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Systemwalker IT Change Manager V14g 導入ガイド
Systemwalker

3.3.3 管理対象サーバのセットアップ

管理対象サーバのセットアップについて説明します。

セットアップの概要を以下に示します。

収集するITリソース情報の範囲に合わせて、以下の設定を行ってください。

ITリソース情報を収集する場合

ITリソース情報を収集する場合は、管理対象サーバで以下を設定してください。

  1. ファイアウォールの設定

    設定方法の詳細は、“3.3.3.1 ファイアウォールの設定”を参照してください。

  2. SNMPエージェントの設定

    設定方法の詳細は、“3.3.3.2 SNMPエージェントの設定”を参照してください。

  3. SSH通信の設定(SSH通信を使用する場合)

    設定方法の詳細は、“3.3.3.3 SSH通信の設定”を参照してください。

  4. ファイル転送基盤の設定(ファイル転送基盤を使用する場合)

    設定方法の詳細は、“3.3.3.4 ファイル転送基盤の設定”を参照してください。

  5. 連携製品のインストール(任意)

    ITリソース情報をより詳細に収集したい場合は、サーバ管理ツールとして動作する連携製品をインストールしてください。

    インストール方法は、連携製品のマニュアルを参照してください。

ノード情報のみ収集する場合

ノード情報のみ収集する場合で、OS名、LAN情報を収集したい場合は、管理対象サーバで以下の設定してください。

  1. ファイアウォールの設定

    設定方法の詳細は、“3.3.3.1 ファイアウォールの設定”を参照してください。

  2. SNMPエージェントの設定(任意)

    設定方法の詳細は、“3.3.3.2 SNMPエージェントの設定”を参照してください。

3.3.3.1 ファイアウォールの設定

ファイアウォールの設定を確認します。

3.3.3.2 SNMPエージェントの設定

SNMPエージェントのインストール設定について説明します。

以下の説明(例)に記載されていないOSやネットワーク機器のSNMPエージェントのインストール方法、セットアップ方法は、それぞれのマニュアルを参照してください。

SNMPエージェントは以下の手順でインストールします。

なお、SNMPエージェントのコミュニティ名はpublicを設定してください。

SNMPエージェントのインストール

SNMPエージェントのインストール方法(例)について説明します。

ポイント

対象サーバにSNMPエージェントをインストールしない場合、インストールした場合と以下の違いがあります。

  • SNMPエージェントをインストールする場合

    ノード検出時に、IPアドレスやホスト名に加え、MIB情報を採取することができます。

    構成情報にベンダー名やOS種別が追加されるため、ITリソース情報の収集が可能になります。

  • SNMPエージェントをインストールしない場合

    IPアドレスとホスト名だけがCMDBに追加されます。

    ITリソース情報は収集できません。

【Windows】

この手順は、以下のWindows OSに適用されます。

  • Windows Server 2003

  • Windows Server 2008

SNMPエージェントを、すでにWindows OSが実行されているコンピュータにインストールする方法を以下に示します。

  1. [コントロールパネル]の[プログラムの追加と削除]を選択します。

  2. [プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[Windowsコンポーネントの追加と削除]をクリックし、[Windows コンポーネントウィザード]を表示します。

  3. [Windows コンポーネントウィザード]の[コンポーネント]で、一覧から[管理とモニタツール]を選択し、[詳細]ボタンをクリックします。

  4. [管理とモニタツール]ダイアログボックスで[簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。

  5. [プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[次へ]ボタンをクリックし、画面の指示に従ってWindows OSのCD-ROMをセットするとインストールを開始します。

SNMPサービスの設定

SNMPエージェントをインストールしたコンピュータで[サービス]ウィンドウから[SNMP Serviceのプロパティ]ダイアログボックスを起動し、プロセス管理サーバまたは中継サーバからのSNMPパケットを受け付ける設定にしてください。

【Solaris】

SNMPエージェントをインストールする場合、以下のパッケージをインストールします。

【Solaris 8,9】

・SUNWsacom

・SUNWsasnm

・SUNWsadmi

・SUNWmibii

【Solaris 10】

・SUNWsmmgr

・SUNWsmagt

・SUNWsmcmd

インストール時に選択したソフトウェアグループが以下のどれかの場合、OSと共にインストールされるため、別途、インストールする必要はありません。

・“エンドユーザーシステムサポート”ソフトウェアグループ

・“開発者システムサポート”ソフトウェアグループ

・“全体ディストリビューション”ソフトウェアグループ

・“全体ディストリビューションと OEM サポート”ソフトウェアグループ

参考

使用するコマンドについて

  • パッケージをインストールするときは、pkgaddコマンドを使います。

  • パッケージを削除するときは、pkgrm コマンドを使います。

  • パッケージがインストールされていることを確認するためには、pkginfo コマンドを使います。

【Solaris 11】

・system/management/snmp/net-snmp

ポイント

  • 以下は使用するコマンドについての補足です。

    • パッケージをインストールするときは、pkg installコマンドを使います。

    • パッケージを削除するときは、pkg uninstallコマンドを使います。

    • パッケージがインストールされていることを確認するためには、pkg search コマンドを使います。

  • インストール直後の設定で動作可能です。必要に応じて、SNMPサービスの設定および、OSのマニュアルを参照のうえ、設定してください。

【Linux】

注意

Update Releaseを適用済みのシステムの場合、SNMPサービスをインストールした後、Update Releaseを再度適用する必要があります。

SNMPエージェントをインストールする場合、以下のrpmパッケージをインストールします。

  • net-snmp(またはucd-snmp)

