ページの先頭行へ戻る
Systemwalker Runbook Automation 導入ガイド
Systemwalker

3.4.1 SNMPエージェントのインストール方法

SNMPエージェントがインストールされていない場合は、事前にインストールする必要があります。

ポイント

対象サーバにSNMPエージェントをインストールする場合としない場合とでは、以下に示す機能差があります。

  • SNMPエージェントをインストールする場合

    ノード検出時に、IPアドレスやホスト名に加え、MIB情報を採取することができます。

    構成情報にベンダー名やOS種別が追加されるため、インベントリ情報の収集が可能になります。

  • SNMPエージェントをインストールしない場合

    IPアドレスとホスト名だけがCMDBに追加されます。

    インベントリ情報は収集できません。

SNMPエージェントのインストール方法について説明します。

以下の説明(例)に記載されていないOSやネットワーク機器のSNMPエージェントのインストール方法、セットアップ方法は、それぞれのマニュアルを参照してください。

SNMPエージェントは以下の手順でインストールします。

SNMPエージェントのインストール

SNMPサービスの設定

SNMPエージェントのインストール

SNMPエージェントのインストール方法(例)について説明します。

【Windows】

この手順は、以下のWindows OSに適用されます。

  • Windows Server 2003

  • Windows Server 2008

  • Windows Server 2012

Windows Server 2003の場合

SNMPエージェントを、すでにWindows OSが実行されているコンピュータにインストールする方法を以下に示します。

  1. [コントロールパネル]の[プログラムの追加と削除]を選択します。

  2. [プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[Windowsコンポーネントの追加と削除]をクリックし、[Windows コンポーネントウィザード]を表示します。

  3. [Windows コンポーネントウィザード]の[コンポーネント]で、一覧から[管理とモニタツール]を選択し、[詳細]ボタンをクリックします。

  4. [管理とモニタツール]ダイアログボックスで[簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。

  5. [プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[次へ]ボタンをクリックし、画面の指示に従ってインストールしてください。

Windows Server 2008の場合

  1. [コントロールパネル]の[プログラムと機能]を選択します。

  2. [Windowsの機能の有効化または無効化]を選択します。表示された[サーバマネージャー]ウィンドウより[機能]-[機能の追加]を選び、[機能の追加ウィザード]を表示します。

  3. [機能の追加ウィザード]の一覧から[SNMPサービス]ツリーにある[SNMPサービス]を選択し、[次へ]ボタンをクリックします。

  4. [インストールオプションの確認]で[インストール]ボタンをクリックし、Windows OSのCD-ROMをセットするとインストールを開始します。

Windows Server 2012の場合

  1. [コントロールパネル]の[プログラムと機能]を選択します。

  2. [Windowsの機能の有効化または無効化]を選択します。表示された[役割と機能の追加ウィザード]ウィンドウを進めます。

  3. [機能の選択]画面の機能一覧から[SNMPサービス]を選択し、[機能の追加]ボタンをクリックした後、[次へ]ボタンをクリックします。

  4. [インストールオプションの確認]で[インストール]ボタンをクリックするとインストールを開始します。

【Linux】

注意

Update Releaseを適用済みのシステムの場合、SNMPサービスをインストールした後、Update Releaseを再度適用する必要があります。

SNMPエージェントをインストールする場合、以下のrpmパッケージをインストールします。

  • net-snmp(またはucd-snmp)

参考

使用するコマンドについて

  • rpmパッケージをインストールするときは、rpm コマンドの -i オプションを使います。

  • rpmパッケージを削除するときは、rpm コマンドの -e オプションを使います。

  • rpmパッケージがインストールされていることを確認するためには、rpm コマンドの -q オプションを使います。

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf

以下にSNMPエージェントの設定ファイルの編集例を記述します。

詳細はmanコマンドを参照してください。

[変更前]

# sec.name source community
com2sec notConfigUser default public

# groupName securityModel securityName
group notConfigGroup v1 notConfigUser
group notConfigGroup v2c notConfigUser

# Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again.

