Symfoware/RDBの動作環境のうち、アプリケーションの実行時の動作環境は、システム用の動作環境ファイルで定義します。
システム用の動作環境ファイルは、/opt/FJSVrdb2b/etc/fssqlenvを複写し、作成したテキストファイルに定義します。このファイル名を、RDB構成パラメタファイルのRDBSQLENVで指定してください。
RDBシステム名をつけない運用の場合は、/opt/FJSVrdb2b/etc/fssqlenvに定義します。
Symfoware/RDBはrdbstartコマンドによる起動時にシステム用の動作環境ファイルを読み込み、記述された内容に従って運用を開始します。
システム用の動作環境ファイルのパラメタをチューニングする場合は、Symfoware/RDBを停止後、システム用の動作環境ファイルを編集し、Symfoware/RDBを再起動することで、新しく記述された内容に従って運用を再開します。
動作環境パラメタの指定の優先順位
動作環境の設定項目の中には、システム用の動作環境ファイル、クライアント用の動作環境ファイルおよびサーバ用の動作環境ファイルで重複して指定できるパラメタがあります。優先順位は、以下のとおりです。
サーバ用の動作環境ファイル
クライアント用の動作環境ファイル
システム用の動作環境ファイル
優先順位については、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”を参照してください。
動作環境ファイルを記述する文法の一般形式を以下に示します。
KEYWORD=(値1,値2,・・・,値n)
詳細形式および注意事項は以下のとおりです。
実行パラメタのパラメタ名は英大文字で記述します。
1行には、実行パラメタを1つだけ記述します。
1行内に複数の実行パラメタを記述した誤った記述例
MAX_CONNECT_SYS = 256 R_LOCK = YES
実行パラメタのカッコ“()”は省略可能です。
実行パラメタの右カッコ“)”以降の記述は、コメントとみなします。
実行パラメタにコメントを記述した記述例
MAX_CONNECT_SYS = (256) 同一システム内で接続できるコネクションの数の最大値は256
行頭にセミコロン“;”のある行はコメントとみなします。
キーワード、等号“=”、カッコ“()”、コンマ“,”およびセミコロン“;”の前後には、空白またはタブを記述することができます。
空白を付加した場合の記述例
MAX_CONNECT_SYS = (256) コネクションの最大値は256 R_LOCK = (YES) 排他の単位を行
空白を付加しない場合の記述例
MAX_CONNECT_SYS=(256)コネクションの最大値は256 R_LOCK=(YES)排他の単位を行
複数指定が不可能な実行パラメタを複数記述した場合には、最後に指定された記述が有効となります。
1行は、227バイト以内で記述する必要があります。
コンマ“,”の前後で改行することができます。ただし、その場合、カッコ“()”を省略することはできません。
実行パラメタのコンマ“,”の後ろで改行した記述例
WORK_PATH = ( /home/rdb/ppp,/home/aaa, ・・・ /home/xxx/sqlsv,↓ /home2/yyy/zzz,/home/aaa )↓
↓ : 改行
値の並びで途中の値を省略する場合には、コンマ“,”だけを記述します。
途中の値を省略した場合の記述例
DEFAULT_TABLE_SIZE = (32,30720, , 0) ← 値3を省略した例
最後に指定した値の後ろのコンマ“,”は省略することができます。
最後の値を省略した場合の記述例
DEFAULT_TABLE_SIZE = (32, 30720) ← 値3以降を省略した例
実行パラメタは、テキスト形式の動作環境ファイルに、汎用エディタを利用して設定してください。
動作環境ファイルに実行パラメタを設定した例を以下に示します。
実行パラメタの設定例
MAX_CONNECT_TCP = (256) MAX_CONNECT_SYS = (256) :
システム用の動作環境ファイルには、データベースシステム全体に共通する実行環境として、実行パラメタを記述します。システム用の動作環境ファイルに記述できる実行パラメタを、以下に示します。
なお、WebAdminでセットアップした場合、“WebAdminでセットアップした場合の値の違い”の欄に“有”と記載があるパラメタは、本項で説明しているパラメタの省略値や扱いに違いがあります。
参照
WebAdminでセットアップした場合のパラメタの詳細については、“セットアップガイド”の“セットアップ時の省略値”を参照してください。
SV:サーバ用の動作環境ファイルへの指定が可能であるか否かを表します。
CL:クライアント用の動作環境ファイルへの指定が可能であるか否かを表します。
SY:システム用の動作環境ファイルへの指定が可能であるか否かを表します。
○:指定可
-:指定不可
注1) Java連携の場合はctuneparamオプション、ODBC連携の場合はODOSのオプションで設定できるパラメタ、.NET Framework連携の場合はtuneparamキーワードで、クライアント用の動作環境ファイルに相当する指定をします。Java連携の場合は、クライアント用の動作環境ファイルを利用することもできます。
注2) アクセスプランおよび性能情報に関する実行パラメタです。
参照
アクセスプランおよび性能情報に関する実行パラメタの詳細については、“SQLTOOLユーザーズガイド”を参照してください。
COMMUNICATION_BUFFER = (バッファサイズ)
ローカルアクセスを利用した場合に、1つのアプリケーションがSymfoware/RDBと通信するために使用するバッファのサイズを指定します。このバッファは、共用メモリに獲得されます。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
