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 Teamware Collaboration Suite V2.0グループウェア機能管理者ガイド

15.7.2 リストアユーティリティの操作

ユーザインターフェース

指定形式

torest -r pathname -d topath [-t | -k]

torest -y pathname -d topath [-t | -k]

機能

tobkupコマンドによりバックアップされた、TeamWARE Officeのデータをリストアします。

オペランドの説明
-r :

pathnameにリストア元のバックアップファイル名、または装置名をフルパスで指定します。また、バックアップ情報に従ってリストアが行えます。

-y :

pathnameにリストア元のバックアップファイル名、または装置名をフルパスで指定します。このオプションを指定した場合、"Input (y) or (n) when ready"などの、ユーザからの入力を待つメッセージ出力を抑止するとともに、ユーザへの確認はすべて"y"であると認識して動作します。このオプションを指定した場合には、-rオプションを指定することはできません。

-d :

topathにTeamWARE Officeのプログラムをインストールしたディレクトリのパス名をフルパスで指定します。

-t :

-rまたは-yで指定された媒体の中から、-dオプションで指定されたディレクトリへ、バックアップ情報だけを記録するオプションです。バックアップ情報が破壊されたり失われた場合に使用します。-tオプションでバックアップ情報をリストアしたあとは、このバックアップ情報に従って通常のリストアを行うことができます。

-k :

-rまたは-yで指定された媒体のリストアを、バックアップ情報を無視して強制的にリストアします。このオプションは通常のリストアができない状態のときに使用します。-kオプションが指定されない場合は、バックアップ情報に従った順番でリストアされます。
-kオプションは、バックアップ情報を消してしまったときなどのような、緊急時にバックアップ情報の順番を無視してリストアする必要がある場合に使用します。

注意

  • -kオプションは非常時以外には絶対に使用しないでください。-kオプションは、非常時にバックアップ情報に頼らず手作業でリストアを行うためのものです。-kオプションを使用の際には、リストアする順番に十分注意してください。誤った順番でリストアした場合には、TeamWARE Officeのデータベースが正常に動作しなくなる可能性があります。

  • -rオプションを用いた場合は、バックアップ情報に基づいて必要なメディアを順次要求しますが、-yオプションを用いた場合は、指定した媒体のみの処理を行って終了します。リストアを行う媒体の順序が確実に分かっている場合以外は、-yオプションは使用しないでください。

指定形式

torstweb

機能

tobkwebコマンドによりバックアップされた、 Webサービス固有のデータ(Webサービス用の「メールの署名」データ、「個人メモ」データ、「共有ブックマーク」データ)をリストアします。このコマンドは、torestコマンドの実行後に、TeamWARE Officeプログラムをインストールしたディレクトリで実行してください。

リストアユーティリティの操作方法

ここでは、以下の項目について、実際に画面上に表示される内容と操作方法を説明します。

リストアユーティリティを実行するときは、TeamWARE Officeのシステム管理者のユーザ名でログインしてください。

注意

  • リストアするレベルが複数ある場合は、そのすべてのレベルに対してリストアを実行してください。途中で中断した場合は、再度レベル0からリストアする必要があります。

  • リストアが終了した後で、必ず[to recover]コマンドでインストールしたサービスを修復してください。その後、[to check]コマンドでデータベースを検査して、異常がないことを確認してください。[to recover]コマンド、および[to check]コマンドについては、"14.9.2 [to]コマンド"を参照してください。

  • リストアは、必ずTeamWARE Officeを停止させた後で実行してください

バックアップ情報のリストア

本ユーティリティでは、TeamWARE Officeのプログラムをインストールしたディレクトリに格納されるバックアップ情報に基づいてリストアを行います。TeamWARE Office全体のリストアを行った場合などでバックアップ情報が最後にバックアップを行ったときと異なる場合には、最新のバックアップ情報のリストアを行う必要があります。このような場合、リストアコマンドの-tオプションを使用して、(全レベルを通して)最新のバックアップ媒体からディスク側へバックアップ情報をリストアしてからバックアップ媒体のリストアを行います。

