14.1.1 ジャーナルヘッダ

ジャーナルヘッダは、メッセージ本体の先頭に付加される情報域です。ジャーナルヘッダには、利用ジャーナルのデータ形式などが設定されます。

利用ジャーナルが取得対象テーブルを更新したジャーナルの場合にジャーナルヘッダに設定する項目と設定値の一覧を"表14.1 ジャーナルヘッダの設定値"に示します。また、利用ジャーナルがジャーナル・チェックポイントの場合に設定されるジャーナルヘッダを"表14.3 ジャーナル・チェックポイントのジャーナルヘッダ"に示します。

なお、他システムで取得したジャーナルのジャーナルヘッダに設定される値は、ジャーナル取得側のシステムのマニュアルを参照してください。

表14.1 ジャーナルヘッダの設定値
項目	データ型		通知内容および形式
項目	C言語	COBOL言語	通知内容および形式
メッセージ長	long	PIC S9(9) COMP-5	メッセージ本体長（ジャーナルヘッダを含む）
ジャーナルヘッダ長	long	PIC S9(9) COMP-5	ジャーナルヘッダの長さ固定値 X’00000020’
メッセージ識別子	short	PIC S9(4) COMP-5	メッセージの識別子固定値 X’0001’
ジャーナル取得システム	short	PIC S9(4) COMP-5	ジャーナルを取得したシステム情報 X’0101’：Solarisサーバ X’0201’：Windowsサーバ X’0301’：Linuxサーバ
パッキングトランザクション数	short	PIC S9(4) COMP-5	1メッセージ内のトランザクション数ただし、パッキングを利用しない場合は0が設定される。また、1トランザクション分のジャーナルが複数メッセージに分割されている場合は1が設定される。
利用ジャーナル数	short	PIC S9(4) COMP-5	1メッセージ内の利用ジャーナル数ただし、1つの利用ジャーナルが複数メッセージに分割されている場合は1が設定される。
パッキング状態	char	PIC X(1)	パッキングの状態パッキングの利用によって設定される値と1利用ジャーナルの分割によって設定される値を組み合わせた値が設定される。(注2) パッキングの利用 X’00’：パッキングを利用しない、または、パッキングを利用し、1トランザクションの利用ジャーナルが1メッセージに格納されていることを表す X’01’：パッキングを利用し、1トランザクションの利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの先頭データを表す(注1) X’02’：パッキングを利用し、1トランザクションの利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの中間データを表す(注1) X’04’：パッキングを利用し、1トランザクションの利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの最終データを表す(注1) 1利用ジャーナルの分割 X’00’：1利用ジャーナルが複数メッセージに分割されていないことを表す X’10’：1利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの先頭データを表す X’20’：1利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの中間データを表す X’40’：1利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの最終データを表す
データ状態	char	PIC X(1)	データ種を表す X’01’：取得対象テーブルを更新したジャーナルを表す
エンディアン種別	char	PIC X(1)	バイトの順序付け X’00’：ビッグ・エンディアン X’01’：リトル・エンディアン
コード種別	char	PIC X(1)	コード種別 X’00’：EBCDIC(カナ) X’01’：EBCDIC(ASCII) X’10’：EUC X’11’：COBOL_EUC X’12’：EUC ただし各国語文字列と可変長各国語文字列はUNICODE(UCS2) X’20’：シフトJIS X’22’：シフトJIS ただし各国語文字列と可変長各国語文字列はUNICODE(UCS2) X’30’：UNICODE 文字列と可変長文字列はUTF8、各国語文字列と可変長各国語文字列はUCS2
浮動小数点形式	char	PIC X(1)	浮動小数点（FLOAT）の形式 X’00’：MVS形式 X’01’：IEEE形式
外部10進数形式	char	PIC X(1)	外部10進数（NUMERIC）の形式 X’00’：ゾーン10進形式 X’01’：ASCII文字形式
ジャーナル・チェックポイント項目付加状態	char	PIC X(1)	ジャーナル・チェックポイントの項目が付加されているかどうかを示す。（ジャーナル・チェックポイントの項目についての詳細は"14.1.2.4 ジャーナル項目"を参照してください。） X’00’：ジャーナル・チェックポイントの項目が付加されていない X’01’：ジャーナル・チェックポイントの項目が付加されている
属性付加情報	char	PIC X(1)	利用ジャーナルの各項目に項目属性表示が付加されているかどうかを示す。（項目属性表示の詳細は"14.1.2.2 項目属性表示"を参照してください。） X’00’：項目属性表示が付加されていない X’01’：項目属性表示が付加されている
リザーブ	char[8]	PIC X(8)	予約領域