COMMUNICATION_BUFFER = (32)
バッファのサイズを、1~32767の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
MAX_CONNECT_SYS = (接続数)
ローカルから接続できるコネクションの最大数を指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
MAX_CONNECT_SYS = (256)
たとえば、このパラメタに2を指定した場合、ローカルから接続しているコネクションが3以上になるとエラーになります。
コネクションの数の最大値を、1~32767の範囲で指定します。
MAX_CONNECT_TCP = (接続数)
1つのSymfoware/RDB環境に対し、リモートで接続できるコネクションの数の最大数を指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
ポート番号の定義有無 | 省略値 |
---|---|
リモートアクセスの場合 | 256 |
ローカルアクセスの場合 | 0 |
参照
ポート番号の詳細については、“セットアップガイド”の“ポート番号の定義”を参照してください。
たとえば、以下の図のように、MAX_CONNECT_TCPに2を指定した場合、他システムから接続しているコネクションが3以上になるとエラーになります。
コネクションの数の最大値を、0~32767の範囲で指定します。
注意
Symfoware .NET Data Providerのトランザクションスコープ機能を利用する場合、MAX_CONNECT_TCPの値の概算方法は通常と異なります。詳細は“Connection Manager ユーザーズガイド”を参照してください。
RDB_KEEPALIVE = ({ON | OFF})
Symfoware/RDBにリモートアクセスする場合に、KEEPALIVE機能を利用するか否かを指定します。
KEEPALIVE機能とは、トランザクションの状態に関係なく、クライアントとサーバの通信状態を調べ、クライアント側の処理異常(電源切断など)に対処する機能です。2時間を超過してもクライアント側から応答がない場合は、該当クライアントのコネクションを強制回収します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
RDB_KEEPALIVE = (OFF)
KEEPALIVE機能を利用します。
KEEPALIVE機能を利用しません。
TRAN_TIME_LIMIT = (最大トランザクション実行時間)
1つのトランザクションで使用可能な時間を指定します。
指定時間を超過した場合には、トランザクションをロールバックして、接続中のコネクションを切断します。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
TRAN_TIME_LIMIT = (0)
最大トランザクション実行時間を、0~32767の範囲で指定します。単位は秒です。0を指定すると無制限になります。
◆通信データの暗号化
SSL_USE = ({ON | OFF})
クライアント側からの暗号化した通信を受け入れるか、受け入れないかを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
SSL_USE = (OFF)
暗号化された通信を受け入れる場合に指定します。
暗号化された通信を受け入れない場合に指定します。
SSL_CIPHER_SUITES = ({SSL_RSA_AES_256_CBC_SHA1 | SSL_ADH_AES_256_CBC_SHA1})
サーバ認証を行うか、行わないかを指定します。
サーバ認証を行うと、通信の盗聴を防止することに加え、中間者攻撃(例えばサーバのなりすましによりデータやパスワードを横奪するなど)を防止することができます。
本実行パラメタは、SSL_USE=(ON)を指定した場合のみ有効です。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
SSL_CIPHER_SUITES = (SSL_RSA_AES_256_CBC_SHA1)
サーバ認証を行う場合に指定します。
Rivest Shamir Adleman(RSA)を使用し、サーバ認証します。
データの暗号化にAES256のCBCモードを使用します。
データ整合性チェックにSecure Hash Algorithm 1(SHA1)を使用します。
サーバ認証を行わない場合に指定します。
Anonymous Diffie-Hellman(匿名DH)を使用し、サーバ認証しません。
データの暗号化にAES256のCBCモードを使用します。
データ整合性チェックにSecure Hash Algorithm 1(SHA1)を使用します。
SSL_CERT_FILE = (サーバ証明書ファイル名)
サーバ認証で使用するサーバ証明書ファイルを指定します。
SSL_CIPHER_SUITESで、サーバ認証を行う(SSL_RSA_AES_256_CBC_SHA1)を指定し、本実行パラメタを省略した場合は、Symfoware/RDBの起動に失敗します。
サーバ証明書のファイル名を絶対パスで指定します。
指定できるファイル形式は、PEM形式のみです。
SSL_PRIV_KEY_ FILE = (サーバ秘密鍵ファイル名)
サーバ認証で使用するサーバ秘密鍵ファイルを指定します。
SSL_CIPHER_SUITESで、サーバ認証を行う(SSL_RSA_AES_256_CBC_SHA1)を指定し、本実行パラメタを省略した場合は、Symfoware/RDBの起動に失敗します。
サーバ秘密鍵のファイル名を絶対パスで指定します。
