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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.0.0 操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理)

13.3.1 作成

ここでは、テナントフォルダーの作成について説明します。

テナントフォルダーの作成は、インフラ管理者(infra_admin)または管理者(administrator)で行ってください。

  1. RORコンソールのメニューからテナントを登録する場合、本製品からディレクトリサービスにユーザーを登録しない設定にしてください。

    ディレクトリサービスにユーザーを登録するかどうかは、ディレクトリサービス操作定義ファイルで設定します。
    ディレクトリサービス操作定義ファイルの詳細は、「運用ガイド CE」の「6.6.1 テナント管理・アカウント管理の設定」を参照してください。
    Basicモードで内部認証を利用する場合、この操作は不要です。

  2. ディレクトリサービスにユーザー情報が登録されているか確認します。登録されていない場合、ユーザー情報を登録してください。

    Basicモードで内部認証を利用する場合、この操作は不要です。

  3. オーケストレーションツリーで、ルートフォルダーを右クリックし、表示されたメニューで[作成]-[テナント]を選択します。

    [テナントの作成]ダイアログが表示されます。

  4. [テナント情報]タブで以下の情報を設定します。

    名前

    テナントフォルダーの名前を入力します。
    先頭半角英数字(大文字/小文字)で、半角英数字(大文字/小文字)、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を入力します。

    ユーザー情報の設定
    ユーザーグループ

    テナントフォルダーに登録するユーザーグループ名を入力します。
    指定されたユーザーグループが作成されます。
    先頭半角英数字(大文字/小文字)で、半角英数字(大文字/小文字)、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を入力します。

    ユーザーグループのアクセス範囲とロールは、作成するテナントのtenant_adminに設定されます。

    ユーザーID

    - ディレクトリサービスによる認証、またはシングルサインオンを利用する場合

    ディレクトリサービスに登録されているユーザーIDと同じ文字列を指定します。

    - 内部認証を利用する場合

    先頭文字を英数字とし、英数字、アンダースコア("_")、ハイフン("-")およびピリオド(".")で構成された32文字以内の文字列を入力します。大文字と小文字は区別されます。

    パスワード

    Basicモードで、内部認証を利用するときだけ表示されます。
    ユーザーIDに対応するパスワードを入力します。
    半角英数字(大文字/小文字)と記号で構成された16文字以内の文字列を入力します。

    パスワードの確認入力

    Basicモードで、内部認証を利用するときだけ表示されます。
    パスワードを再入力します。

    ラベル

    テナントフォルダーのラベルを入力します。
    日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく32文字以内の文字列を入力します。

    コメント

    コメントを入力します。
    日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく256文字以内の文字列を入力します。

  5. [プール設定]タブで以下の情報を設定します。

    ローカルプールの設定

    ローカルプールを利用する場合、テナントフォルダー配下にローカルプールを作成します。
    <追加>ボタンをクリックすると、[ローカルプールの追加]ダイアログが表示されます。

    以下の項目を入力してください。

    • 名前

    • 種別

    • 優先度

    利用可能なグローバルプール

    グローバルプールを利用する場合、テナントフォルダーにグローバルプールを登録します。
    <追加>ボタンをクリックすると、[グローバルプールの追加]ダイアログが表示されます。

    "プール種別"で追加したいグローバルプールのプール種別を選択し、一覧からグローバルプールを選択してください。

  6. <OK>ボタンをクリックします。

    作成されたテナントフォルダーがツリーに表示されます。

コマンドでは、rcxadm tenant createを実行します。
rcxadm tenant createコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.3.13 rcxadm tenant」を参照してください。

ポイント

テナントフォルダーを作成するとリソースプール、リソースフォルダー、ユーザー、ユーザーグループは一括して作成されますが、リソースの登録は行われません。「第7章 リソースのリソースプールへの登録」を参照してリソースを登録してください。

注意

  • ユーザーグループとユーザーには、すでに存在するユーザーを指定できません。

  • テナント配下のフォルダーを選択したとき、テナントは作成できません。


テナント作成時に作成されるユーザーグループのロールの省略値変更

テナント作成時に作成されるユーザーグループのロールの初期値は、tenant_adminです。
ロールの初期値をadministratorにする場合、以下の空の定義ファイルを作成します。

定義ファイルの格納先

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

tenant_owner_admin.rcxprop


テナントフォルダー作成初期定義ファイル

RORコンソールを利用してテナントフォルダーを作成するときの初期値を変更できます。

テナントフォルダー作成時の初期値を変更するには、テナントフォルダー作成初期定義ファイルを修正します。

定義ファイルの格納先

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

tenant_config.xml

定義ファイルの形式
<?xml version='1.0' encoding='utf-8'?>
<Tenant>
  <Pools>
    <Pool name="リソースプール名" type="リソースプール種別">
      <Priority>優先順位</Priority>
    </Pool>
  </Pools>
  <GlobalPoolLinks>
    <GlobalPoolLink>グローバルプール名</GlobalPoolLink>
  </GlobalPoolLinks>
</Tenant>
表13.2 テナントフォルダー作成における初期値の定義ファイルの指定項目一覧

要素名

説明

取り得る値、または例

リソースプール名
(Pool name)

テナントフォルダーに作成するリソースプールの名前

テナントフォルダー内に作成するリソースプール名を指定してください。

リソースプール名は、先頭半角英数字で、半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列にしてください。

その他の値が設定された場合、テナントの作成画面で<OK>ボタンをクリックするとエラーになります。

リソースプール種別
(Pool type)

リソースプールの種別

テナントフォルダー内に作成されるリソースプール種別を指定してください。以下の種別を指定できます。

  • vm(VMプール)

  • server(サーバプール)

  • storage(ストレージプール)

  • network(ネットワークプール)

  • address(アドレスプール)

  • image(イメージプール)

その他の値が設定された場合、テナントの作成画面では"undefined"が表示され、<OK>ボタンをクリックするとエラーになります。

優先順位
(Priority)

リソースプールの優先順位

リソースプールの優先順位を指定します。

優先順位は1~10の数値で指定してください。

それ以外の値が設定されるとテナントの作成画面で<OK>ボタンをクリックするとエラーになります。

グローバルプール名
(GlobalPoolLink)

グローバルプールの名前

テナントフォルダーで利用するグローバルプールの名前を、以下のように階層指定で記載します。

/リソースフォルダー名/グローバルプール名

以下の場合、テナントの作成画面にグローバルプール名は表示されません。

  • 存在しないリソースプールを指定

  • リソースプール以外を指定

定義ファイル例

定義ファイルの例を以下に示します。

<?xml version='1.0' encoding='utf-8'?>
<Tenant>
  <Pools>
    <Pool name="TenantVMHostPool" type="vm">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantServerPool" type="server">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantStoragePool" type="storage">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantNetworkPool" type="network">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantAddressPool" type="address">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantImagePool" type="image">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
  </Pools>
  <GlobalPoolLinks>
    <GlobalPoolLink>/VMHostPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/ServerPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/StoragePool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/NetworkPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/AddressPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/ImagePool</GlobalPoolLink>
  </GlobalPoolLinks>
</Tenant>
サンプル定義ファイル

運用形態に応じて適切なリソースプールだけ定義した、サンプル定義ファイルを用意しています。

テナントの運用に適したサンプル定義ファイルを、定義ファイルの格納先にコピーしてください。