以下に、最新のバックアップ媒体がハードディスク上にあり、フルパス名がf:\backup\level2.datの場合の操作方法を示します。

操作方法
  1. コマンドラインからリストアコマンドを入力します。-rオプションには最新のバックアップ情報が格納された媒体のパス名を、-dオプションには、TeamWARE Officeのプログラムをインストールしたディレクトリのパス名をフルパスで指定します。

    • 最新のバックアップ媒体がf:\backup\level2の場合:

      C:\teamware\server>  torest -r f:\backup\level2.dat -d C:\teamware\server -t

    コマンドが起動し、以下のメッセージが表示されます。

    Restore has started.
    Reads the information from backed up files (f:\backup\level2.dat),
    and creates the information file on the directory of [TeamWARE OFFICE (C:\teamware\server)]
    
    Are you sure?(y or n)
  2. "y"を指定すると、バックアップ情報のリストアが実行されます。
    以下のメッセージが表示されます。
    "n"を指定するとバックアップ情報はリストアされません。

    Finished creating the backup information file completely.
    Restore has ended.

差分バックアップが行われていた場合

バックアップ時にレベル1、レベル2の差分バックアップが行われていた場合には、レベル0のリストアのあと、続けて差分リストアを行うかどうか、メッセージが出力されます。差分リストアを行う場合は、リストア元の媒体を指示するメッセージが出力されますので、メッセージに示された媒体をセットし、リストア作業を続行します。

以下に、ハードディスク上にレベル2までの差分バックアップが行われていたときのリストア操作を説明します。

操作方法
  1. リストアコマンドを指定します。

    C:\teamware\server> torest -r e:\backup\level0.dat -d C:\teamware\server

    リストアコマンドが起動し、以下のメッセージが表示されます。

    Restore has started.
    
    Set the media
    [TeamWARE OFFICE Backup Level:0 Vol:1 2008.08.06 22:41:17]
    Push return key when ready....
  2. メッセージが指定する媒体をセットし、[RETURN]キーを押します。
    以下のメッセージが表示されます。

    Started restore as follows.
    --------------------------------------------------
    Level: 0
    Restore from: e:\backup\level0.dat
    --------------------------------------------------
    Input (y) or (n) when ready....  
  3. リストアを実行する場合には"y"を、中止する場合は"n"を指定します。
    "y"を指定するとリストアが開始され、以下のメッセージが表示されます。

    Now restoring from e:\backup\level0.dat (Level: 0 Volume: 1)
    Finished restore (Start 23:31:04  End 23:32:06)
    
    Do you want to continue level 1 restore?
    (y or n)→
  4. 続けてレベル1のリストアを行う場合は"y"を、中止する場合は"n"を指定します。
    "y"を指定すると以下のメッセージが表示されます。

    What would you like to do next?
    --------------------------------------------------
    1. Exchange media for restore (Use the same storage device).
    2. Input other file or device.
    --------------------------------------------------
    Input number(1 or 2)→
  5. リストア元の媒体がリムーバルメディアで、媒体を交換して同じファイルや装置を使用する場合は"1"、他のファイルや装置を使用する場合は"2"を指定します(以下は2が選択され、バックアップ媒体がe:\backup\level1.datのときの例です)。

    Input the full path of the file or device for restore.
    → e:\backup\level1.dat
    -------------------------------------------------
    File or device for restore: e:\backup\level1.dat
    -------------------------------------------------
    Are you sure?(y or n) y
    
    Set the media
    [TeamWARE OFFICE Backup Level:1 Vol:1 2008.08.06 22:42:14]
    Push return key when ready....
  6. メッセージが指定する媒体をセットし、[RETURN]キーを押します。
    確認のメッセージが表示されます。

    Started restore as follows.
    --------------------------------------------------
    Level: 1
    Restore from e:\backup\level1.dat
    --------------------------------------------------
    Input (y) or (n) when ready.... 
  7. リストアを続行する場合は"y"を、中断する場合は"n"を指定します。"y"を指定すると以下のメッセージが表示されます。"n"を指定した場合は6.のメッセージが再度表示されます。

    Now restoring from e:\backup\level1.dat (Level:1 Volume: 1)
    Finished restore (Start 23:32:25  End 23:32:27)
    