指定できるファイル形式は、PEM形式のみです。
SORT_MEM_SIZE = (メモリサイズ)
ソート処理のために作業用ソート領域としてサーバ側で使用するメモリの大きさを指定します。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。
ソート処理のデータ量がSORT_MEM_SIZEに指定した値を超えると、二次記憶の作業用ソート領域にデータを書き出し、書き出したデータのソートを行います。このとき二次記憶からのソートデータの読み込み回数は、ソートデータの全体量とSORT_MEM_SIZEに指定した値に依存します。このため、ソートデータの全体量に応じて、SORT_MEM_SIZEに指定する値を見積もってください。
ソート処理のデータ量がSORT_MEM_SIZEに指定した値の1万倍以上になると、ソート処理で必要なメモリが不足し、「JYP2221E 実行時の制限値を超えました.code:“4”」 のエラーとなる場合があります。ただし、メモリ上の作業域の必要最低限なサイズは、作業用ソート領域へのレコードの格納順に依存するため、SORT_MEM_SIZEに指定した値の1万倍は目安となります。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
SORT_MEM_SIZE = (2112)
サーバ側で使用するメモリの大きさを64~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
WORK_MEM_SIZE = (メモリサイズ)
作業用テーブルとしてサーバ側で使用するメモリの大きさを指定します。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
WORK_MEM_SIZE = (128)
サーバ側で使用するメモリの大きさを64~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
WORK_PATH = (パス名[,パス名]・・・)
サーバ側で使用するソート作業域、作業用テーブル域の獲得先ディレクトリを指定します。“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
WORK_PATH = (/var/tmp)
参照
作業用ソート領域および作業用テーブルの見積りについては、“アプリケーション開発ガイド(共通編)”の“ソート作業域の見積り”を参照してください。
獲得先ディレクトリを指定します。
DEFAULT_DSI_NAME = ({STANDARD | CODE})
格納構造定義を行わない表またはインデックスを作成する場合に、Symfoware/RDBが自動的に生成するDSO名またはDSI名の生成方法を選択します。
指定するパラメタによって、スキーマ名、表名、インデックス名の最大長が違うため、注意が必要です。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
DEFAULT_DSI_NAME = (STANDARD)
スキーマ名と表名を組み合わせてDSO、DSI名を生成します。スキーマ名、表名、インデックス名は最大8文字まで使用可能です。
システムで採番するデータベース内で一意なコードを使用してDSO、DSI名を生成します。
生成方法 | DSO、DSI名の生成方法 | 指定可能な名前の最大文字数 |
---|---|---|
STANDARD |
| スキーマ名: 8文字 |
CODE | システムで採番するデータベース内で一意な10ケタの番号を使用して生成 例: #0000000017 (1) 固定プレフィックス(注) (2) システムが採番する番号 | Symfoware/RDBの定量制限に従う |
注)固定プレフィックスは、TABLE_PREFIXまたはINDEX_PREFIXで指定可能
DEFAULT_DSI_TYPE = ({SEQUENTIAL | OBJECT})
格納構造定義を行わない表を作成する場合に、Symfoware/RDBが自動的に生成する表のDSOの格納構造を選択します。本パラメタにより格納構造を選択できるのは、表の形式が以下の条件をすべて満たしている場合のみです。
表の最後に1つだけBLOB型でサイズに32キロバイト以上を指定している場合
BLOB型以外の列は固定長属性の場合
BLOB型の列にNOT NULL制約を指定している場合
上記以外の場合は、表のDSOはSEQUENTIAL構造となります。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
DEFAULT_DSI_TYPE = (OBJECT)
表のDSOとしてSEQUENTIAL格納構造のDSOを定義します。
表のDSOとしてOBJECT格納構造のDSOを定義します。
DEFAULT_INDEX_SIZE = (ベース部ページ長,インデックス部ページ長,ベース部初期量,インデックス部初期量[,拡張量,拡張契機])
格納構造定義を行わないインデックスを作成する場合に、インデックスのベース部とインデックス部の割り付け量、ページ長などを指定します。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
DEFAULT_INDEX_SIZE = (8,8,30720,10240,10240,3072)
ベース部のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。単位はキロバイトです。
インデックス部のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。単位はキロバイトです。
ベース部の初期量を2~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
