運用中に、システムダウンやアプリケーションの異常が発生した場合、退避データ取得時点や、異常が発生する前の最新状態ではなく、それ以外のある特定の時点までリカバリしたい場合は、rdbsetrpコマンドでリカバリポイントを設定することによりリカバリを行うことができます。ある特定の時点までリカバリする場合は、rdbrcvコマンドのFWモードで、リカバリ終了点名に、リカバリポイント名を指定します。
参照
rdbsetrpコマンドおよびrdbrcvコマンドの指定方法の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。
退避データ取得時点、異常が発生する前の最新状態、または、ある特定の時点までリカバリする場合の違いについて以下に示します。
ある時点までリカバリする場合の、リカバリ操作の手順とリカバリ操作例を以下に示します。
(1) 対象DSIの退避データを取得します。 ――― rdbdmpコマンド (2) 業務Aを実行します。 (3) リカバリポイントを設定します。 ――― rdbsetrpコマンド (4) 業務Bを実行します。 ★ 障害発生 (5) 対象DSIを“アクセス禁止”にします。 ――― rdbinhコマンド (6) 対象DSIをリカバリポイントの時点までリカバリします。 ――― rdbrcvコマンド (FWモードの Eオプション) (7) 業務Bを再実行します。
$ rdbdmp -i 在庫管理DB.在庫表DSI -f stock@/backup/rdb -e -y 目的業務Aの実行 $ rdbsetrp -i 在庫管理DB.在庫表DSI DSI200704140729 目的業務Bの実行 アプリケーションの異常 $ rdbinh -i 在庫管理DB.在庫表DSI $ rdbrcv -F -i 在庫管理DB.在庫表DSI-f stock@/backup/rdb -E DSI200704140729 -w /home/rdb1/work rdb: INFO: qdg02654i:rdbrcvコマンドの処理を開始します (システム名=rdbsys1) rdb: INFO: qdg14116i:指定した表のDSIに属するインデックスのDSIの復旧を開始します (システム名=rdbsys1) rdb: INFO: qdg02595i:指定した資源'在庫管理DB.在庫表DSI'に属するインデックスの DSI'在庫管理DB.製品名IXDSI'のリカバリが正常終了しました (システム名=rdbsys1) rdb: INFO: qdg02655i:rdbrcvコマンドの処理が正常終了しました (システム名=rdbsys1) 目的業務Bの再実行
注意
スケーラブルログ運用を行っている場合で、アーカイブログ退避データを指定する場合は、リカバリ対象のDSIが属するロググループのアーカイブログ退避データを指定する必要があります。