バックアップおよびリストアを行う場合は、バックアップする環境とリストアする環境は同じ条件である必要があります。
したがって、以下の条件でのバックアップ/リストアは実施できません。
OS種別が異なるコンピュータ間(Windows(R)、Solaris、HP-UX、AIX、Linux)
クラスタコンピュータと非クラスタコンピュータ間
インストール条件(インストール先、インストール種別など)が異なるコンピュータ間
コード系が異なるコンピュータ間
また、バックアップ時およびリストア時には、関係するサービスまたは、デーモンが自動的に停止されます。Solaris版/Linux版で返答メッセージ機能を使用している場合、リストア時には、あらかじめ返答メッセージを実施するアプリケーションが動作しないことの確認、または返答メッセージ機能デーモンを停止してから実施してください。リストア時に返答要求が行われている場合、返答要求APIはエラー復帰します。返答メッセージ機能デーモンを停止した場合、リストア完了後、再起動してください。
バックアップ/リストアを行う時間帯についての注意事項
バックアップおよびリストアは、一時的に対象サーバに負荷が集中するため以下の時間帯では実施しないでください。
業務が稼働中の時間帯
NTPによるシステム時刻の変更を実施中の時間帯
監査ログ管理機能を利用したログファイルの収集を行っている時間帯
Systemwalker Centric Managerの運用について【Windows版】
バックアップを行う場合に停止する必要があるSystemwalkerのサービスおよび関連するサービスは、自動的に停止します。
ターミナルサーバ環境の場合【Windows版】
“データベース作成【Windows版】”の“環境作成前の確認”を参照してください。
Systemwalker Operation Managerがインストールされている場合【Windows版】
Systemwalker Centric ManagerとSystemwalker Operation Managerの両製品が同一コンピュータに存在する場合は、以下の注意が必要です。
バックアップ
Systemwalker Operation Managerによりスケジュールする場合は、退避先をあらかじめ空にして、バックアップコマンドで、応答要求しないモードにしておく必要があります。
Systemwalker Centric ManagerとSystemwalker Operation Managerで共通の機能である自動運用支援の設定・定義の変更時には、それがSystemwalker Centric ManagerだけまたはSystemwalker Operation Managerだけの変更であっても、必ず両製品のバックアップを採取してください。
リストア
【Windows版】
リストアを行う場合に停止する必要があるSystemwalkerのサービスおよび関連するサービスは、自動的に停止します。
Systemwalker Operation Managerをクラスタ運用している場合は、クラスタアドミニストレータの画面から、Systemwalker Operation Managerのグループをオフラインにしてからリストアしてください。
【UNIX版】
Systemwalker Centric ManagerとSystemwalker Operation Managerの両製品のデーモンを停止してからリストアしてください。
バックアップ資源の扱い
リストア先へバックアップ資源を移すときは、バックアップ先に指定したディレクトリと、その配下のすべてのディレクトリとファイルを移してください。
退避先に指定したディレクトリ配下のバックアップ資源は、リストアが完了するまで削除しないでください。
バックアップ/リストアを機能単位に行う場合
バックアップ
【Windows版】
バックアップ時には、指定されたグループの機能に関係するサービスだけが自動的に停止されます。
【UNIX版】
バックアップ時には、指定されたグループの機能に関係するデーモンだけがmpbkcコマンドによって自動的に停止されます。
リストア
【Windows版】
リストア時には、指定されたグループの機能に関係するサービスだけが自動的に停止されます。
【UNIX版】
リストア時には、指定されたグループの機能に関係するデーモンだけがmprscコマンドによって自動的に停止されます。
オンラインバックアップを行う場合の注意事項
オンラインバックアップの開始前と終了後に、ポップアップメッセージが出力されます。
オンラインバックアップ中は、以下の操作を行わないでください。
ポリシーの変更
Systemwalker コンソールでのノード・フォルダの追加/変更/削除
Web連携システム監視(モバイル版)の操作
定義ファイルを使用して各種定義変更処理、および、定義変更コマンドの実行
ネットワーク管理機能のMIB拡張操作
オンラインバックアップの実行中、イベントログに一部のサービスの停止/起動メッセージが出力されますが、監視業務は問題なく行われています。また、オンラインバックアップによるサービスの停止(一部)が原因でサービスの異常が通知されることや、クラスタ環境でフェールオーバが発生することはありません。
オンラインバックアップを実行した場合、以下のログファイルの切り替えが行われ、旧世代のログファイルだけがバックアップされます。
メッセージログ(運用管理サーバ以外)
コマンドログ(すべてのサーバ)
以下のメッセージが出力される場合がありますが、運用への影響はありません。
MpNmdisc: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
MpNmnode: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
MpNmhost: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
MpNmnost: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