インデックス部の初期量を2~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
インデックスのベース部の拡張量を1~2097150の範囲で指定します。省略した場合は、10240が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。インデックス部の拡張量は、ベース部の5分の1の値となります。
ベース部およびインデックス部の拡張を行うタイミングとして、DSIの空き容量を0~2097150の範囲で指定します。インデックスのDSIの空き容量がここで指定した値になると、インデックスのベース部およびインデックス部の拡張が行われます。省略した場合は、3072が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。
注意
自動容量拡張の拡張量と拡張契機は、ページ長単位に繰り上げますので、ページ長の倍数で指定してください。
ベース部の5分の1がインデックス部のページ長の倍数でない場合、インデックス部のページ長の倍数に繰り上げます。
インデックス定義時には、容量拡張を行いません。拡張量および拡張契機は、インデックス定義した後に有効となります。
DEFAULT_OBJECT_TABLE_SIZE = (ページ長,初期量[,拡張量,拡張契機])
格納構造定義を行わない表を作成する場合に、OBJECT構造の表のデータ格納域の割り付け量、ページ長などを指定します。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
DEFAULT_OBJECT_TABLE_SIZE = (32,32768,32768,0)
データ格納域のページ長を指定します。必ず32を指定します。単位はキロバイトです。
データ格納域の初期量を2~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
データ格納域の拡張量を1~2097150の範囲で指定します。省略した場合は、32768が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。
データ格納域の拡張を行うタイミングとして、表のDSIの空き容量を0~2097150の範囲で指定します。表のDSIの空き容量がここで指定した値になると、表のデータ格納域の拡張が行われます。省略した場合は、0が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。
注意
自動容量拡張の拡張量と拡張契機は、ページ長単位に繰り上げますので、ページ長の倍数で指定してください。
DEFAULT_TABLE_SIZE = (ページ長,初期量[,拡張量,拡張契機])
格納構造定義を行わない表を作成する場合に、表のデータ格納域の割り付け量、ページ長などを指定します。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
DEFAULT_TABLE_SIZE = (32,30720,10240,3072)
データ格納域のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。単位はキロバイトです。
データ格納域の初期量を2~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
データ格納域の拡張量を1~2097150の範囲で指定します。省略した場合は、10240が指定されたとみなします。単位はキロバイトです。
データ格納域の拡張を行うタイミングとして、表のDSIの空き容量を0~2097150の範囲で指定します。表のDSIの空き容量がここで指定した値になると、表のデータ格納域の拡張が行われます。省略した場合は、3072が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。
注意
自動容量拡張の拡張量と拡張契機は、ページ長単位に繰り上げますので、ページ長の倍数で指定してください。
INDEX_PREFIX = (プレフィックス)
格納構造定義を行わないインデックスを作成する場合に、Symfoware/RDBが自動的に生成するインデックスのDSO名およびインデックスのDSI名のプレフィックスを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
INDEX_PREFIX = (@)
プレフィックスを、1バイトの英数字で指定します。
TABLE_PREFIX = (プレフィックス)
格納構造定義を行わない表を作成する場合に、Symfoware/RDBが自動的に生成する表のDSO名および表のDSI名のプレフィックスを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
TABLE_PREFIX = (#)
プレフィックスを、1バイトの英数字で指定します。
TEMPORARY_INDEX_SIZE = (ベース部初期量,インデックス部初期量[,拡張量,拡張契機])
一時表にインデックスを定義する場合に、インデックスのベース部とインデックス部の割付け量を指定します。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
TEMPORARY_INDEX_SIZE = (160,64,256,0)
ベース部の初期量を64~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
インデックス部の初期量を64~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
