Symfowareの同期型高速バックアップは、以下の手順で行います。
「12.2.2.8 swststartsync(バックアップ同期処理開始コマンド)」を用いて、業務ボリュームまたはロググループを指定し、バックアップ同期処理を開始します。ロググループを指定した場合、そのロググループに含まれる業務ボリュームすべてに対してバックアップ同期処理を実行します。
開始したバックアップ同期処理のキャンセルは、「12.2.2.9 swstcancelsync(バックアップ同期処理キャンセルコマンド)」で行います。
「12.2.2.10 swstsyncstat(バックアップ同期処理実行状況表示コマンド)」で、バックアップ同期処理中のバックアップボリュームが等価性維持状態にあることを確認します。ロググループを指定してバックアップ同期処理を行っている場合は、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームのバックアップボリュームが等価性維持状態にあることを確認します。
業務ボリュームまたはロググループを指定し、「12.2.2.1 swstbackup(バックアップ実行コマンド)」を実行してバックアップを採取します。「12.2.2.1 swstbackup(バックアップ実行コマンド)」では、次に挙げる方法でバックアップできます。「12.2.2.1 swstbackup(バックアップ実行コマンド)」を実行すると、その時点の状態がバックアップ履歴情報に登録され、バックアップ同期処理は停止されます。
バックアップ方法 | 説明 |
---|---|
通常ダンプ | アーカイブログ運用中(通常運用中)のデータベースをバックアップします。 |
参照ダンプ | 長期保存などの目的のためにアーカイブログ運用から切り離されたデータベースをバックアップします。 |
注意
業務ボリューム指定でバックアップする場合は、マルチデータベーススペース(1つの実表やインデックスを、複数のデータベーススペースに割り付けた物理構造)を含む業務ボリュームの参照ダンプは指定できません。
参照ダンプでバックアップする場合、Symfowareのrdbrtrコマンドを用いて、バックアップする業務ボリューム内の全DSI(実表に対してその格納構造を表現するもの)に更新抑止を設定(データ書込み不可状態)する必要があります。
業務ボリュームとバックアップボリュームが等価状態になる前は、「12.2.2.1 swstbackup(バックアップ実行コマンド)」を実行してもエラーになります。
Webコンソールでは、業務ボリュームを個別に指定したバックアップができません。
ポイント
同期型高速バックアップでは、同期処理を停止または一時停止(サスペンド)することでバックアップが作成されます。「12.2.2.1 swstbackup(バックアップ実行コマンド)」をサスペンド指定で実行すると、Suspend/Resume機能により、同期処理を一時停止(サスペンド)してバックアップします。Suspend/Resume機能の詳細は、「第5章 Suspend/Resume機能によるバックアップ運用」を参照してください。