    Do you want to continue restore?
    (y or n)→
  8. 続けてレベル2のリストアを行う場合は"y"を、中止する場合は"n"を指定します。
    "y"を指定すると以下のメッセージが表示されます。

    What would you like to do next?
    --------------------------------------------------
    1. Exchange media for restore (Use the same storage device).
    2. Input other file or device.
    --------------------------------------------------
    Input number(1 or 2)→
  9. リストア元の媒体がリムーバブルメディアで、媒体を交換して同じファイル名や装置名を使用する場合は"1"、他のファイル名や装置名を使用する場合は"2"を指定します(以下は"2"が選択され、バックアップ媒体がe:\backuplevel2.datのときの例です)。

    Input the full path of the file or device for restore.
    → e:\backup\level2.dat
    -------------------------------------------------
    File or device for restore: e:\backup\level2.dat
    -------------------------------------------------
    Are you sure?(y or n) y
    
    Set the media
    [TeamWARE OFFICE Backup Level:2 Vol:1 2008.08.06 22:43:06]
    Push return key when ready....
  10. メッセージが指定する媒体をセットし、[RETURN]キーを押します。
    確認のメッセージが表示されます。

    Started restore as follows.
    --------------------------------------------------
    Level: 2
    Restore from: e:\backup\level2.dat
    --------------------------------------------------
    Input (y) or (n) when ready.... 
  11. リストアを続行する場合は"y"を、中断する場合は"n"を指定します。"y"を指定するとリストアが開始され、以下のメッセージが表示されるとリストア終了です。

    Now restoring from e:\backup\level2.dat (Level:2 Volume: 1)
    Finished restore (Start 23:32:38  End 23:32:41)
    Restore has ended.
  12. TeamWARE Officeインストールディレクトリに移動後、Webサービス固有データのリストアコマンドを入力します。

    C:\teamware\server> torstweb

ほかのバックアップツールで採取したフルバックアップをレベル0バックアップとして記録していた場合

以下に、ほかのバックアップツールでレベル0バックアップを採取した後、ハードディスク上にレベル1、2の差分バックアップを行った場合のリストア方法を示します。

操作方法
  1. レベル0のバックアップをリストアします。下記はxcopyコマンドを利用した場合の例です。

    C:\teamware\server> xcopy f:\twobackup c:\teamware\server /E /H /I /K /Q /V
  2. コマンドラインからリストアコマンドを入力します。-rオプションには最新のバックアップ情報が格納された媒体のパス名を、-dオプションにはTeamWARE Officeのプログラムをインストールしたディレクトリのパス名をフルパスで指定します。

    C:\teamware\server> torest -r f:\backup\level2.dat -d C:\teamware\server -t

  3. リストアコマンドを指定します(レベル1のリストアを行います)。

    C:\teamware\server> torest -r f:\backup\level1.dat -d C:\teamware\server
  4. リストアコマンドが起動し、以下のメッセージが表示されます。

    Restore has started.
    
    Set the restore media
    Push return key when ready....
  5. メッセージが指定する媒体をセットし、[RETURN]キーを押します。
    確認のメッセージが表示されます。

    Started restore as follows.
    --------------------------------------------------
    Media: TeamWARE OFFICE Backup Level: 1 Vol:1 2008.08.07 16:58:12
    File or device for restore: f:\backup\level1.dat
    --------------------------------------------------
    Are you sure? (y or n) 
  6. リストアを続行する場合は"y"を、中断する場合は"n"を指定します。"y"を指定するとリストアが開始され、以下のメッセージが表示されます。

    Now restoring from f:\backup\level1.dat (Level:1 Volume: 1)
    Finished restore (Start 17:16:13  End 17:16:16)
    
    Do you want to continue restore?
    (y or n)→
  7. 続けてレベル2のリストアを行う場合は"y"を、中止する場合は"n"を指定します。
    "y"を指定すると以下のメッセージが表示されます。

    What would you like to do next?
    --------------------------------------------------
    1. Exchange media for restore (Use the same storage device).
    2. Input other file or device.
    --------------------------------------------------
    Input number(1 or 2)→
  8. リストア元の媒体がリムーバブルメディアで、同じファイル名や装置名を使用する場合は"1"、他のファイル名や装置名を使用する場合は"2"を指定します。
    以下は"2"が選択され、バックアップ媒体がf:\backup\level2.datのときの例です。