インデックスのベース部の拡張量を32~2097150の範囲で指定します。省略した場合は、256が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。インデックス部の拡張量は、ベース部の5分の1の値となります。
ベース部およびインデックス部の拡張を行うタイミングとして、インデックスの空き容量を0~2097150の範囲で指定します。インデックスの空き容量がここで指定した値になると、インデックスのベース部およびインデックス部の拡張が行われます。省略した場合は、0が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。
注意
自動容量拡張の拡張量と拡張契機は、ページ長単位に繰り上げますので、ページ長の倍数で指定してください。
ベース部の5分の1がインデックス部のページ長の倍数でない場合、インデックス部のページ長の倍数に繰り上げます。
TEMPORARY_TABLE_SIZE = (初期量[,拡張量,拡張契機])
一時表を定義する場合に、表のデータ格納域の割付け量を指定します。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
TEMPORARY_TABLE_SIZE = (256,512,0)
データ格納域の初期量を64~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。
データ格納域の拡張量を32~2097150の範囲で指定します。省略した場合は、512が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。
データ格納域の拡張を行うタイミングとして、表の空き容量を0~2097150の範囲で指定します。表の空き容量がここで指定した値になると、表のデータ格納域の拡張が行われます。省略した場合は、0が指定されたものとみなします。単位はキロバイトです。
注意
自動容量拡張の拡張量と拡張契機は、ページ長単位に繰り上げますので、ページ長の倍数で指定してください。
R_LOCK = ({YES | NO})
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
R_LOCK = (YES)
占有の単位を行とします。このパラメタを指定した場合、クライアント用およびサーバ用の動作環境ファイルにDSO_LOCKパラメタを指定することはできません。
占有の単位は、DSO_LOCKの指定に従います。このパラメタを指定し、かつDSO_LOCKが指定されていない場合は、Symfoware/RDBによって自動的に占有の単位が選択されます。
参照
占有の単位の詳細については、“アプリケーション開発ガイド(共通編)”の“排他制御”を参照してください。
注意
動作環境ファイルのR_LOCKがNOの場合、動作環境ファイルのDEFAULT_ISOLATIONにREPEATABLE_READを指定、またはSET TRANSACTION文にREPEATABLE READを指定しても、独立性水準はSERIALIZABLEになります。
動作環境ファイルのR_LOCKがYESの場合、動作環境ファイルのDEFAULT_ISOLATIONまたはSET TRANSACTION文にSERIALIZABLEを指定しても、独立性水準はREPEATABLE READになります。
動作環境ファイルのR_LOCKがNOの場合、DSO定義でPRECEDENCE(1)が指定されたSEQUENTIAL構造の表にアクセスするアプリケーションの占有の単位はDSIになります。
DEFAULT_ACCESS_MODE = ({READ_ONLY | READ_WRITE})
トランザクションアクセスモードの初期値を指定します。DEFAULT_ACCESS_MODEが指定された場合、プロセスで最初に実行されるSQL文の直前でSET TRANSACTION文が実行されたことになります。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
DEFAULT_ACCESS_MODE = (READ_WRITE)
注意
rdbuptコマンド実行時は、本パラメタの指定は無効となります。
参照
rdbuptコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。
トランザクションアクセスモードの初期値をREAD ONLYとします。
トランザクションアクセスモードの初期値をREAD WRITEとします。
注意
本パラメタは、Symfoware Server クライアント機能のバージョンが9.0.0以降の場合のみ有効となります。8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能の場合は、アプリケーション単位に初期値を変更してください。
DEFAULT_ISOLATION = ({READ_UNCOMMITTED | READ_COMMITTED | REPEATABLE_READ | SERIALIZABLE})
独立性水準の初期値を指定します。DEFAULT_ISOLATIONが指定された場合、プロセスで最初に実行されるSQL文の直前でSET TRANSACTION文が実行されたことになります。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
DEFAULT_ISOLATION = (SERIALIZABLE)
注意
rdbuptコマンド実行時は、本パラメタの指定は無効となります。
参照
rdbuptコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。
独立性水準の初期値をREAD UNCOMMITTEDとします。
独立性水準の初期値をREAD COMMITTEDとします。
独立性水準の初期値をREPEATABLE READとします。
