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Symfoware Server V11.1.0 RDB運用ガイド
FUJITSU Software

8.5 RDBディクショナリの拡張契機の見積り

データベースの運用を行っていく過程では、RDBディクショナリの領域が不足する可能性があります。このような状況が発生すると運用が停止してしまうため、未然に状況を把握し対処する必要があります。そこで、データベースの定義変更後には、RDBディクショナリの領域の使用率を取得します。何回かの定義変更後に取得した情報をもとに、使用率の遷移を求め、拡張の契機を予測します。RDBディクショナリの領域の使用率は、rdbprdicコマンドにより情報を出力します。

参照

rdbprdicコマンドの指定方法の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

rdbprdicコマンドの出力形式

rdbprdicコマンドが出力する情報をもとに、RDBディクショナリの追加割当てを行うか、RDBディクショナリの容量拡張を行うかを判断します。

rdbprdicコマンドの出力形式を以下に示します。

$ rdbprdic 

Database space   : RDBII_SYSTEMDIC
Device           : /dev_symfoware/raw5       (1)
Size             : 10240 K                   (2)
Static allocate size 
 total   : 5120 K                            (3)
Dynamic allocate size
 total   : 3072 K                            (4)
Free size 
 total   : 2048 K                            (5)
System table used rate

 max     :  80  %  (      1024K)          (6)(7)
 total   :  60  %  (      8192K)          (8)(9)
(1) RDBディクショナリを作成したローデバイス名
(2) RDBディクショナリの全体サイズ(単位はキロバイト)
(3) rdbcrdicコマンドでシステム表に割付けたサイズ(単位はキロバイト)
(4) rdbaldicコマンドでシステム表に追加したサイズの合計(単位はキロバイト)
(5) RDBディクショナリの未使用サイズ(単位はキロバイト)
(6) RDBディクショナリ内で最も使用率の高いシステム表の使用率(単位は%)
(7) RDBディクショナリ内で最も使用率の高いシステム表のサイズ(単位はキロバイト)
(8) すべてのシステム表に対する領域の使用率(単位は%)
(9) すべてのシステム表のサイズの合計(単位はキロバイト)
追加割当てと容量拡張の目安

rdbprdicコマンドで出力されるシステム表の最大使用率(出力形式の[6])とRDBディクショナリ全体の使用率(出力形式の[8])から追加割当てを行うか容量拡張を行うかの判断をします。ここでは、判断を行う時の目安を示します。

ただし、データベースの定義や削除を頻繁に行うと、システム表内に空き領域が多く存在する場合があるので、追加割当てや容量拡張の判断を行う前に、RDBディクショナリの再配置を行ってください。再配置を行った結果が、以下のようであれば、追加割当てまたは容量拡張を実行してください。

あるシステム表の領域使用率(出力形式の[6])が大きい場合は、追加割当てまたは容量拡張を行います。

  • RDBディクショナリ全体の使用率(出力形式の[8])が小さい場合は、RDBディクショナリの追加割当てを行います。

  • RDBディクショナリ全体の使用率(出力形式の[8])が大きい場合は、RDBディクショナリの容量拡張を行います。