    Input the full path of the file or device for restore.
    → f:\backup\level2.dat
    
    -------------------------------------------------
    File or device for restore: f:\backup\level2.dat
    -------------------------------------------------
    Are you sure?(y or n) y
    
    Set the restore media
    Push return key when ready....
  9. メッセージが指定する媒体をセットし、[RETURN]キーを押します。
    確認のメッセージが表示されます。

    Started restore as follows.
    --------------------------------------------------
    Media: TeamWARE OFFICE Backup Level: 2 Vol:1 2008.08.07 16:59:03
    File or device for restore: f:\backup\level2.dat
    --------------------------------------------------
    Are you sure? (y or n) 
  10. リストアを続行する場合は"y"を、中断する場合は"n"を指定します。"y"を指定するとリストアが開始され、以下のメッセージが表示されるとリストア終了です。

    Now restoring from f:\backup\level2.dat (Level:2 Volume: 1)
    Finished restore (Start 17:16:32  End 17:16:34)
    Restore has ended.
  11. TeamWARE Officeインストールディレクトリに移動後、Webサービス固有データのリストアコマンドを入力します。

    C:\teamware\server> torstweb

リストアするデータが2つ以上の媒体に分割されている場合

リストアするデータが2つ以上の媒体に分割されている場合は、各媒体のリストアが終わった時点で、そのあとの操作を指示する画面が表示されますので、目的とする操作の番号を指定します。このとき、番号は"2"を指定してください。"1"を指定したときの動作は未サポートです。

操作方法
  1. リストアコマンドを指定します。

    C:\teamware\server> torest -r d:\backup\level0.dat -d C:\teamware\server 

    リストアコマンドが起動し、以下のメッセージが表示されます。

    Restore has started.
    Set the media
    [TeamWARE OFFICE Backup Level:0 Vol:1 2008.08.06 21:02:49]
    Push return key when ready....
  2. メッセージが指定する媒体をセットし、[RETURN]キーを押します。
    以下のメッセージが表示されます。

    Started restore as follows.
    --------------------------------------------------
    Level: 0                                       ◆媒体のレベルが表示されます。
    Restore from: d:\backup\level0.dat             ◆リストア元のパス名が表示されます。
    --------------------------------------------------
    Input (y) or (n) when ready….
  3. "Input (y) or (n) when ready...."に対し、リストアを継続する場合は"y"を、中断する場合は"n"を指定します。
    "y"を指定するとリストアが開始され、指定された媒体のリストアが完了すると、以下のメッセージが表示されます。

    Now restoring from d:\backup\level0.dat (Level: 0 Volume: 1)
    Finished restore for current volume from d:\backup\level0.dat.
    What would you like to do next?
    --------------------------------------------------
    Exchange media for restore (Use the same storage device)
    Input other file or device.
    Quit.
    -------------------------------------------------
    Input number (1,2 or 3)→
  4. "2"を指定します。
    以下のメッセージが表示され、次のリストア元の入力を求められます。

    Input the full path of the file or device for restore
    [TeamWARE OFFICE Backup Level:0 Vol:2 2008.08.06 21:02:49]
    →e:\backup\level0.dat
  5. 次のリストア元のフルパス名を指定して、[RETURN]キーを押します。
    確認のメッセージが表示されます(以下はe:\backup\level0.datを指定した例です)。

    --------------------------------------------------
    File or device for restore: e:\backup\level0.dat
    --------------------------------------------------
    Are you sure?(y or n)  
  6. 4.で指定したフルパスが正しければ"y"を、誤りならば"n"を指定します。"y"を指定するとリストアが再開され、以下のメッセージが表示されるとリストア終了です。"n"を指定すると、入力を促す4.のメッセージが出力されますので、再度リストア元のフルパスを指定してください。

    Now restoring from e:\backup\level0.dat (Level: 0 Volume: 2)
    Finished restore (Start 22:16:02  End 22:18:54)
    Restore has ended.
  7. TeamWARE Officeインストールディレクトリに移動後、Webサービス固有データのリストアコマンドを入力します。

    C:\teamware\server> torstweb