独立性水準の初期値をSERIALIZABLEとします。
注意
動作環境ファイルのR_LOCKがNOの場合、DEFAULT_ISOLATIONにREPEATABLE_READを指定しても、独立性水準はSERIALIZABLEになります。
動作環境ファイルのR_LOCKがYESの場合、DEFAULT_ISOLATIONにSERIALIZABLEを指定しても、独立性水準はREPEATABLE READになります。
本パラメタは、Symfoware Server クライアント機能のバージョンが9.0.0以降の場合のみ有効となります。8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能の場合は、アプリケーション単位に初期値を変更してください。
TRANSACTION_MODE_CHECK = ({YES | NO})
システム用の動作環境ファイルのDEFAULT_ISOLATIONまたはDEFAULT_ACCESS_MODEは、8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能では有効となりません。8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能からの接続をエラーとするか否かを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
TRANSACTION_MODE_CHECK = (NO)
8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能からの接続をエラーとします。
システム単位に初期値を設定する場合は、YESを指定することで、8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能から接続した場合の誤使用を防止することができます。
8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能からの接続をエラーとしません。
EXTERNAL_PROCESS_CORE = (絶対パス名)
外部ルーチンなどSymfoware/RDBの外部で動作するプロセスで異常が発生した場合のコアファイル出力先ディレクトリを指定します。“Symfoware/RDBを起動するユーザID”および“RDBコマンドを実行するユーザID”には、指定するディレクトリへの書込み権が必要です。
MAX_EXTPROC_CORE_NUMに指定された個数までファイルを保持します。この個数を超える場合は日時の古いファイルから削除され、最新のファイルが出力されます。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、RDB構成パラメタファイルのRDBCOREに指定されたディレクトリが設定されます。
コアファイル出力先ディレクトリを指定します。
出力ファイル名は以下のとおりです。
core_fnc_<外部プロセスのプロセスID>.<年月日>.<時分秒>
注意
カーネルパラメタのkernel.core_patternを使用して、OSのコアファイルの出力規約にコアファイルの出力先ディレクトリを指定している場合、EXTERNAL_PROCESS_COREで指定したディレクトリには出力されません。
カーネルパラメタのkernel.core_patternによる指定と、出力先ディレクトリおよびコアファイル名の関係を以下に示します。
カーネルパラメタのkernel.core_patternによる指定 | コアファイル出力先ディレクトリ | コアファイル名 | |
---|---|---|---|
コアファイルの出力先ディレクトリの指定 | コアファイル名の指定 | ||
○ | ○ | カーネルパラメタのkernel.core_patternで指定したディレクトリ | カーネルパラメタのkernel.core_patternで指定したコアファイル名 |
× | “core” | ||
× | ○ | EXTERNAL_PROCESS_COREで指定したディレクトリ | カーネルパラメタのkernel.core_patternで指定したコアファイル名 |
× | “core_プロセスID.年月日.時分秒” |
○:指定あり
×:指定なし(コアファイル名の指定なしは、コアファイル名に“core”を指定していることを意味します。)
なお、コアファイルの上書きを避けるため、コアファイル名を変更する際は、各プロセスで重複することのないファイル名を指定してください。
出力先ディレクトリを指定かつコアファイル名を変更した場合
/var/core/core-%e.%p (core-プログラム名.プロセスID)
MAX_EXTPROC_CORE_NUM = (コアファイル取得数)
外部ルーチンなどSymfoware/RDBの外部で動作するプロセスで異常が発生した場合のコアファイル出力最大個数を指定します。この個数を超える場合は日時の古いファイルから削除されます。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
MAX_EXTPROC_CORE_NUM = (1)
コアファイル出力最大個数を1~32767の範囲で指定します。
注意
カーネルパラメタ kernel.core_pattern を使用して、OSのコアファイルの出力規約にコアファイルの出力先ディレクトリを指定している、または、コアファイル名に“core”以外を指定している場合、MAX_EXTPROC_CORE_NUMの指定は有効となりません。
ダンプ取得数は制限されません。
CHOOSE_TID_UNION
GROUP_COL_COND_MOVE
INACTIVE_INDEX_SCAN
JOIN_ORDER
JOIN_RULE
MAX_SCAN_RANGE
