通常、本製品をインストールする場合、利用する各機能で必要な情報を対話形式で入力します。
サイレントインストール機能を利用することにより、同じ設定でインストールする場合には、対話形式の情報入力を一切行わずインストールすることができます。
使用上の条件
本製品が、対象のシステムにインストールされている場合には、本機能を使用することはできません。
事前に、本製品をアンインストールしてから実施してください。
サイレントインストールの手順
以下の手順でインストールしてください。
サイレントインストール応答ファイルの作成
サイレントインストールを行う場合、対話形式で入力する情報が記述された応答ファイルを作成する必要があります。応答ファイルは、以下の手順で一度インストールを行い、そのインストール情報から作成します。
インストーラの起動
応答ファイルを作成する場合、以下のパラメタでインストーラを起動してください。
[DVD-ROMドライブ]\IBAS\Disk1\issetup.exe -r |
必要な機能の選択と設定
通常のインストールと同様に、インストールタイプ、機能を選択してください。また、必要に応じて設定値を変更してください。ここで設定した内容と同一の設定でサイレントインストール対象のコンピュータにもインストールされます。
応答ファイルの作成
実際にインストールを実行します。インストール後、Windowsシステムルートフォルダ配下にsetup.issという応答ファイルが作成されます。
サイレントインストールの実行
“1.サイレントインストール応答ファイルの作成”で作成した応答ファイル(setup.iss)を用いてサイレントインストールを実行します。
応答ファイル(setup.iss)の格納
サイレントインストールを行うコンピュータ上の任意のフォルダに応答ファイル(setup.iss)を格納してください。
サイレントインストールの実行
DVD-ROMドライブにクライアントパッケージ/開発環境パッケージののDVD-ROMをセットし、以下のパラメタでインストーラを起動します。このとき、インストール結果を保存するログファイルも指定します。
例) 応答ファイルがc:\tmp\setup.iss、ログファイルがc:\tmp\setup.logの場合
[DVD-ROMドライブ]\IBAS\Disk1\issilentinstall.exe -r c:\tmp\setup.iss -l c:\tmp\setup.log |
注) 上記の操作は1コマンドです。改行を入れずに実行してください。
インストール結果の確認
コマンドの復帰値、およびログファイルに記載された結果コードを確認してください。以下にコマンドの復帰値の意味を記載します。
復帰値 | 意味 |
---|---|
0 | インストール成功 |
0未満 | サイレントインストールに失敗しました。 |
1 | サイレントインストールが完了する前にタイムアウト(3600秒)が発生しました。 |
2 | ログファイルの読み込みに失敗しました。 |
3 | ログファイルの解析に失敗しました。 |
10 | 不当なパラメータで実行されました。 |
11 | インストーラの実行に失敗しました。 |
その他 | 不明なエラーが発生しました。 |
ログファイルの確認と対処
インストール結果の確認
ログファイルを開き、[ResponseResult]セクションの“ResultCode”を参照してください。以下に復帰値の意味を記載します。
ResponseResultの値 | 意味 |
---|---|
0 | インストール成功 |
-1 | インストール失敗 |
-3 | 対象システムの環境により、応答ファイルと異なるシーケンスで実行された場合
|
-5 | 指定した応答ファイル(setup.iss)が見つからない |
-8 | 応答ファイルの内容が不当 |
エラーが発生した場合の対処
ログファイルの[ResponseResult]セクションの“ResultCode”にエラーが設定されている場合、以下で該当する対処を実施後、再度サイレントインストールを実行してください。
ResponseResultの値 | 対処 |
---|---|
-1 | インストール中にエラーが発生しています。
|
-3 | 以下を確認し、エラーの原因を取り除いてください。
|
-5 | 指定した応答ファイル(setup.iss)が見つからないため、サイレントインストール実行時に指定した応答ファイルのパスに誤りがないか確認してください。 |
-8 | 指定した応答ファイル(setup.iss)が壊れている可能性があります。応答ファイルを再作成してください。 |
上記以外 | 以下の資料を採取して、技術員に連絡してください。
|
注意
応答ファイルは、インストーラが確実に終了(InstallShield Wizardの完了画面で完了ボタンを選択)した後で取得してください。
サイレントインストールを実行するコンピュータ上には、応答ファイル作成時に指定したインストールフォルダと同じドライブを準備する必要があります。
サイレントインストールを実行する場合は、開発環境パッケージの関連ソフトウェアのインストール構成を、応答ファイルを作成した環境のインストール構成と同一にしてから実行してください。
関連ソフトウェアのインストール構成が、応答ファイルを作成した環境のインストール構成と異なる場合、サイレントインストールに失敗する可能性があります。
ログファイルを格納するフォルダには、書き込み権限のある実在するフォルダを指定してください。また、指定したログファイルと同名のファイルが存在する場合、実行時に上書きされますので注意してください。
Windows Vista(R)、またはWindows(R) 7でサイレントインストールを実行する場合、ユーザーアカウント制御(UAC)の警告メッセージが表示されることがありますが、処理を続行してください。なお、ユーザーアカウント制御を無効化することで表示を抑止することもできます。
環境変数の設定値の有効長を超えてしまうなどで、本製品で使用する環境変数の設定に失敗した場合、インストール終了前に、環境変数の設定に失敗した旨と該当する環境変数名が警告ポップアップにて表示されます。この場合、インストール終了後に該当する環境変数から不要な設定を削除し、以下のファイルに記述されているパス情報を追加した後、コンピュータを再起動してください。
環境変数PATHの設定に失敗した場合: インストールフォルダ\path.txt
環境変数CLASSPATHの設定に失敗した場合: インストールフォルダ\classpath.txt