ストレージ管理製品としてAdvancedCopy Managerを利用する場合、この製品の機能によりデータベースの退避データを作成し、障害が発生している単位またはデータベース全体のデータをリカバリします。
ストレージ管理製品を利用せずにAdvanced Backup Controllerのコマンドを利用する場合、rdbmrdmpコマンドでデータベースの退避データを作成し、rdbmrrcvコマンドによって、障害が発生している単位またはデータベース全体をリカバリします。
リカバリ対象のデータベース内に一時表および一時表のインデックスのDSIが含まれる場合、一時表に割り当てた領域の初期化のみ実施します。
Advanced Backup Controllerによるメディアリカバリには、以下があります。
アーカイブログ適用によるリカバリ
バックアップ時点へのリカバリ
業務中にデータベースのディスク破壊が発生した場合の、それぞれの機能概要を、以下に示します。
ストレージ管理製品としてAdvancedCopy Managerを利用している場合は、swstrestoreコマンドによる最新状態へのリカバリにより、退避データ取得時点の状態にデータベースをリカバリしたあと、アーカイブログを順次適用して、最新状態までデータベースをリカバリすることができます。
参照
swstrestoreコマンドの詳細については、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書”または“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド”を参照してください。
ストレージ管理製品を利用せずにAdvanced Backup Controllerのコマンドを利用する場合は、rdbmrrcvコマンドのメディアリカバリモードにより、退避データ取得時点の状態にデータベースをリカバリしたあと、アーカイブログを順次適用して、最新状態までデータベースをリカバリすることができます。
ディスク破壊が発生したボリュームのみを局所的にリカバリすることが可能なため、リカバリ時間を短縮することができます。また、メディアリカバリ処理中でも、正常な他のボリュームのデータを利用することができます。
ディスク破壊からリカバリする方法のバックアップとリカバリの流れを、以下に示します。
ポイント
アーカイブログ運用には、アーカイブログをバックアップする運用とバックアップしない運用の2つがありますが、Advanced Backup Contorollerを使用する場合、バックアップ処理が高速に行われるため、アーカイブログをバックアップする必要はありません。
アーカイブログをバックアップしない運用の方法は、Advanced Backup Controllerを使用しない場合と同じです。詳細については、“2.4 メディアリカバリ”を参照してください。
リカバリ操作の手順とリカバリ操作例については、ストレージ管理製品としてAdvancedCopy Managerを利用している場合は、“15.4.2.2 アーカイブログ適用によるリカバリ”を、ストレージ管理製品を利用せずにAdvanced Backup Controllerのコマンドを利用する場合は、“15.5.2.2 アーカイブログ適用によるリカバリ”を参照してください。
ストレージ管理製品としてAdvancedCopy Managerを利用している場合は、AdvancedCopy Managerのswstrestoreコマンドによるバックアップ時点へのリカバリにより、退避データ取得時点の状態にデータベースをリカバリします。
ストレージ管理製品を利用せずにAdvanced Backup Controllerのコマンドを利用する場合は、rdbmrrcvコマンドのポイントリカバリモードにより、退避データ取得時点の状態にデータベースをリカバリします。
以下のような場合は、バックアップ時点へのリカバリを行ってください。
バッチ業務中などでリカバリを適用しない運用の場合
対象データベースにOBJECT構造のDSIが存在する場合
バックアップとリカバリの流れを、以下に示します。
リカバリ操作の手順とリカバリ操作例については、ストレージ管理製品としてAdvancedCopy Managerを利用している場合は、“15.4.2.3 バックアップ時点へのリカバリ”を、ストレージ管理製品を利用せずにAdvanced Backup Controllerのコマンドを利用する場合は、“15.5.2.3 バックアップ時点へのリカバリ”を参照してください。