FUJITSU Linkexpress 解説書 |
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第1章 Linkexpressの紹介 | > 1.2 Linkexpressの特徴 |
Linkexpressは、環境定義を容易に実施するためのユーティリティをGUIで提供しています。Linkexpressのネットワーク定義などの環境定義では、接続する相手システムの名前や通信プロトコルなどの利用者固有なパラメタを除いては、パラメタに最適な値を設定しています。また、サーバグループ全体の環境定義を同時に編集することで、サーバ間の定義の整合性を自動的に保証します。したがって、ネットワーク管理者は複数の定義ファイルを突き合わせて整合性を確認する必要はありません。このように、ネットワーク管理者は、煩雑な定義作業から解放され、最適なネットワーク環境を短時間で作成することができます。なお、GUIから環境定義を作成せず、テキストエディタにより環境定義を作成することも可能です。
ただし、グローバルサーバ/PRIMEFORCEの環境定義はGUIで作成できません。
また、環境定義のテキストファイルの配布はLinkexpressでは実現していません。したがって、定義ファイルは利用者による配布が必要です。なお、配布先がUNIXサーバの場合は、利用者が環境定義のテキストファイルをシステムのコード系に合わせてコード変換する必要があります。
Linkexpress V5.0L10相当で簡易導入機能を提供します。本機能を利用することで、動作環境定義、サーバグループ定義、およびネットワーク定義の作成が不要です。また、接続相手システムも簡易導入機能を利用する場合は定義ファイルの配布などが不要なため、従来以上に容易な導入が可能です。
Linkexpressは、業界標準であるTCP/IPプロトコルを採用しています。しかし、TCP/IPプロトコルには以下のような問題点があります。
そこでLinkexpressは、FTPやHTTPプロトコルに対して独自に信頼性と機能性の向上を実現しています。Linkexpressと互換性のある製品との接続ではこれらの独自機能を活用することで、本格的な分散業務を安心して構築できます。(注)
注) FTPに対する拡張機能の一部はFTP+プロトコルで実装しています。
ネットワークの定義が完了したら、次は接続の確認です。Linkexpressでは、ネットワークの接続テスト機能(lxtstnetコマンド)を用意しています。この機能により、業務を構築する前にネットワークの接続を確認することができます。
ただし、グローバルサーバ/PRIMEFORCEでは接続確認テストの機能はありません。ファイル送信コマンドを利用して接続確認テストを実施してください。
米国国防総省が規定した通信プロトコルです。LAN上での実質上の業界標準プロトコルとして、インターネットはもちろん企業内ネットなどで広く使われています。
TCP/IP上のファイル転送プロトコルです。他社計算機システムの多くがこのプロトコルを採用しているため接続性が高くなります。
FTPプロトコルに対して信頼性の向上と機能拡張を目的に、FTPを一部改良した富士通独自の通信プロトコルです。
TCP/IP上のハイパーテキスト転送プロトコルです。Linkexpress Enterprise Edition 、またはLinkexpress Advanced Editionがサポートしています。プロトコルの性質から、ファイアウォールを経由する通信で広く使われています。
SSL通信を実装したHTTPプロトコルです。Linkexpress Enterprise Edition 、またはLinkexpress Advanced Editionがサポートしています。相手認証と暗号化によりセキュリティチェックが要求される通信で使われています。
FNAは、富士通独自の通信プロトコルです。富士通のグローバルサーバ/PRIMEFORCEはこのプロトコルを利用しています。
FNA上のファイル転送プロトコルです。このプロトコルによって、グローバルサーバ/PRIMEFORCEやASPサーバなどで動作する製品HICSとの接続が可能となります。
PC/UNIXおよびグローバルサーバ/PRIMEFORCEのLinkexpress SAN option間でのSANストレージデータ連携のファイル転送を実現する通信手順(プロトコル)です。なお、Linkexpress V5.0L10相当以降では、Linkexpress Enterprise EditionでSANプロトコルをサポートします。
Linkexpressの基本的な動作規定に関する情報を定義します。
1つの制御サーバと、その制御サーバから制御できる複数の業務サーバのグループを、合わせてサーバグループと呼びます。
また、サーバグループ定義は、サーバグループを構成する制御サーバ、および業務サーバのサーバ名、接続するための利用者名などの情報を定義します。
相手システムの情報、プロトコルの指定など、データ通信を行うための情報を定義します。
Linkexpressはファイル転送、ジョブ起動などを自動実行する機能を用意しています。自動実行の情報をあらかじめ定義したものを、業務定義と呼びます。
この業務定義は、サーバグループ内の一元管理を行う制御サーバで作成・登録し、その業務を実行する各業務サーバに反映します。Linkexpress V5.0L10相当以降で簡易導入機能を利用する場合は、制御サーバ兼業務サーバとなります。また、サーバグループ定義を利用しません。このため、Linkexpressクライアントからログインすると、本サーバ上のLinkexpress業務のみを管理します。
なお、グローバルサーバ/PRIMEFORCEのLinkexpress File Transferに業務を自動実行する機能はありません。グローバルサーバ/PRIMEFORCEから業務を自動実行したい場合は、AOFやSCFなどを利用してください。
また、グローバルサーバ/PRIMEFORCEに対して、制御サーバで作成・登録した業務定義を反映することはできません。したがって、グローバルサーバ/PRIMEFORCEの業務はグローバルサーバ/PRIMEFORCE上で構築する必要があります。
業務定義は、一連の処理の流れを定義したものです。一連の処理を構成する個々の処理をイベントと呼びます。業務定義とイベントの関係について、以下の例に示します。以下の例では、売上データを自システムから相手システムに送信しています。
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