LC_MESSAGES”のディレクトリが自動生成されますが、動作には影響はありません。
EJBサービスのシステムパラメタのチューニング
EJBサービスを使用する際には、以下のシステムパラメタのチューニングを行ってください。
項番 | チューニングが必要なシステムパラメタの種類 | EJBサービスの動作に必要な値 |
---|---|---|
1 | msginfo_msgmni | 2以上の値を既存のmsginfo_msgmniの値に加算してください。msginfo_msgmniが未定義の場合には、デフォルト値に加算した値を設定してください。 |
2 | msginfo_msgmax | 既存の値が2048よりも小さい場合には、2048以上の値を設定してください。msginfo_msgmax値が未定義の場合には、4096以上の値を設定してください。 |
3 | msginfo_msgmnb | 既存の値が4096よりも小さい場合には、4096以上の値を設定してください。msginfo_msgmnb値が未定義の場合には、4096以上の値を設定してください。 |
4 | msginfo_msgtql | 512以上の値を既存のmsginfo_msgtqlの値に加算してください。msginfo_msgmniが未定義の場合には、デフォルト値に加算した値を設定してください。 |
Webサーバのポート番号の設定
以下のWebサーバのポート番号を省略値(80)のままインストールした場合、Apache HTTP Server(基本ソフトウェアにバンドルされるApache HTTP Server)と同じポート番号(設定値:80)が設定されます。
Interstage HTTP Server(Apache HTTP Server Version 2.0ベースのWebサーバ)
Interstage HTTP Server 2.2(Apache HTTP Server Version 2.2ベースのWebサーバ)
Webサーバを共存して運用する場合は、すべてのWebサーバに異なるポート番号を設定する必要があります。
Webサーバの使用条件に応じて、以下の表を参照し、それぞれのWebサーバに必要な対処を行ってください。
Webサーバの使用条件 | 対処 | ||
---|---|---|---|
Interstage HTTP Server | Interstage HTTP Server 2.2 | Apache HTTP Server | |
Interstage HTTP Serverを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合 | 対処不要 | ||
Interstage HTTP Server 2.2を通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合 | 対処不要 | ||
Apache HTTP Serverを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合 | 対処不要 | ||
上記以外のWebサーバを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合 |
Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)を編集します。Interstage HTTP Serverのポート番号の設定方法については、“Interstage HTTP Server 運用ガイド”の“環境設定”-“環境定義ファイル”-“ポート番号とIPアドレスの設定”を参照してください。
Interstage HTTP Server 2.2の環境定義ファイル(httpd.conf)を編集します。Interstage HTTP Server 2.2のポート番号の設定方法については、“Interstage HTTP Server 2.2 運用ガイド”の“環境設定”-“ポート番号とIPアドレスの設定”を参照してください。
Apache HTTP Serverの以下のファイルを編集します。ファイル内のListenディレクティブの設定値を80以外のポート番号に変更してください。1~65535が指定可能です。
/etc/httpd/conf/httpd.conf
Interstage Java EE管理コンソールのSSL暗号化通信用の証明書のフィンガープリントの確認
インストール時に、Interstage Java EE管理コンソールのSSL暗号化通信で利用する証明書が自動生成されます。WebブラウザからInterstage Java EE管理コンソールに正しく接続しているかを確認するときのために、生成されている証明書のフィンガープリントを確認します。
SSL暗号化通信を使用しない設定にした場合は、本操作を実施する必要はありません。
証明書のフィンガープリントの確認方法を以下に示します。
cd [Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/config [JDKインストールディレクトリ]/bin/keytool -list -keystore keystore.jks -alias s1as -storepass changeit -v
証明書のフィンガープリントは以下のように表示されます。
… 証明書のフィンガープリント: MD5: 0B:CD:73:56:9F:6B:68:1D:69:3D:FC:3F:75:D7:80:3C SHA1: 60:7B:C5:85:E0:F5:70:41:00:94:D2:D8:D7:43:3D:29:DC:D2:6A:08 …
表示されたフィンガープリントは記録しておいてください。
なお、この証明書は、Interstage Java EE管理コンソールとWebブラウザ間のSSL暗号化通信において、インストール直後から簡単にSSL暗号化通信が利用できるようにすることを目的に、本製品が自動生成したものです。セキュリティを強化したい場合は、認証局から取得した証明書を利用する運用に切り替えてください。運用を切り替える方法については、“Java EE運用ガイド”の“Java EE機能のセキュリティ”-“Java EEアプリケーションのセキュリティ機能”-“SSL”を参照してください。
Interstage管理コンソールのSSL暗号化通信用の証明書のフィンガープリントの確認
インストール時に、運用形態としてSSL暗号化通信(SSL暗号化コミュニケーション)を使用する設定にした場合は、Interstage管理コンソールのSSL暗号化通信で利用する証明書が生成されています。WebブラウザからInterstage管理コンソールに正しく接続しているかを確認するときのために、ここでは生成されている証明書のフィンガープリントを確認しておきます。
SSL暗号化通信を使用しない設定にした場合は、証明書は生成されていないため、本操作を実施する必要はありません。
証明書のフィンガープリントの確認方法を以下に示します。
cd [SSL環境設定コマンドの格納先] cmdspcert -ed /etc/opt/FJSVisgui/cert -nn SSLCERT | grep FINGERPRINT
コマンドの格納先および詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“SSL環境設定コマンド”-“cmdspcert”を参照してください。
証明書のフィンガープリントは以下のように表示されます。
FINGERPRINT(MD5): 40 79 98 2F 37 12 31 7C AE E7 B4 AB 78 C8 A2 28 FINGERPRINT(SHA1): 07 28 BE 26 94 89 6D F9 ... ←(16進数で20バイト分表示されます。) FINGERPRINT(SHA256): F7 16 00 6E A1 6E A2 14 ... ←(16進数で32バイト分表示されます。)
表示されたフィンガープリントは記録しておいてください。
なお、この証明書は、Interstage管理コンソールとWebブラウザ間のSSL暗号化通信において、インストール直後から簡単にSSL暗号化通信が利用できるようにすることを目的に、本製品が自動生成したものです。セキュリティを強化したい場合は、認証局から取得した証明書を利用する運用に切り替えることができます。運用を切り替える方法については、“運用ガイド(基本編)”の“Interstage管理コンソール環境のカスタマイズ”を参照してください。
Webアプリケーションをすぐに動作させる場合
製品の知識なしでも簡単にJava EE 5に準拠したWebアプリケーションをすぐに運用開始できるijsmartsetupコマンドを提供しています。詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“Java EE運用コマンド”の“ijsmartsetup”を参照してください。
JDKまたはJREを入れ替えた場合の設定
カスタムインストールにおいてインストール済みのJDKまたはJREを入れ替える場合、または、同時ではなく別のタイミングでJDKまたはJREをインストールする場合、インストール済の機能・パッケージによっては、再設定が必要となります。
該当する機能・パッケージがインストール済の場合、以下を参照して再設定を行ってください。
機能 | 設定方法(参照先) |
---|---|
Interstage管理コンソール | “運用ガイド(基本編)”の“A.2 Interstage管理コンソール環境のカスタマイズ” |
J2EE互換機能(FJSVj2eer) | “J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)”の“動作環境のカスタマイズと確認” |