自動階層化機能によるボリュームの移動基準は、自動階層化ポリシーとして定義します。
自動階層化ポリシーに指定する基準値の考え方を以下に示します。
ボリュームを移動する基準は、「対象ボリュームに対するIOPSの評価期間内のピーク値または平均値」です。
評価期間は4,6,8,12時間および1~31日まで選択できます。
なお、評価期間で1~31日を選択した場合は、1日(24時間)のうち、評価したい時間帯を指定できます。
対象ボリュームを利用している業務への影響を考慮したうえで、適切な評価の期間、対象とする時間帯および基準を設定します。
ボリュームを移動する基準は、システム構成や利用形態に依存します。
このため、自動階層化機能の動作モードには、Auto、Semi-Auto、およびManualを用意しています。
Semi-AutoまたはManualを動作モードに指定することで、実際にボリュームを移動することなく、移動対象のボリュームやそのデータ量を把握できます。基準値を決める場合や基準値を変更する場合に有効です。
各動作モードの説明は、以下のとおりです。
Auto
ボリュームの再配置に必要な性能データの収集・評価から、ボリュームの再配置の実行まで、すべてをポリシーに従って自動的に実行します。
Semi-Auto
ボリュームの再配置に必要な性能データの収集・評価はポリシーに従って自動的に実行しますが、ボリュームの再配置は自動的に実行しません。
評価結果を確認し、必要に応じてボリュームの再配置を手動で実行する必要があります。
評価基準を見直す場合や、移動候補の中から対象を任意に選択する場合に利用します。
Manual
階層化ポリシーをTierプールに設定しますが、自動的には何も実行しません。
評価結果を確認し、必要に応じてボリュームの再配置を手動で実行する必要があります。
定期的な運用ではなく、一時的に基準値を変更して実行する場合や、基準値の妥当性を見極める場合に利用します。