SAME_COST_JOIN_ORDER
SCAN_KEY_ARITHMETIC_RANGE
SCAN_KEY_CAST
SORT_HASHAREA_SIZE
SQL_ADVISOR
SS_RATE
TID_SORT
TID_UNION
USQL_LOCK
参照
上記の実行パラメタの詳細については、“SQLTOOLユーザーズガイド”を参照してください。
EXTERNAL_PROCESS_USER = (ユーザID)
外部ルーチンなどSymfoware/RDBの外部で動作するプロセスの実効ユーザIDを指定します。ユーザIDは、OSに登録されている必要があります。
外部ルーチンを使用する場合は、本実行パラメタを指定する必要があります。
Symfoware/RDBの外部で動作するプロセスの実効ユーザIDを指定します。
CONSOLE_MSG = ({YES | NO})
クライアントおよびサーバで、qdg12148eの重症エラー (SQLSTATE値が70000以上、または“407”で始まるメッセージ)を検出した場合、メッセージログファイルへ出力するか否かを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
CONSOLE_MSG = (YES)
出力形式は以下のとおりです。
qdg12148e: SQL文の実行で重症エラーを検出しました s* (1) (2)
(1) 固定文字列です。
(2) 埋込みとしてSQL文の詳細メッセージが設定されます。
エラーメッセージをメッセージログファイルに出力します。
エラーメッセージをメッセージログファイルに出力しません。
MAX_PARALLEL = (多重度)
SQL文でデータベースを並列に検索する場合の多重度を指定します。
SQL文でデータベースを並列に検索できるのは、問合せ式で並列指定を指定した場合です。表のDSIの数が、指定した多重度よりも少ない場合は、DSIの数を多重度として並列検索を行います。
なお、この実行パラメタは、クライアント用の動作環境ファイルまたはサーバ用の動作環境ファイルにPARALLEL_SCAN=YESを指定した場合、または、SQL文の問合せ式に並列指定“PARALLEL”を指定した場合に有効となります。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、n多重(注)で並列検索を行います。
注意
OSまたは仮想OSが認識している搭載CPUコア数×2が設定されます。ただし、RDB構成パラメタファイルにてRDBCPUNUMが指定されている場合は、RDBCPUNUM×2が設定されます。
SQL文でデータベースを並列に検索する場合の多重度を2~100の範囲で指定します。
ARC_FULL = ({RETURN|WAIT})
アーカイブログファイルが満杯状態になったとき、エラー復帰するか否かを指定します。
本実行パラメタの設定は、“表13.1 システム用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類”の優先順位に従います。いずれの動作環境ファイルにも本実行パラメタが指定されなかった場合、以下の値が設定されます。
ARC_FULL = (RETURN)
エラーとしてアプリケーションに復帰します。
空きのアーカイブログファイルが作成されるまで待ちます。
注意
“WAIT”を指定した場合、空きのアーカイブログファイルが作成されるまでアプリケーションは無応答状態となってしまいますので注意してください。
自動容量拡張が動作する場合、システムロググループおよびユーザロググループのアーカイブログファイルに情報を収集します。このため、自動容量拡張時にアーカイブログ満杯の振る舞いは本パラメタで指定した動作となります。
なお、Symfoware/RDBでは自動容量拡張を使用する運用では“RETURN”指定を推奨します。
“RETURN”を指定した場合はアプリケーションがアーカイブログファイル満杯時にエラーとしないチューニングを行っていても、SQL実行で自動容量拡張が動作してアーカイブログファイルが満杯になるとSQLエラーとなります。SQLエラーとならないようにするためには以下を実施してください。
自動容量拡張の拡張契機に余裕をもった値を指定する
アプリケーションの実行中にアーカイブログファイルの空き容量を定期的に監視して、十分な容量を常に確保する
自動容量拡張の詳細については、“7.9.2 データベースの容量拡張”を参照してください。
NAME_SIZE_CHECK = ({YES|NO})
19文字以上の資源名の定義をチェックアウトするか否かを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
NAME_SIZE_CHECK = (NO)
19文字以上の資源名を定義できないようにチェックします。
19文字以上の資源名の定義をチェックしません。
注意
Symfoware/RDBと組み合わせて使用する製品によっては、18文字を超える識別子を扱えないものがあります。これらの製品と組み合わせて使用する場合は、本オプションで“YES”を指定してください。
Symfoware/RDBと組み合わせて使用する製品については、各製品の仕様を確認してください。
MAX_FUNCTION = ({ON|OFF})
1つの値式に指定した関数の入れ子の数または演算式の数が定量制限値(128個)を超えた場合に、チェックアウトするか否かを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
MAX_FUNCTION = (OFF)
1つの値式に指定した関数の入れ子の数または演算式の数が定量制限値(128個)を超えた場合、以下のエラーメッセージを出力します。
“JYP8988E:値式に指定された関数または演算式の数が制限値“128”を超えています.”
