既存ノードで動作していたuserApplicationに、新規ノードをSysNodeとして登録する場合の手順について説明します。
◆操作手順
リソース毎の設定
既存のuserApplicationに含まれるリソースに応じて以下の作業を実施してください。
Cmdline
新規ノードにStart、Stop、Checkスクリプトを作成、または、既存ノードから複写します。既存のCmdlineリソース作成時に、「作成方法」で、「パス入力」を選択していた場合は、そのパスにスクリプトを配置します。「新規作成」を選択していた場合は、/opt/FJSVwvucw/scripts/start、/opt/FJSVwvucw/scripts/stop、/opt/FJSVwvucw/scripts/check 配下のスクリプトを新規ノードの同じディレクトリに保存します。その際chmod(1)を使用して実行権を付加してください。
Gds
以下の手順でクラススコープを拡張します。
クラススコープの拡張を行います。
クラススコープの拡張方法については“PRIMECLUSTER Global Disk Services説明書”の“5.4 変更”を参照してください。
クラスタノードの任意の1台で、以下のコマンドを実行してください。
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvgdsetup -a class
hvgdsetup with -a option performs the following tasks on
nodes to which the specified disk class belongs.
1) Make GDS disk class on resource database not activated
automatically when the node boots. If this operation has
been done before, nothing will be performed anymore.
2) Next make volumes of the specified disk class
enabled manual online on a node on which an application
is offline or faulted while the application is online
or standby on another node.
3) Then make volumes of the specified disk class stopped
immediately.
This process is executed on the nodes to which the disk
class belongs.
Do you want to continue with these processes ? [yes/no]
hvgdsetupコマンド実行後、以下のメッセージが表示されることがありますが、動作に影響はありません。
FJSVcluster: エラー: clrmd: 7516: リソースの非活性処理で異常が 発生しました。(resource:resource rid:rid detail:detail) WARNING !! Failed to control 'dc_class' in the following node(s). node(s) node_name: Please check the condition of nodes. When the nodes have been down, you may ignore this message.
Fsystem
ファイルシステムが UFSの場合は、新規ノード上の /etc/vfstabに、マウントポイントのエントリを追加します。
ファイルシステムが GFS の場合は、以下の作業を実施し、新規に増設したノードのGDS ボリューム上に GFS ローカルファイルシステムを作成します。
なお、本作業を実施する際は、事前に GDS ボリュームが存在し、かつ、そのボリュームが ACTIVE である必要があります。ボリュームが STOP の場合はボリュームを起動してください。ボリュームの起動方法については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”の“4.2.3 操作”を参照してください。
新規に増設するノードにおいて、hostid を取得します。
node3 # hostid
80b1a621
既存のクラスタノードの任意の一台上で以下のコマンドを実施し、GFSローカルファイルシステムに新規に増設するノードの情報を追加します。
node1 # sfxnode -a -n node3 -i 80b1a621 /dev/sfdsk/class/rdsk/volume
新規に増設するノードにおいて、以下のコマンドを実行し、GFSローカルファイルシステムを登録します。
node3 # sfxadm -A /dev/sfdsk/class/rdsk/volume
新規に増設するノードにおいて、vi等のテキストエディタを使用して /etc/vfstab にGFS ローカルファイルシステムのエントリを追加します。
行の先頭は、必ず「#RMS#」で始まるようにしてください。
node3# vi /etc/vfstab
#RMS#/dev/sfdsk/class/dsk/volume /dev/sfdsk/class/rdsk/volume /disk1 sfxfs - no -
新規に増設するノードにおいて、マウントポイントを作成します。
node3 # mkdir /disk1
Gls
以下の作業を行います。
新規ノード上で引継ぎIPアドレスの仮想インタフェースの設定およびクラスタリソースへの登録を行います。詳細については、“Global Link Services説明書(伝送路二重化機能編)”を参照してください。
以下のコマンドを実行して、伝送路二重化機能の再起動を行ってください。
node3# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/resethanet -s
引継ぎネットワーク
この時点では作業は不要ですが、手順3. にてリソースの再作成を行う必要があります。
プロシジャ
新規ノード上に状態遷移プロシジャを作成し、クラスタリソースマネージャにプロシジャリソースを登録してください。詳細については、“F.1 プロシジャリソースの登録”を参照してください。
プロセス監視
新規ノードに「起動コマンド」を配置します。その際chmod(1)を使用して実行権を付加してください。
その後、手順3.にてリソースの再作成を行う必要があります。
userApplicationの削除
userApplication Configuration Wizardを使用して既存のuserApplicationを削除します。この際、“userApplicationのみを削除”を選択してください。
詳細については、“8.1.1 クラスタアプリケーションの構成変更”を参照してください。
引継ぎネットワーク、プロセス監視リソースの再作成
引継ぎネットワークリソース、プロセス監視リソースがクラスタシステムに登録されている場合は、それらのリソースを一旦削除したあと、再度作成します。
リソースの削除については、“8.8.2 リソースの削除”、引継ぎネットワークの作成については、“6.6.1.5 引継ぎネットワークリソースの作成”、プロセス監視リソースの作成については、“6.6.1.7 プロセス監視リソースの作成”を参照してください。
userApplicationの再作成
手順2. で削除したuserApplicationを、その作成時と同様の手順で再作成します。ただし、SysNodeの選択の際には新規ノードも登録します。詳細は、“6.6.2 クラスタアプリケーションの作成”を参照してください。
既存クラスタノードの/opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.localを、増設したノードの/opt/SMAW/SMAWRrms/bin/にコピーしてください。
各ノードにおいて、/opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.localをvi等のエディタで編集し、以下の設定を削除してください。
export HV_RCSTART=0