災害対策(Disaster Recovery)システム構成における、リモートコピー(または、エクステンデッド・リモート・アドバンスト・コピー)です。
操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「アドバンスト・コピーの実行」を参照してください。
DR構成のリモートコピーは、災害などの障害時に備えて、ローカルサイトのディスクアレイとリモートサイトのディスクアレイの間でコピーを実行します。障害が発生した場合は、ローカルサイトのディスクアレイがリモートサイトのディスクアレイに切り替わるので、システムを継続して運用できます。
リモートコピーには3つの動作モードがあり、運用形態にあわせて動作モードを選択します。動作モードの詳細は、「A.7 リモートコピー(REC)」を参照してください。
また、データの転送距離が長い構成や転送経路にWANを含む構成では、データの転送時間が長くなる場合があります。
同期モードでは、業務サーバの入出力要求の応答時間内に応答を返せないことがあります。
一方、非同期転送方式では、業務サーバの入出力要求の応答時間が短くなります。
このため、DR構成では、非同期転送方式のStackモードでリモートコピーを運用することを推奨します。
図4.8 DR構成の概要図
ETERNUS ディスクアレイは、ハードウェア障害によりアドバンスト・コピーを継続できない状態になると、自動的にアドバンスト・コピーを中断します。
また、リモートコピーセッションは、自動的に“Error Suspend”または“Hardware Suspend”になります。
Hardware Suspendが発生した場合
以下の状態をすべて満たす場合は、Suspend操作を実施して、リモートコピーセッションを一時停止します。
転送モードが "Synchronous"
コピー状態が等価性維持状態
Splitモードが "Manual Split"
エラーを取り除きます。
Recoveryモードが“Manual Recovery”の場合、Suspend操作を実施して、一時中断状態にします。
その後、Resume操作を実施してリモートコピーセッションを復旧します。
ポイント
Recoveryモードが“Automatic Recovery”の場合、リモートコピーセッションは自動的に復旧するので、操作は不要です。
ローカルサイトに存在するETERNUS ディスクアレイが原因で、Error Suspendが発生した場合
Expressマネージャーが存在するサーバから、リモートサイトのETERNUS ディスクアレイへのアクセスボリュームを設定します。
該当するETERNUS ディスクアレイのリモートコピーセッションを選択して、強制停止または強制サスペンドを実行します。
これで、業務サーバからボリュームにアクセスできます。
リモートサイトに存在するETERNUS ディスクアレイが原因で、Error Suspendが発生した場合
コピー先のボリュームが存在するETERNUS ディスクアレイを復旧します。
Resume操作を実施して、リモートコピーセッションを復旧します。