Linkexpress クラスタシステム導入説明書 |
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第2章 SafeCLUSTERシステムにおける設定と運用 | > 2.3 Windows上の設定と運用 (運用待機) |
ここでは、SafeCLUSTERシステムへLinkexpressを導入する手順について説明します。利用するSafeCLUSTERシステムの運用形態によって違いがあるため、以下に説明する適用パターンから、作業手順を確認してください。
1:1運用待機の場合、以下の手順で作業を行います。
クラスタサービスの登録を行います。"2.3.3.2 SafeCLUSTERシステムへのクラスタサービスの登録"を参照してください。
運用ノードでLinkexpressをインストール可能にするため、クラスタサービスを起動します。"2.3.3.3 クラスタサービスの起動"を参照してください。
Linkexpressのインストールを行います。"2.3.3.4 Linkexpressのインストール"を参照してください。
Linkexpressの環境設定および起動確認を行います。"2.3.3.5 Linkexpressの環境設定"を参照してください。
運用ノードのSafeCLUSTERシステムにLinkexpressの登録を行います。"2.3.3.6 状態遷移プロシジャの登録"および"2.3.3.7 状態遷移プロシジャのサブプロシジャの登録"を参照してください。
待機ノードでLinkexpressをインストール可能にするため、クラスタサービスを起動します。"2.3.3.3 クラスタサービスの起動"を参照してください。
Linkexpressのインストールを行います。"2.3.3.4 Linkexpressのインストール"を参照してください。
Linkexpressの環境設定および起動確認を行います。"2.3.3.5 Linkexpressの環境設定"を参照してください。
待機ノードのSafeCLUSTERシステムにLinkexpressの登録を行います。"2.3.3.6 状態遷移プロシジャの登録"および"2.3.3.7 状態遷移プロシジャのサブプロシジャの登録"を参照してください。
2.で登録したクラスタサービスにLinkexpressのリソースを追加し、クラスタサービスの起動確認を行います。"2.3.3.8 クラスタサービスの構成変更"を参照してください。
N:1運用待機の場合、以下の手順で作業を行います。
注) 3〜6は各運用ノードごとに1回行います。
クラスタサービスの登録を行います。"2.3.3.2 SafeCLUSTERシステムへのクラスタサービスの登録"を参照してください。
運用ノードでLinkexpressをインストール可能にするため、クラスタサービスを起動します。"2.3.3.3 クラスタサービスの起動"を参照してください。
Linkexpressのインストールを行います。"2.3.3.4 Linkexpressのインストール"を参照してください。
Linkexpressの環境設定および起動確認を行います。"2.3.3.5 Linkexpressの環境設定"を参照してください。
運用ノードのSafeCLUSTERシステムにLinkexpressの登録を行います。"2.3.3.6 状態遷移プロシジャの登録"および"2.3.3.7 状態遷移プロシジャのサブプロシジャの登録"を参照してください。
待機ノードでLinkexpressをインストール可能にするため、クラスタサービスを起動します。"2.3.3.3 クラスタサービスの起動"を参照してください。
Linkexpressのインストールを行います。"2.3.3.4 Linkexpressのインストール"を参照してください。
Linkexpressの環境設定および起動確認を行います。"2.3.3.5 Linkexpressの環境設定"を参照してください。
待機ノードのSafeCLUSTERシステムにLinkexpressの登録を行います。"2.3.3.6 状態遷移プロシジャの登録"および"2.3.3.7 状態遷移プロシジャのサブプロシジャの登録"を参照してください。
2.で登録したクラスタサービスにLinkexpressのリソースを追加し、クラスタサービスの起動確認を行います。"2.3.3.8 クラスタサービスの構成変更"を参照してください。
SafeCLUSTERシステムからLinkexpressをアンインストールする方法については、"2.3.3.9 Linkexpressのアンインストール"を参照してください。
SafeCLUSTERシステムにLinkexpressをインストールする前に、SafeCLUSTERシステムの動作環境として以下の資源を確保してください。詳細は「SafeCLUSTER/Standard 導入運用ガイド」を参照してください。なお、N:1運用待機の場合、N個の資源が必要です。
SafeCLUSTERシステム上でLinkexpressを運用する場合、Linkexpressは共用ディスクにインストールします。Linkexpressのインストール先となる論理ドライブ名については、以下の条件を満たす必要があります。なお、条件a、条件bおよび条件dについては、条件を満たすことができない場合に回避する方法があります。回避方法の詳細については"2.3.6.2 共用ディスクに関する条件の回避方法"を参照してください。
