本製品をインストールする前に以下の作業を行ってください。
空きディスクの確認
インストールに必要となる空きディスクがあることを確認してください。ディスク容量については、“2.6 インストール時に必要なディスク容量”を参照してください。
空きディスクが不足している場合は、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。
システムパラメタのチューニング
本製品を運用する際にはシステムパラメタのチューニングが事前に必要です。
CORBAサービス環境定義の設定値は、システム規模ごとに“チューニングガイド”の“Interstageのチューニング”で示されている値に変更されます。CORBAサービス環境定義の設定値を元に、“チューニングガイド”の“システムのチューニング”を参照して各システムパラメタで必要な値を算出し、チューニングを行ってください。
また、性能監視ツールによる性能監視を行う場合には、“チューニングガイド”の“性能監視ツール使用時に必要なシステム資源”を参照してシステムパラメタで必要な値を算出し、チューニングを行ってください。
システムパラメタを算出するためのExcelファイルがマニュアルDVDの“ApplicationServer\tuning”配下のサブフォルダに“ISAS-IPCtuning.xlsx”として格納されています。Microsoft(R) Excel 2007もしくは以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は“ISAS-IPCtuning.xlsx”を使用してシステムパラメタを算出することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。
本製品の確認
古いバージョン・レベルや異なるエディションの本製品がインストールされている場合、インストールを実行することができません。あらかじめ、インストールの有無を確認し、インストールされている場合は、環境設定ファイルの退避後にインストール済みの本製品を削除しインストールを実行してください。
環境設定ファイルの退避方法は、“運用ガイド(基本編)”の“メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”を参照してください。また、パッケージの削除方法は、“第6章 アンインストール”を参照してください。
なお、インストールされている本製品のバージョン・レベル、エディションは、「アンインストールと管理(ミドルウェア)」を使用して確認することができます。
1. 次のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVcir/cimanager.sh -c
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」が起動し、インストール済み製品名一覧が表示されます。
2. 製品情報の詳細を参照する場合は、該当する製品の番号を入力します。
アンインストールと管理(ミドルウェア)をロードしています... インストール済みソフトウェア 1. Interstage Application Server Enterprise Edition V11.1.0 アンインストールするソフトウェアの番号を入力してください。 [number,q] =>1 Interstage Application Server Enterprise Edition 説明: Interstage Application Server Enterprise Edition バージョン: V11.1.0 会社名: 富士通株式会社 インストール先ディレクトリ: /opt/FJSVisas インストール日付: 2013-7-7 アンインストールを開始します。よろしいですか? [y,b,q] =>q
3. ひとつ前の情報へ戻る時は「b」を、終了する時は「q」を入力します。
注意
「y」を入力すると、選択されている製品がアンインストールされますので注意してください。
ポイント
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」では、その他の富士通ミドルウェア製品の情報も確認することができます。なお、本製品については、バージョン・レベルがV11.0.0以降の製品の情報を確認することができます。その他の富士通ミドルウェア製品の対応バージョン・レベルについては、製品マニュアルなどを確認してください。
古いバージョン・レベルの本製品がインストールされている場合、以下の方法でバージョン・レベル、エディションを確認することができます。
/opt/FJSVisas/bin/isprintvl
上記コマンドが存在しない場合や残存するパッケージの情報を確認する場合は以下の方法で確認してください。
pkginfo -l パッケージ名
他製品の確認
本製品を、COMMERCESTAGE、InfoCAまたはSystemwalker PkiMGRと同一マシン上で運用する場合は、事前に“3.4 FSUNextpパッケージをインストールする時の注意事項”を参照してください。
本製品をSystemwalker CentricMGR 運用管理サーバまたは、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバと同一マシン上で運用する場合は、事前に“3.2 Systemwalker Centric Manager導入に関する注意事項”を参照してください。
本製品を、FJSVsmee、FJSVsclr、FSUNssllパッケージを同梱している他の富士通製製品と同一マシン上で運用する場合は、事前に“3.3 他の富士通製製品導入に関する注意事項”を参照してください。
セキュリティモードに関する確認
本製品では、インストール時にセキュリティモードを選択する必要があります。それぞれのセキュリティモードの特徴とインストール前に必要な作業を説明します。
強化セキュリティモード
互換セキュリティモード
強化セキュリティモードを選択した場合、本製品をセキュリティ強化した状態でインストールします。これにより、従来すべてのユーザに与えられていたコマンドの実行権を特定グループのユーザのみに限定して運用することができます。
なお、強化セキュリティモードでインストールする場合、権限を与える特定グループをあらかじめ作成する必要があります。
例
グループ“isusergrp”を作成する場合
/usr/sbin/groupadd -g 500 isusergrp
注意
グループの作成方法は、システムの管理方針により異なります。必ずマシン管理者に確認してください。
強化セキュリティモードについては、“セキュリティシステム運用ガイド”の“共通の対策”および“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“利用権限について”を参照してください。
互換セキュリティモードを選択した場合、従来のバージョンの本製品と同等のセキュリティレベルでインストールします。
なお、互換セキュリティモードでインストールする場合は、事前に必要な作業はありません。