データベースの運用を行っていく過程では、RDBディクショナリの領域が不足する可能性があります。このような状況が発生すると運用が停止してしまうため、未然に状況を把握し対処する必要があります。そこで、データベースの定義変更後には、RDBディクショナリの領域の使用率を取得します。何回かの定義変更後に取得した情報をもとに、使用率の遷移を求め、拡張の契機を予測します。RDBディクショナリの領域の使用率は、rdbprdicコマンドにより情報を出力します。
参照
rdbprdicコマンドの指定方法の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。
rdbprdicコマンドが出力する情報をもとに、RDBディクショナリの追加割当てを行うか、RDBディクショナリの容量拡張を行うかを判断します。
rdbprdicコマンドの出力形式を以下に示します。
$ rdbprdic Database space : RDBII_SYSTEMDIC Device : /dev_symfoware/raw5 (1) Size : 10240 K (2) Static allocate size total : 5120 K (3) Dynamic allocate size total : 3072 K (4) Free size total : 2048 K (5) System table used rate max : 80 % ( 1024K) (6)(7) total : 60 % ( 8192K) (8)(9)
(1) RDBディクショナリを作成したローデバイス名
(2) RDBディクショナリの全体サイズ(単位はキロバイト)
(3) rdbcrdicコマンドでシステム表に割付けたサイズ(単位はキロバイト)
(4) rdbaldicコマンドでシステム表に追加したサイズの合計(単位はキロバイト)
(5) RDBディクショナリの未使用サイズ(単位はキロバイト)
(6) RDBディクショナリ内で最も使用率の高いシステム表の使用率(単位は%)
(7) RDBディクショナリ内で最も使用率の高いシステム表のサイズ(単位はキロバイト)
(8) すべてのシステム表に対する領域の使用率(単位は%)
(9) すべてのシステム表のサイズの合計(単位はキロバイト)
rdbprdicコマンドで出力されるシステム表の最大使用率(出力形式の[6])とRDBディクショナリ全体の使用率(出力形式の[8])から追加割当てを行うか容量拡張を行うかの判断をします。ここでは、判断を行う時の目安を示します。
ただし、データベースの定義や削除を頻繁に行うと、システム表内に空き領域が多く存在する場合があるので、追加割当てや容量拡張の判断を行う前に、RDBディクショナリの再配置を行ってください。再配置を行った結果が、以下のようであれば、追加割当てまたは容量拡張を実行してください。
あるシステム表の領域使用率(出力形式の[6])が大きい場合は、追加割当てまたは容量拡張を行います。
RDBディクショナリ全体の使用率(出力形式の[8])が小さい場合は、RDBディクショナリの追加割当てを行います。
RDBディクショナリ全体の使用率(出力形式の[8])が大きい場合は、RDBディクショナリの容量拡張を行います。