参考

使用するコマンドについて

  • rpmパッケージをインストールするときは、rpm コマンドの -i オプションを使います。

  • rpmパッケージを削除するときは、rpm コマンドの -e オプションを使います。

  • rpmパッケージがインストールされていることを確認するためには、rpm コマンドの -q オプションを使います。

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf

以下にSNMPエージェントの設定ファイルの編集例を記述します。

詳細はmanコマンドを参照してください。

[変更前]

# sec.name source community
com2sec notConfigUser default public

# groupName securityModel securityName
group notConfigGroup v1 notConfigUser
group notConfigGroup v2c notConfigUser

# Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again.

# name incl/excl subtree mask(optional)
view systemview included .1.3.6.1.2.1.1
view systemview included .1.3.6.1.2.1.25.1.1

# group context sec.model sec.level prefix read write notif
access notConfigGroup "" any noauth exact systemview none none

[変更後]

# sec.name source community
com2sec systemwalker default public

# groupName securityModel securityName
group RWGroup v1 systemwalker
group RWGroup v2c systemwalker
group RWGroup usm systemwalker

# Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again.

# name incl/excl subtree mask(optional)
view all included .1 80

# group context sec.model sec.level prefix read write notif
access RWGroup "" any noauth exact all none none

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# /etc/init.d/snmpd stop

# /etc/init.d/snmpd start

アクセス許可するホストの設定

プロセス管理サーバまたは中継サーバからのSNMPパケットを許可する設定にしてください。

SNMPパケットの受け付けを許可するホストの IPアドレスを「*.*.*.*」と仮定して説明します。

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf

[変更前]

Com2sec systemwalker default public

[変更後]

Com2sec systemwalker *.*.*.* public

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# /etc/init.d/snmpd stop

# /etc/init.d/snmpd start

NATを使用した環境で、SNMPパケット送信元のIPアドレスがNATによって変換される場合は、NATによる変換後のIPアドレス(このコンピュータから見える、SNMPパケット送信元のIPアドレス)を設定してください。

3.3.3.3 SSH通信の設定

SSH通信を使用する場合は、以下を実施してください。

  1. リモート接続(ログイン)するためのアカウントを準備します。

    管理者権限(Administrator/root)のアカウントを準備してください。

  2. FirewallでSSHを使用するポートを設定します。

    SSHで使用するポート: 22/TCP

  3. SSHサービスを起動します。

    SSHがインストールされていない環境では、以下のSSHをインストールしてください。

    【Windows】

    OpenSSH(cygwin OpenSSH V1.7以上)をインストールしてください。

    【Solaris/Linux】

    OSの標準機能としてSSHがインストールされていない場合は、OpenSSHをインストールしてください。

    インストール方法やサービス起動方法は、使用するSSHのマニュアルを参照してください。

3.3.3.4 ファイル転送基盤の設定

ファイル転送基盤を使用する場合は、以下を実施してください。

注意

ファイル転送基盤は、管理対象サーバがWindowsまたはLinuxで使用できます。管理対象サーバがSolarisの場合は、SSH通信を使用してください。

  1. プロセス管理サーバまたは中継サーバにSystemwalker IT Change managerをインストール後、サーバから以下ファイルを取り出してください。

    プロセス管理サーバまたは中継サーバがWindowsの場合

    管理対象サーバがWindowsの場合

    [Systemwalker IT Change Managerインストールディレクトリ]\CMDB\FJSVcmdba\inventory\FJSVcmdbi.ex_

    管理対象サーバがLinuxの場合

    [Systemwalker IT Change Managerインストールディレクトリ]\CMDB\FJSVcmdba\inventory\FJSVcmdbi-14.1.0-0.i386.rpm

    プロセス管理サーバまたは中継サーバがSolaris/Linuxの場合

    管理対象サーバがWindowsの場合

    /opt/FJSVcmdba/inventory/FJSVcmdbi.ex_

    管理対象サーバがLinuxの場合

    /opt/FJSVcmdba/inventory/FJSVcmdbi-14.1.0-0.i386.rpm

  2. 管理対象サーバにITリソース情報収集プログラムをインストールしてください。

    1. 管理対象サーバがWindowsの場合、以下の通りポート番号を設定します。
      “%SystemRoot%\system32\drivers\etc\services”ファイルを編集し、以下のようにポート番号を追加します。

      dtranh02 9664/tcp

    2. 1.のファイルを任意のディレクトリに格納します。

    3. 以下のコマンドを実行します。

      管理者権限(Administrator/root)のアカウントで実行してください。

      管理対象サーバがWindowsの場合

      > move FJSVcmdbi.ex_ FJSVcmdbi.exe

      > cd C:\

      > [ファイル格納ディレクトリ]\FJSVcmdbi.exe

      > C:\FJSVcmdbi\bin\fcmdb_inv_lnksetup.bat

      管理対象サーバがLinuxの場合

      > rpm -i FJSVcmdbi-14.1.0-0.i386.rpm

      > /opt/FJSVcmdbi/bin/fcmdb_inv_lnkrcv start