ここでは、自動リカバリの発生条件について説明します。
サーバ切替えの設定による自動リカバリ
サーバ切替えの設定で自動リカバリを有効にすると、サーバのハードウェア故障を検出し、かつ検出したサーバ上の物理OSまたはVMホストの停止を確認した場合に、自動的に予備サーバへの切替えが行われます。
サーバのハードウェア故障を検出
ServerView Agentsまたはサーバ管理装置から管理サーバに対する"Error"レベルのSNMPトラップによるハードウェア故障情報の通知、または本製品による定期的な状態監視により異常を検出します。
検出できる主なハードウェア故障
CPU故障
メモリエラー
温度異常
FAN故障
FAN故障が発生した結果、温度異常として検出されます。
物理OSまたはVMホストの停止を確認
以下の場合に、サーバ上の物理OSまたはVMホストが停止したと判断します。
PRIMERGY BXシリーズ
サーバ管理装置から取得したサーバの状態が故障となっており、かつサーバ上のServerView Agents、または本製品のエージェントとの通信ができない場合
ラックマウント型サーバ、タワー型サーバ、SPARC Enterprise
pingコマンドによる通信ができない場合
監視情報の設定による自動リカバリ
監視情報の設定でping監視を有効にすると、サーバ上の物理OSまたはVMホストの応答がなく、リブートを実行しても復旧できなかった場合、自動的にサーバへの切替えが行われます。
なお、リカバリ処理は設定により変更できます。設定方法については、「導入ガイド VE」の「8.4 監視情報の設定」を参照してください。
ping監視による無応答を検出
pingコマンドによる応答のない時間が、設定したタイムアウト値を超えた場合、無応答を検出します。
注意
ラックマウント型サーバ、タワー型サーバおよびSPARC Enterpriseでは、SNMPトラップによるハードウェア故障情報の通知だけで検出できます。
サーバが保守モードに設定されている場合、自動リカバリは発生しません。
サーバのハードウェア故障を検出した場合でも、サーバからの応答がある場合、自動リカバリは発生しません。この状態からサーバを停止または再起動すると、一時的にOSの動作が停止するため、自動リカバリの条件が成立し切替えが発生します。切替えを行いたくない場合、保守モードに設定してからサーバを停止し、再起動してください。