Systemwalker for Oracleの関係管理環境を作成している場合
別途、Systemwalker for Oracleの関係管理のバックアップ作業およびSystemwalker for Oracleの関係管理のリストア作業を行う必要があります。
詳細は、Systemwalker for Oracleのオンラインマニュアルを参照してください。
[監査ログ分析]画面環境の複写について
[監査ログ分析]画面の環境は、[監査ログ分析]画面を起動するコンピュータのOSのログインユーザごとに管理されています。
[監査ログ分析]画面の環境は、[監査ログ分析]画面のバックアップコマンド(ncvbackup)とリストアコマンド(ncvrestore)を使用して、ほかのユーザの環境に複写することができます。
運用例
(システム管理者が設定した画面レイアウトを、オペレータの環境に複写する場合)
システム管理者(userA)が[監査ログ分析]画面のレイアウトの設定を行う。
[監査ログ分析]画面の[ウィンドウ]-[設定]メニューから設定画面を表示し、[基本設定]で[画面の終了状態を保存する]を有効にして[監査ログ分析]画面を終了する。
システム管理者(userA)の[監査ログ分析]画面の資産を、“c:\backup”に退避する。
ncvbackup.bat -b c:\backup -u userA |
手順3で“c:\backup”に退避したシステム管理者(userA)の資産を、オペレータ(userB)の資産として復元する。
ncvrestore.bat -b c:\backup -u userA -c userB |
オペレータ(userB)が[監査ログ分析]画面を起動すると、手順1でシステム管理者(userA)が設定した状態で[監査ログ分析]画面が起動されるので、[監査ログ分析]画面の[ウィンドウ]-[設定]メニューから設定画面を表示し、[基本設定]で[画面の終了状態を保存する]を無効にして[監査ログ分析]画面を終了する。
↓
以降、オペレータ(userB)が[監査ログ分析]画面を起動するときには、システム管理者(userA)が設定した画面レイアウトで表示される。
[監査ログ分析]画面の[設定]画面から設定した内容も、同様の手順で複写することができます。
ncvbackup.bat(監査ログ分析バックアップコマンド)とncvrestore.bat(監査ログ分析リストアコマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。
監視抑止を行っている場合の注意事項
監視抑止中のノードが存在する状態で、バックアップしたデータをリストアした場合、監視抑止中の状態はリストアされません。
Systemwalker Centric Managerをアンインストールした後にリストアを行う場合、または別のコンピュータへリストアする場合の注意事項
Systemwalker Centric Managerをアンインストールした後にリストアを行った場合や、別のコンピュータへリストアした場合は、[Systemwalkerコンソール]の[操作]メニューに登録されるメニューは初期状態に戻るため、[Systemwalkerコンソール]を移行する必要があります。“Systemwalker Centric Manager バージョンアップガイド”の“[Systemwalkerコンソール]への移行”参照して、[Systemwalkerコンソール]の移行を行ってください。
TRAPを受信するアプリケーションを使用している場合は、リストア後に設定が正しく引き継がれているかを確認してください。
Windows版で、Microsoft SNMP Trap Serviceと連携している場合は、リストア後に以下のコマンドを実施してください。実施しない場合、連携の設定が完了せずトラップ受信ができない場合があります。
mpmsts on |
SNMPトラップ転送プログラムを導入している環境から、SNMPトラップ転送プログラムが導入されていない環境へリストアを行った場合、「SNMPトラップ転送定義ファイル」の内容だけが引き継がれます。この場合、ポート番号の変更やドライバのインストール、SNMPトラップ転送プログラムの再起動を行う必要があります。
導入手順については、“SNMPトラップ転送プログラムを利用する場合の環境設定”を参照してください。
Systemwalker Service Quality Coordinatorがインストールされている場合
Systemwalker Service Quality Coordinatorの、Manager、またはAgentを導入し、Systemwalker Centric ManagerのRDBシステム(RDBシステム名:CENTRIC)を性能監視している場合は、バックアップ/リストアを行う前にSystemwalker Service Quality Coordinatorを停止するなどして、Systemwalker Centric Manager RDB システムの性能情報収集処理を停止してください。
詳細は、Systemwalker Service Quality Coordinatorのマニュアルを参照してください。
Systemwalker共通ユーザー管理機能を使用している場合
バックアップ元のSystemwalker Centric Managerとリストア先のSystemwalker Centric Managerで、使用するSystemwalker認証リポジトリを同じにしてください。
Systemwalker認証リポジトリ上の情報のバックアップ/リストアについては、“Systemwalker共通ユーザー管理/Systemwalkerシングル・サインオン使用手引書”を参照してください。
[Systemwalker Webコンソール]でSystemwalkerシングル・サインオンを実現している場合
Systemwalkerシングル・サインオンサーバ上の情報のバックアップ/リストアについては、“Systemwalker共通ユーザー管理/Systemwalkerシングル・サインオン使用手引書”を参照してください。