Symfoware/RDBでは、ログ環境を複数定義し、それぞれのログ環境ごとに複数のデータベース資源を割り当てて運用することができます。
ログ環境の単位をロググループと呼び、ロググループは、ログ管理ファイル、テンポラリログファイルおよびアーカイブログファイルから構成されます。複数のロググループは、ロググループ管理ファイルにより管理します。
複数のロググループから構成されるログ環境をスケーラブルログ環境と呼びます。スケーラブルログ環境での運用形態を、スケーラブルログ運用と呼びます。
スケーラブルログ運用には、以下のメリットがあります。
ログバッファを分散させることにより、トランザクションの多重実行時における処理性能が向上します。
テンポラリログファイル、アーカイブログファイルのI/O負荷を分散することができます。
メディアリカバリ時に不要なアーカイブログの読み込みが行われないため、リカバリ時間を短縮できます。
ロググループごとにアーカイブログ運用を行う、アーカイブログ運用を行わないを別々に定義できるため、業務に応じたバックアップおよびリカバリ運用ができます。
業務追加時に既存のログ環境に影響を与えず新規ログ環境を追加することができます。
スケーラブルログ環境の概要を以下に示します。
DBSP: データベーススペース
スケーラブルログ環境は、1つのシステムロググループとユーザが追加定義した複数のユーザロググループからなり、合わせて最大100個のロググループが定義できます。ユーザロググループ作成時に名前をつけることによって、それぞれのグループを識別して運用することができます。
データベーススペースの定義時にロググループ名を指定することにより、それぞれのデータベーススペースの更新ログは、指定されたロググループ配下に収集されます。データベーススペースの定義時にロググループ名の指定を行わない場合は、システムロググループ配下に収集されます。
上図の例では、DBSP_1の更新ログは、システムロググループに収集されます。DBSP_2の更新ログは、ユーザロググループ-Aに収集されます。1つのロググループに従属させることのできるデータベーススペースの数に制限はありません。RDBディクショナリの更新ログは、システムロググループに収集されます。
参照
スケーラブルログ環境の作成方法の詳細については“セットアップガイド”を参照してください。
注意
異なるロググループのログを同一のローデバイスに作成することはできません。
ログバッファは、RDB構成パラメタファイルのRDBLOGで指定した個数が、各ロググループに割り当てられます。
データベース規模の上限は128ペタバイトです。