注1) 1トランザクションで複数の利用ジャーナルが取得される場合に設定されます。
注2) パッキング状態の設定値の詳細を"表14.2 パッキング状態の設定値"に示します。

表14.2 パッキング状態の設定値
パッキング	トランザクション内の利用ジャーナル数	1利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているか	トランザクション内の利用ジャーナルの位置	利用ジャーナル内のデータの位置	設定値
利用しない	（不問）	分割されていない	（不問）	（不問）	X’00’
	（不問）	分割されている	（不問）	先頭	X’10’
	（不問）		（不問）	中間	X’20’
	（不問）		（不問）	最終	X’40’
利用する	（不問）	分割されていない(注)	－	－	X’00’
	1	分割されている	－	先頭	X’10’
			－	中間	X’20’
			－	最終	X’40’
	複数	分割されていない	先頭の利用ジャーナルを含むメッセージ	－	X’01’
			中間の利用ジャーナルを含むメッセージ	－	X’02’
			最終の利用ジャーナルを含むメッセージ	－	X’04’
		分割されている	先頭	先頭	X’11’
				中間	X’21’
				最終	X’41’
			中間	先頭	X’12’
				中間	X’22’
				最終	X’42’
			最終	先頭	X’14’
				中間	X’24’
				最終	X’44’

注) 1トランザクション分の利用ジャーナルが1メッセージに格納されている状態です。

表14.3 ジャーナル・チェックポイントのジャーナルヘッダ
項目	通知内容
メッセージ長	メッセージ本体長（ジャーナルヘッダを含む）
ジャーナルヘッダ長	X’00000020’
メッセージ識別子	X’0001’
ジャーナル取得システム	ジャーナルを取得したシステム情報 X’0101’：Solarisサーバ X’0201’：Windowsサーバ X’0301’：Linuxサーバ
パッキングトランザクション数	0
利用ジャーナル数	0
パッキング状態	X’00’：ジャーナル・チェックポイントの利用ジャーナルが1メッセージに格納されている X’10’：ジャーナル・チェックポイントの利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの先頭データを表す X’20’：ジャーナル・チェックポイントの利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの中間データを表す X’40’：ジャーナル・チェックポイントの利用ジャーナルが複数メッセージに分割されているときの最終データを表す
データ状態	X’02’：ジャーナル・チェックポイントを表す
エンディアン種別	X’00’：ビッグ・エンディアン X’01’：リトル・エンディアン
コード種別	コード種別 X’00’：EBCDIC(カナ) X’01’：EBCDIC(ASCII) X’10’：EUC X’11’：COBOL_EUC X’12’：EUC ただし各国語文字列と可変長各国語文字列はUNICODE(UCS2) X’20’：シフトJIS X’22’：シフトJIS ただし各国語文字列と可変長各国語文字列はUNICODE(UCS2) X’30’：UNICODE 文字列と可変長文字列はUTF8、各国語文字列と可変長各国語文字列はUCS2
浮動小数点形式	浮動小数点（FLOAT）の形式 X’00’：MVS形式 X’01’：IEEE形式
外部10進数形式	外部10進数（NUMERIC）の形式 X’00’：ゾーン10進形式 X’01’：ASCII文字形式
ジャーナル・チェックポイント項目付加状態	X’01’：ジャーナル・チェックポイントの項目が付加されている
属性付加情報	X’00’：項目属性表示が付加されていない X’01’：項目属性表示が付加されている