ウィンドウ制御機能は、ウィンドウ遷移を伴うアプリケーションまたはアプレットにおいて大量ウィンドウを管理し、ウィンドウの読込み、表示、削除操作を行う機能です。このウィンドウ制御機能は大量ウィンドウを扱うアプリケーションあるいはアプレットにおいて以下の利点を持ちます。
ウィンドウオブジェクト生成のタイミングを、各ウィンドウごとに指定可能
よく利用するウィンドウは初期化時あるいはバックグラウンドで生成し、利用頻度の少ないウィンドウは表示するときに生成するといった指定が可能になり、アプリケーションあるいはアプレットの起動性能のチューニングが可能になる。
ウィンドウオブジェクトの破棄タイミングを、各ウィンドウごとに指定可能
メモリ資源を考えたアプリケーションあるいはアプレットの構築が可能になる。
ここでいうウィンドウとはJFCFrame、JFCDialogの派生クラスのことで、ウィンドウオブジェクトとはウィンドウクラスのインスタンスのことです。
ダイアログの場合は、生成タイミングはDELAYED_CREATIONで、破棄タイミングはTEMPORARY_INSTANCEです。他の生成/破棄タイミングを指定できません。
ウィンドウ制御機能を提供するクラス
以下のクラスとインタフェースがウィンドウ制御機能を提供します(各クラス間の関係は“図4.2 ウィンドウ制御機能で提供されるクラスの関係”参照)。
クラス名 | 機能概要 |
---|---|
JFCWindowLoaderManager | 複数のウィンドウを管理し、ウィンドウを切り替えて表示する機能を持つ、ウィンドウ制御機能の中心となるクラスです。 |
JFCWindowLoader | 1つのウィンドウクラスに対応したウィンドウオブジェクトを生成/管理するウィンドウ読込み制御オブジェクトのクラスです。 |
JFCDialogLoader | 1つのダイアログクラスに対応したダイアログオブジェクトを生成/管理するダイアログ読込み制御オブジェクトのクラスです。 |
JFCFrame | ウィンドウ制御機能で利用するフレームの基底クラスです。 |
JFCDialog | ウィンドウ制御機能で利用するダイアログの基底クラスです。 |
JFCWindowAdapter | java.awt.event.WindowListenerを実装したウィンドウイベントリスナクラスです。 |
JFCWindow | ウィンドウ制御機能で利用するウィンドウのインタフェースです。 |
注意
マイクロソフト社製のJava VMでは動作しない機能をウィンドウ制御機能では利用しているため、Internet Explorerでウィンドウ制御機能を利用したアプレットを動作させる場合はJava Plug-in、またはJBKプラグインを利用してください。