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Interstage Information Storage 導入ガイド
Interstage

7.3.1 管理パーティションの作成

この節では、管理パーティションの作成方法について説明します。


注意

DSSサーバを冗長化する構成を選択している場合は、管理パーティションの作成を実施する前に、クラスタパーティションが発生していないことを必ず確認してください。クラスタパーティションが発生している場合は、まず、クラスタパーティションを解消してください。


参照

クラスタパーティションが発生しているかを確認する方法、および、クラスタパーティションを解消する方法は、“トラブルシューティング集”の“sfcfrmdデーモンが起動しない場合の対処方法”を参照してください。


7.3.1.1 共用ディスク設定

DSS ファイルシステムの管理パーティションは、すべてのDSSサーバおよびDSSクライアントから使用できる、共用デバイス上の共用ディスクに作成します。

DSS 管理パーティションは、udev 機能により生成される by-id 名を使用します。by-id 名は、ハードディスクに設定されている個別識別情報から生成されるデバイス名です。

各ノードは、by-id 名を使用することにより、常に同じデバイス名で特定のディスクにアクセスできます。

従来の互換デバイス名から by-id 名を特定するには、udevinfo(8) を使用します。

by-id 名の確認例を、以下に示します。

管理パーティションを作成するデバイス名:/dev/sdb

udevinfo -q symlink -n /dev/sdb <Enter>
disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106

注意

  • udevinfo(8) で確認した by-id 名を使用するには、先頭に "/dev/" を追加する必要があります。

  • fdisk(8) や parted(8) などのコマンドで共用ディスクのパーティション情報を変更した場合は、の“D.18 共用ディスクのパーティションを操作した場合の注意事項”を参照して、すべてのノードでパーティション情報を最新にしてください。


7.3.1.2 管理パーティションの初期化

管理パーティションの初期化は、sfcsetup(8) の -c オプションを使用します。

参照

sfcsetup(8)の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

注意

管理パーティションの初期化を行う場合は、すべての DSSサーバで sfcfrmd デーモンが停止している必要があります。

以下に、/dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106を管理パーティションとして初期化する例を示します。

sfcsetup -c /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>

注意

管理パーティションが初期化済みの状態で再度初期化を行う場合は、以下の条件を満たしているか事前に確認してください。

  • すべての DSS ファイルシステムが削除済みであること。

  • すべての DSS サーバ情報が管理パーティションに登録されていないこと。


すでに管理パーティションとして初期化されているパーティションを再び初期化したい場合は、以下のように -f オプションを指定してコマンドを実行してください。

sfcsetup -c -f /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>

注意

管理パーティションを初期化すると、sfcfrmd デーモンの起動方法として wait が登録されます。sfcfrmd デーモンの起動方法は、sfcsetup(8) の -m オプションで変更できます。


参照

sfcfrmd デーモンの起動方法の詳細は、“運用ガイド”の“sfcfrmd デーモンの起動方法の選択”を参照してください。

sfcfrmd デーモンの起動方法の変更の詳細については、“運用ガイド”の“sfcfrmd デーモンの起動方法の変更”を参照してください。


7.3.1.3 管理パーティションへの DSS サーバ情報の登録

管理パーティションへ DSS サーバ情報を登録する場合は、sfcsetup(8) の -a オプションを使用します。

注意

DSSファイルシステムを運用する予定のすべてのDSS サーバで、DSS サーバ情報を登録してください。


以下に、管理パーティションに DSS サーバ情報を登録する例を説明します。


  1. 管理パーティションへの DSS サーバ情報の登録を行います。

    sfcsetup -a /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>
  2. 設定した管理パーティションのパス名は、sfcsetup(8) に -p オプションを指定することで確認できます。

    sfcsetup -p <Enter>
    /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106
  3. 登録した DSS サーバ情報は、sfcsetup(8) をオプションなしで実行することで確認できます。

    sfcsetup <Enter>
    HOSTID   CIPNAME  MP_PATH
    8038xxxx sunnyRMS  yes
    8038yyyy moonyRMS  yes

7.3.1.4 sfcfrmd デーモンの起動

運用を開始するために、sfcfrmd デーモンをすべての DSSサーバで起動します。sfcfrmd デーモンを起動するには、sfcfrmstart(8) を使用します。

参照

sfcfrmstart(8)の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

注意

sfcfrmd デーモンを起動するには、DSS サーバ情報を管理パーティションに登録しておく必要があります。

すべての DSS サーバで以下のようにコマンドを実行してください。

sfcfrmstart <Enter>

注意

DSSサーバを冗長化する構成でsfcfrmstart(8)が異常終了した場合は、sfcprmdデーモンが起動していることをps(1)で確認してください。sfcprmdデーモンが起動していない場合は、以下のコマンドを実行してください。

service sfcfsrm start <Enter>