また、インストール先ディレクトリについては、以下の条件を満たす必要があります。
Linkexpressのインストール先ドライブ名について、N:1運用待機の例を以下に示します。
Linkexpressのインストール先の共用ディスクをオンライン状態にするため、前準備としてSafeCLUSTERシステムのクラスタサービスを登録します。なお、すでにLinkexpressをリソースとして追加するクラスタサービスが登録ずみで、N:1クラスタサービスの待機ノードが単独待機の場合、当操作は不要です。
SafeCLUSTERシステムが提供するクラスタサービスの登録は、[クラスタ運用設定メニュー]画面から行うことができます。SafeCLUSTER操作メニューからクラスタ運用設定を選んで、[クラスタ運用設定メニュー]画面を開いてください。
なお、N:1運用待機の場合、N個のクラスタサービスを登録し、[クラスタドメイン運用形態設定]では[単独待機]を設定してください。
その他の登録方法の詳細については、「SafeCLUSTER/Standard 導入運用ガイド」を参照してください。
[サービス名・運用形態設定]画面で、クラスタサービス名とクラスタサービスの運用形態の設定を行います。
[ノード設定(standbyクラス)]画面で、クラスタサービス名とクラスタサービスの運用形態の設定を行います。
[リソース設定]画面で、クラスタサービスで使用するリソースの設定を行います。
[設定できるリソース]一覧から以下のリソースを選択し、[設定するリソース]一覧に追加します。
注)新規登録時点における設定リソースへの追加は任意です。
[共用ディスク装置使用種別設定]画面で、Linkexpressが使用する共用ディスク装置の種別(切替えディスク)を設定します。
[サービス設定情報確認と登録]画面で、設定した内容の確認を行います。設定した内容が正しければ、[登録]ボタンをクリックし、設定内容を登録します。
SafeCLUSTERシステム上にLinkexpressをインストールするには、クラスタサービスを起動する必要があります。以下の方法でクラスタサービスを起動してください。
運用ノードにLinkexpressをインストールする場合、クラスタサービスの起動で運用ノードを起動します。
待機ノードにLinkexpressをインストールする場合、クラスタサービスの交換か運用ノードの停止で待機ノードを起動します。
SafeCLUSTERシステム上へのLinkexpressのインストールでは、共用ディスクへのインストールおよびインストール先フォルダの指定等で、通常のインストールと差異があります。以下の条件、手順に従ってインストールしてください。
Symfoware/RDBやLinkexpress Replication optionをインストールする場合、これらのソフトウェアをインストールしてからLinkexpressをインストールしてください。
運用ノードから共用ディスク上にインストールします。
運用ノードからのインストール時と同一のフォルダ名を指定し、上書きインストールします。
なお、対応する運用ノードが複数ある場合もインストール作業は1回で完了します。また、インストール時に起動するクラスタサービスは任意の運用ノードのものを使用してください。なお、インストール時に起動したクラスタサービスがLinkexpressのアンインストール時に使用するクラスタサービスになります。
LinkexpressをSafeCLUSTERシステム上にインストールする場合、インストールは以下の手順で行ってください。
Linkexpressのインストールと同様の手順で行います。なお、[インストール先のフォルダ名]については"2.3.3.1 事前準備"を参照してください。
LinkexpressクライアントをSafeCLUSTERシステムにインストールする場合、[インストール先のフォルダ名]をLinkexpressサーバと同じフォルダ名にしてください。
LinkexpressをSafeCLUSTERシステムで運用する場合、独自の環境設定が必要です。以下に示す定義の変更点を反映し、定義の登録を行ってください。その後、Linkexpressの起動確認を行ってください。
なお、簡易導入機能(Linkexpress V5.0L10相当でサポート)による簡易導入モードの場合、ネットワーク定義、およびサーバグループ定義の作成は不要です。
Linkexpressの環境定義を登録する前に以下のコマンドを投入し、Linkexpressが使用する仮想ドライブ名Z:とインストール先ドライブ名とのリンク付けを行います。本コマンドで行ったリンク付けはシステムの業務再開まで有効です。
Linkexpressのインストールドライブ名:\Linkexpress\BIN\lxclsetup |
コマンドを実行したときの例を以下に示します。Z:\にリンクされたドライブがLinkexpressのインストール先ドライブでない場合、共用ディスクの切替え状態とLinkexpressのインストールドライブ名を見直してください。なお、本コマンド投入時に"指定されたドライブ名が見つかりません"と複数行に渡って出力されますが問題ありません。
I:\Linkexpress\BIN\lxclsetup |
引継ぎIPアドレスの影響範囲とネットワーク定義に追加するオペランドの設定を1:1運用待機の例で示します。以下の例では、SafeCLUSTERシステム側で使用する引継ぎIPアドレスaaa.bb.cc.dddに対してnodeAというホスト名を対応づけています。
