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Symfoware Server V11.1.0 RDB運用ガイド
FUJITSU Software

10.1 監査ログの取得情報

監査ログに取得される情報は、以下のように6つに分類されます。

セションに関する情報

アプリケーションの実行に関する情報は、アプリケーションを実行した場合に、アプリケーションごとに取得される情報です。以下の情報が取得されます。

注意

SET SESSION AUTHORIZATION文による利用者の変更は、DISCONNECT文とCONNECT文の2つの監査ログとして記録されます。

アクセスに関する情報

アクセスに関する情報は、以下の契機で取得されます。

ただし、セション内での同じ利用者からの以下のアクセスは、初回のみ取得されます。

COMMIT文およびROLLBACK文の実行に関する情報は、実行ごとに取得されます。

管理者に関する情報

管理者によるシステムの保守および運用に関する情報は、以下のような契機で取得されます。

エラーに関する情報

以下のようなシステムが異常な事象およびシステム運用に関する重要な事象を検出した場合には、監査ログが取得されます。

SQL文に関する情報

SQL文に関する情報は、アプリケーションから実行した以下のSQL文が正常終了した契機で取得されます。カーソル系のSQL文の場合は、カーソルをクローズした契機で取得されます。

また、rdbunlxコマンドのXML検索式に関する情報が、コマンドが正常終了した契機で取得されます。

SQL文の入力データに関する情報

SQL文の入力データに関する情報は、ホスト変数、または動的パラメタを指定したSQL文が正常終了した契機で取得されます。

監査ログが取得されない事象について

以下の場合、監査ログは監査ログ表に取得されません。監査ログ表に取得される監査ログと同等の情報がメッセージの形式でメッセージログファイルに出力されます。

注意

監査ログデータベースを暗号化している場合でも、メッセージログファイルに出力するログは暗号化しません。そのため、機密情報が漏洩する危険性があります。このような場合の危険性を回避するためには、監査ログの取得範囲にSQL文を含めないか、監査ログパラメタ“AUDIT_LOG_FULL”に“STOP”を設定して、監査ログ運用を行ってください。
監査ログデータベースの満杯が発生した場合は、すみやかに満杯を解消し、監査ログ運用を再開してください。

監査ログを取得する利用者の限定について

監査ログを取得する利用者は、SET SYSTEM PARAMETER文のAUDITパラメタで限定することが可能です。

以下の情報について、AUDITパラメタで監査ログの取得対象とされた利用者についてのみ、監査ログが取得されます。

以下の情報については、SET SYSTEM PARAMETER文のAUDITパラメタの設定に関係なく、常に監査ログが取得されます。

監査ログを取得する利用者を限定しない場合は、すべての利用者の監査ログが取得されます。

注意

  • 誤った利用者を設定すると監査ログが正しく取得できません。
    設定後、正しく設定されているか必ず確認してください。
    設定されている内容は、rdbprtコマンドのmオプションにPARAMを指定して実行することで確認できます。

  • 監査ログの取得対象の利用者を追加する場合は、不正なアクセスから資源を保護するために、AUDITパラメタの設定が完了するまで利用者のパスワードを必ずロックしてください。
    以下に、監査ログの取得対象の利用者を追加する手順を示します。

    1. CREATE USER文で利用者を定義

    2. ALTER USER文で利用者のパスワードをロック

    3. AUDITパラメタに利用者を設定

    4. ALTER USER文で利用者のパスワードのロックを解除