監査ログデータベースの監査ログ表は、複数のDSIに分割されています。“図10.1 監査ログの構造”の例では、監査ログ表は3つのDSIに分割されています。この監査ログ表のDSIを監査ログエレメント(または略してエレメント)と呼びます。
監査ログエレメントには、エレメント作成時にシステムが自動的に番号を振り分けます。管理者が監査ログエレメントに対して外部媒体へのバックアップなどの操作を行う場合、この番号によって個々のエレメントを区別します。
監査ログ表が複数のエレメントに分割されているのは、監査ログ表をエレメント単位に循環して利用するためです。
図10.1 監査ログの構造
監査ログエレメントには、監査ログ表の作成時および監査ログエレメントの追加時に、作成、追加された順番にシステムが自動的に通番を振ります。
監査ログエレメントの満杯事象が発生した場合、管理者がコマンドにより強制的に現在のエレメントを切り替えた場合には、現在のエレメントの次の番号のエレメントが使用されます。
現在の次のエレメントが初期化されていない場合には、さらに次の番号のエレメント、というように監査ログエレメントを切り替えようとします。また、監査ログエレメント番号が監査ログエレメント数を超えてしまった場合には、監査ログエレメント番号を1に戻して同様に空きエレメントの検索を行います。
また、“図10.2 監査ログエレメントの使用順番”のように一部の媒体が破壊されたことによって、そのエレメントが使用不可能な状態になった場合には、そのエレメントを飛ばして、別のエレメントを使用しようとします。そのエレメントに対してリカバリ処理を行い使用可能になれば、再び当該エレメントを使用します。
図10.2 監査ログエレメントの使用順番