# name incl/excl subtree mask(optional)
view systemview included .1.3.6.1.2.1.1
view systemview included .1.3.6.1.2.1.25.1.1

# group context sec.model sec.level prefix read write notif
access notConfigGroup "" any noauth exact systemview none none

[変更後]

# sec.name source community
#com2sec notConfigUser default public
com2sec systemwalker default public

# groupName securityModel securityName
#group notConfigGroup v1 notConfigUser
#group notConfigGroup v2c notConfigUser
group RWGroup v1 systemwalker
group RWGroup v2c systemwalker
group RWGroup usm systemwalker

# Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again.
# name incl/excl subtree mask(optional)
#view systemview included .1.3.6.1.2.1.1
#view systemview included .1.3.6.1.2.1.25.1.1
view all included .1 80

# group context sec.model sec.level prefix read write notif
#access notConfigGroup "" any noauth exact systemview none none
access RWGroup "" any noauth exact all none none

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# /etc/init.d/snmpd stop

# /etc/init.d/snmpd start

【Solaris】

SNMPエージェントをインストールする場合、以下のパッケージをインストールします。

Solaris10の場合

  • SUNWsmmgr

  • SUNWsmagt

  • SUNWsmcmd

ポイント

  • 以下は使用するコマンドについての補足です。

    • パッケージをインストールするときは、pkgaddコマンドを使います。

    • パッケージを削除するときは、pkgrm コマンドを使います。

    • パッケージがインストールされていることを確認するためには、pkginfo コマンドを使います。

  • インストール直後の設定で動作可能です。必要に応じて、SNMPサービスの設定および、OSのマニュアルを参照のうえ、設定してください。

Solaris11の場合

  • system/management/snmp/net-snmp

ポイント

  • 以下は使用するコマンドについての補足です。

    • パッケージをインストールするときは、pkg installコマンドを使います。

    • パッケージを削除するときは、pkg uninstallコマンドを使います。

    • パッケージがインストールされていることを確認するためには、pkg search コマンドを使います。

  • インストール直後の設定で動作可能です。必要に応じて、SNMPサービスの設定および、OSのマニュアルを参照のうえ、設定してください。

SNMPサービスの設定

サーバの構成情報を自動収集する場合に、SNMPサービスで設定した値と同じコミュニティ名をITリソース情報収集定義ファイルに指定します。

SNMPコミュニティ名には、“public”を指定してください。コミュニティ名を“public”から変更した場合、ITリソース情報収集で収集できる情報が少なくなります。

【Windows】

SNMPエージェントをインストールしたコンピュータで[サービス]ウィンドウから[SNMP Serviceのプロパティ]ダイアログボックスを起動し、[セキュリティ]タブより以下の項目の設定をします。

コミュニティ名の設定

SNMPエージェントが受け付けるコミュニティ名を設定してください。

コミュニティ名には、全角文字、半角カナ、半角空白、および以下の記号は使用できません。

  • “!”、“*”、“"”、“+”、“=”、“#”、“>”の半角の各文字

  • “\^”、“\-”の連続した半角の2文字

アクセス許可するホストの設定

管理サーバまたは中継サーバからのSNMPパケットを受け付ける設定にしてください。

【Linux】

コミュニティ名の設定

コミュニティ名の設定は、以下のファイルを編集します。

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf

詳細はmanコマンドを参照してください。

[設定項目]

Com2sec systemwalker default public

アクセス許可するホストの設定

SNMPパケットの受け付けを許可するホストの IPアドレスを“*.*.*.*”と仮定して説明します。

管理サーバまたは連携サーバ/中継サーバからのSNMPパケットを許可する設定にしてください。

デフォルトの設定では、受け付けを許可する設定になっています。

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf

詳細はmanコマンドを参照してください。

[変更前]

Com2sec systemwalker default public

[変更後]

Com2sec systemwalker *.*.*.* public

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# /etc/init.d/snmpd stop

# /etc/init.d/snmpd start

【Solaris】

コミュニティ名の設定

コミュニティ名の設定は、以下のファイルを編集します。

通常は、コミュニティ名に“public”が設定されているため、編集する必要はありません。

Solaris10の場合

[設定ファイル]

/etc/sma/snmp/snmpd.conf

詳細はmanコマンドを参照してください。

[設定項目]

rocommunity public

Solaris11の場合

[設定ファイル]

/etc/net-snmp/snmp/snmpd.conf

詳細はmanコマンドを参照してください。

[設定項目]

rocommunity public

アクセス許可するホストの設定

SNMPパケットの受け付けを許可するホストの IPアドレスを“*.*.*.*”と仮定して説明します。

管理サーバまたは連携サーバ/中継サーバからのSNMPパケットを許可する設定にしてください。

デフォルトの設定では、受け付けを許可する設定になっています。

Solaris10の場合

[設定ファイル]

/etc/sma/snmp/snmpd.conf

詳細はmanコマンドを参照してください。

[変更前]

rocommunity public

[変更後]

rocommunity public *.*.*.*

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# svcadm restart svc:/application/management/sma:default

Solaris11の場合

[設定ファイル]

/etc/net-snmp/snmp/snmpd.conf

詳細はmanコマンドを参照してください。

[変更前]

rocommunity public

[変更後]

rocommunity public *.*.*.*

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# svcadm -v restart net-snmp