hostsファイル、およびLinkexpressの各種定義に対するSafeCLUSTER固有の設定は以下のとおりです。
引継ぎIPアドレスと、対応するホスト名を追加してください。ここで設定するホスト名を自システムの情報として、動作環境定義とネットワーク定義に反映してください。
運用ノードと同様に引継ぎIPアドレスと、対応するホスト名を追加してください。また、運用ノードの接続相手システムのIPアドレスとホスト名も追加します。
N:1運用待機の場合には、各運用ノードに設定した引継ぎIPアドレスと対応するホスト名、および各運用ノードが接続する相手システムのIPアドレスとホスト名をすべて追加する必要があります。
接続相手システムのhostsファイルには、SafeCLUSTERシステムの運用ノードに追加した引継ぎIPアドレスと、対応するホスト名を設定してください。また、hostsファイルに設定したホスト名は相手システムの情報としてネットワーク定義とサーバグループ定義に反映します。
なお、hostsファイルの書き換えは、SafeCLUSTERシステムに接続するLinkexpressクライアントに対しても、行う必要があります。
動作環境定義の自サーバ名(SERVER-NAMEキーワード)には、hostsファイルに設定した引継ぎIPアドレスに対応するホスト名を指定してください。環境定義ユーティリティでは、自サーバに関するサーバ単位の環境定義(自サーバ名)として示されます。
comdef定義命令に以下のオペランドを追加してください。オペランドの詳細については、ネットワーク定義の説明を参照してください。
オペランドの値としてhostsファイルに設定した、引継ぎIPアドレスに対応するホスト名を指定してください。環境定義ユーティリティでは、自サーバの設定情報(引継ぎホスト名)として示されます。
オペランドの値としてyesを指定してください。環境定義ユーティリティでは、データ保証の有無として示されます。
path定義命令に以下のオペランドを指定してください。
Linkexpress V4.0L10相当以前の場合は、必ずrecvtimeオペランドを指定してください。推奨値は"3"です。Linkexpress V5.0L10相当以降の場合、recvtimeオペランドを省略すると"3"が採用されるため、recvtimeオペランドの指定は必須ではありません。なお、環境定義ユーティリティでは、通信パスの設定情報(相手側応答監視時間)として示されます。
node定義命令にSafeCLUSTERシステム側の情報として以下のオペランドを指定してください。
オペランドの値としてhostsファイルに設定した引継ぎIPアドレスに対応するホスト名を指定してください。環境定義ユーティリティでは、相手システムの設定情報(相手システム名)として示されます。
接続相手システムにSafeCLUSTERシステム側の情報を設定する場合には、相手システム名の箇所にhostsファイルに設定した引継ぎIPアドレスに対応するホスト名を設定してください。環境定義ユーティリティでは、自サーバに関するサーバ単位の環境定義(自サーバ名)として示されます。
Linkexpressがリカバリモードで動作するようにシステム環境変数"LXCLSTMODE"に"yes"を設定してください。
Linkexpressがリカバリモードで動作するようにシステム環境変数"LXCLSTMODE"に"yes"を設定してください。
Windows 2000では、SafeCLUSTERシステムにLinkexpressをリソースとして登録する前にLinkexrpessが正常に起動するか確認することができます。以下の手順で起動確認を行ってください。
注)Windows 2000以外では、手動によるLinkexpressの起動確認はできません。
Linkexpressのインストールドライブ名:\Linkexpress\BIN\lxclsetup |
lxstrsys |
なお、Linkexpressの起動完了を通知するメッセージの後に以下のメッセージが1〜3個出力される場合があります。メッセージで表示された通信パスを使用する予定がない場合は問題ありません。
FL20010:ネットワーク定義にLinkexpressの応用プログラム名が定義されていません |
lxstpsys |
SafeCLUSTERシステムで動作するための状態遷移プロシジャを登録します。状態遷移プロシジャを登録するためのコマンドをAdministorator権限のユーザで実行してください。また、コマンドの実行時には共用ディスクがオンライン状態になっている必要があります。
状態遷移プロシジャの登録が異常終了した場合、状態遷移プロシジャの登録に関するSafeCLUSTERのエラーメッセージが出力されることがあります。SafeCLUSTERのエラーメッセージについては「SafeCLUSTER/Standard 導入運用ガイド」を参照してください。
lxclsetrscを1回実行します。-nオプションには運用ノードで利用するリソース名を指定してください。リソース名は任意です。
Linkexpressのインストールドライブ名:\Linkexpress\BIN\lxclsetrsc -n リソース名 |
lxclsetrscを対応する運用ノードの数だけ実行します。N:1運用待機の場合、n回実行が必要です。-nオプションには運用ノードで指定した名前を指定してください。