制限値のエラー通知を行いません。
MAX_JOINED_TABLE = ({ON|OFF})
FROM句の1つの表参照に指定した、結合表の入れ子の数が定量制限値(128個)を超えた場合に、チェックアウトするか否かを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
MAX_JOINED_TABLE = (OFF)
FROM句の1つの表参照に指定した、結合表の入れ子の数が定量制限値(128個)を超えた場合、以下のエラーメッセージを出力します。
“JYP8987E:表参照に指定された結合表の数が制限値“128”を超えています.”
制限値のエラー通知を行いません。
MAX_UNION = ({ON|OFF})
1つのSQL文に指定したUNIONの数が定量制限値(64個)を超えた場合に、チェックアウトするか否かを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
MAX_UNION = (OFF)
1つのSQL文に指定したUNIONの数が定量制限値(64個)を超えた場合、以下のエラーメッセージを出力します。
“JYP8940E 問合せ式に指定された問合せ項の数が制限値“64”を超えています.”
制限値のエラー通知を行いません。
READ_ERROR_INHIBIT = ({YES|NO})
データベースの読込みでI/Oエラーが発生した場合に、読込み対象データをアクセス禁止にするか否かを指定します。
なお、ここではデータベースとは以下の資源のことをいいます。
データベーススペース
RDBディクショナリ
監査ログデータベース
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
READ_ERROR_INHIBIT = (NO)
読込み対象データをアクセス禁止にします。
読込み対象データをアクセス禁止にしません。
参照業務が主体のシステム(目安として、全業務の5割以上が更新のないデータ検索のみの業務)の場合にNOを指定します。参照業務を実行中にディスク障害以外の原因(メモリ不足など)でデータベースI/Oエラーが発生した場合、メディアリカバリが不要になります。
注意
以下のデータベースI/Oエラーについては、本パラメタの指定に関係なく読込み対象データをアクセス禁止にします。
書込みエラーおよび読込みでのページ破壊エラー
ロールバックまたはダウンリカバリで発生する読込みエラー
メディアリカバリ系コマンド(rdbrcv、rdbmrrcv、rdbrcvdic、rdbrcvadt)で発生する読込みエラー
rdbresidentコマンドで発生する読込みエラー
データベースI/Oエラーに関するSQLSTATEは、本パラメタの指定に関係なく以下が返却されます。
データベースI/Oエラー: 74000、74720または74600
アクセス禁止状態のデータベースへのアクセス: 71410
データベースI/Oエラーに関するシステムメッセージは、本パラメタの指定に関係なくqdg13039u、qdg13040uまたはqdg13516uが通知されます。
rdbinfコマンドでアクセス禁止情報を表示することができます。ただし、本パラメタにNOを指定している場合は、読込み対象データをアクセス禁止にしないため、読込みエラーの発生をrdbinfコマンドで認識することはできません。
データベースI/Oエラーからのリカバリ手順については、本パラメタにYESを指定している場合は“11.1 システムファイルおよびデータベース異常のリカバリ”を、NOを指定している場合は“11.7.6 データベース読込み失敗からのリカバリ”を参照してください。
ROLLBACK_MEM_ERROR = ({DOWN|INHIBIT})
ロールバックがメモリ不足によって失敗した場合に、システムを強制停止させるか、ロールバック対象データをアクセス禁止にするかを指定します。
本実行パラメタの指定を省略した場合は、以下の値が設定されます。
ROLLBACK_MEM_ERROR = (INHIBIT)
システムを強制停止させます。
ロールバック対象となっていたデータをアクセス禁止にします。
注意
ロールバックがメモリ不足によって失敗し、本パラメタで“DOWN”を選択していたことでシステムが強制停止しても、コアは出力されません。
◆システム用の動作環境ファイルの記述例
システム用の動作環境ファイルの記述例を、以下に示します。
COMMUNICATION_BUFFER=32 MAX_CONNECT_SYS=256 MAX_CONNECT_TCP=256 SORT_MEM_SIZE=2112 WORK_MEM_SIZE=128 WORK_PATH=/... DEFAULT_INDEX_SIZE=8,8,30720,10240,10240,3072 DEFAULT_TABLE_SIZE=32,30720,10240,3072 TEMPORARY_INDEX_SIZE=160,64,256,0 TEMPORARY_TABLE_SIZE=256,512,0 R_LOCK=YES USQL_LOCK=EX ARC_FULL=RETURN READ_ERROR_INHIBIT=NO ROLLBACK_MEM_ERROR=DOWN
備考. “...”には任意のディレクトリを指定してください。