Linkexpressのインストールドライブ名:\Linkexpress\BIN\lxclsetrsc -n リソース名 |
コマンドを実行したときの例を以下に示します。なお、コマンド実行時に"指定されたドライブ名が見つかりません"と複数行に渡って出力されますが問題ありません。
I:\Linkexpress\BIN\lxclsetrsc -n Linkexpress1 |
状態遷移プロシジャから呼び出されてLinkexpressの運用に関する切替え処理を行うためのプロシジャをサブプロシジャと呼びます。サブプロシジャには、以下の2種類があります。
項番 |
サブプロシジャ名 |
処理内容 |
サブプロシジャの格納先ディレクトリ |
1 |
業務の再開(work.bat) |
業務キャンセル・開始、または、リカバリモードで業務再開 |
Linkexpressのインストールディレクトリ\MANAGER |
2 |
DBサービスの再開(dbsv.bat) |
DBサービスをリセット |
Linkexpressのインストールディレクトリ\MANAGER |
サブプロシジャのサンプルは以下のディレクトリに格納されています。
Linkexpressのインストールディレクトリ\SAMPLE\CLUSTER |
サブプロシジャの登録は、サブプロシジャのサンプルを格納先ディレクトリに複写することにより行われます。以下の手順で行ってください。
業務の再開(work.bat)とDBサービスの再開(dbsv.bat)サブプロシジャの登録は、運用ノードで行います。ノード切替え時に業務再開させる業務がある場合に作成、登録してください。
work.batは、ノードダウンなどによって中断された業務を、切替え後に、自動的に再実行するためのコマンドです。切替え時の再実行では、業務再開コマンドをrecoveryモードで記述します。recoveryモードについては、lxrrnwrkコマンドの説明を参照してください。中断された業務を再実行する記述例を以下に示します。なお、Linkexpress Replication optionを利用される場合のサブプロシジャ登録時の注意事項については、「Linkexpress Replication option クラスタ導入運用ガイド」を参照してください。
中断された業務をすべて再実行する場合
lxrrnwrk -s * -m r |
注)業務は中断されたイベントから再開できるよう設計する必要があります。
特定の業務(GYOUMU01,GYOUMU02)を先頭イベントから再実行する場合
lxcanwrk -s GYOUMU01 -m f |
注)特定の業務と中断された業務を再実行する場合は、中断された業務再実行よりも先に特定業務の再実行を行う必要があります。
DBサービスを実行している最中にノードダウン等が発生すると、DBサービスの状態に不整合が生じ、切替え後にDBサービスを継続できない場合があります。dbsv.batはDBサービスの状態を復旧するためのコマンドです。特定のDBサービス(DBSVCG01, DBSVCG02)を復旧する記述例を以下に示します。
lxrstsv -s DBSVCG01 |
SafeCLUSTERシステムが提供するクラスタサービスの構成変更により、Linkexpressのリソースを登録します。リソース登録は、[クラスタ運用設定メニュー]画面から行うことができます。以下の手順で行ってください。
その他、構成変更の詳細については、「SafeCLUSTER/Standard 導入運用ガイド」を参照してください。
SafeCLUSTERシステムにインストールされたLinkexpressおよびHsconvをアンインストールする場合、事前にクラスタサービスからLinkexpressのリソースを削除する必要があります。その後、クラスタサービスの起動で共用ディスクを使用可能状態にしてから、LinkexpressおよびHsconvのアンインストールを行います。
クラスタサービスからのLinkexpressのリソース削除は、[クラスタ運用設定メニュー]画面から以下の手順で行うことができます。
LinkexpressおよびHsconvをアンインストールする前にクラスタサービスの起動で共用ディスクをオンライン状態にする必要があります。クラスタサービスの起動は以下の方法で行ってください。
なお、Linkexpressをアンインストールする際に"TR17011 定義ファイルのオープンエラーが発生しました"と出力されますが問題ありません。
運用ノードからLinkexpressおよびHsconvをアンインストールする場合、クラスタサービスの起動で運用ノードを起動します。
1:1運用待機の待機ノードからLinkexpressおよびHsconvをアンインストールする場合、クラスタサービスの交換で待機ノードを起動します。
N:1運用待機の待機ノードからLinkexpressおよびHsconvをアンインストールする場合、インストール時と同じクラスタサービスに対して運用ノードの停止で待機ノードを起動します。アンインストールは、当クラスタサービスによる1回の作業で完了します。他の運用ノードに対応する待機ノードのLinkexpressおよびHsconvもすべて削除されるため、アンインストールの際は注意してください。
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