ページの先頭行へ戻る
WSMGR for Web V7.2 使用手引書L20

13.1.3 ユーザ情報一括登録ファイル

ユーザ情報一括登録ファイルはユーザ情報を項目ごとに記述したファイルです。
本ツールよりユーザ情報の登録を行うには、あらかじめユーザ情報一括登録ファイルを作成しておく必要があります。

■ファイルの作成方法とフォーマットについて

ユーザ情報一括登録ファイルは、本ツールのユーザ情報のファイル出力を実行し、出力されたものを編集してください。ユーザ情報一括登録ファイルのファイル形式は、各項目をカンマで区切った「CSV形式」のテキストファイルです。Microsoft® Excelや一般のテキストエディタにより作成、編集が可能です。

参考

ユーザ情報一括登録ファイルはエディタ等を使用してファイルを新規に作成することも可能です。

ユーザ情報一括登録ファイルへ記述する項目(1ユーザ分)と順番を次に示します。

各項目の詳細については以下を参照してください。
(→「■ユーザ情報一括登録ファイルに記述する項目」参照)

ユーザ情報一括登録ファイルに記述する項目には、必須設定の項目と任意設定の項目があります。任意設定項目は設定値の省略も可能です。必要に応じて記述してください。

【◎:必須  ○:設定可  -:不要】

項目No

項目

ユーザ情報作成時

ユーザ情報変更時

1

雛形ユーザ名

2

接続アイコン名

3

ユーザ名

4

パスワード

○※2

5

プロファイル名(ディスプレイ)

○※1

○※2

6

プロファイル名(プリンタ)

○※1

○※2

7

LU名(ディスプレイLU1)

○※3

8

LU名(ディスプレイLU2)

○※3

9

LU名(ディスプレイLU3)

○※3

10

LU名(ディスプレイLU4)

○※3

11

LU名(プリンタLU)

○※3

12

初期実行マクロ(ディスプレイLU1)

○※3

13

初期実行マクロ(ディスプレイLU2)

○※3

14

初期実行マクロ(ディスプレイLU3)

○※3

15

初期実行マクロ(ディスプレイLU4)

○※3

16

関連付け認証ユーザ

○※3

17

所属グループ

○※3

18

ユーザDN

○※4

※1 省略時には雛形ユーザに関連付けられているプロファイルが設定されます。
※2 省略時にはすでに設定されている値は変更しません。
※3 省略時にはすでに設定されている値を削除します。
※4 省略時にはすでに設定されている値の削除と関連項目の値を変更します。

変更動作の詳細については「■ユーザ情報一括登録ファイルに記述する項目」を参照してください。

ファイルの1行に項目No1~No18までを必ず順番に記述してください。

参考

  • WSMGR for Webサーバ上のユーザ情報から取得した情報と、ユーザ情報一括登録ファイルに記述された情報の「ユーザ名」と「接続アイコン名」が同一の場合に、設定変更するユーザ情報とみなします。

  • ユーザ情報一括登録ファイルの1行目および、行先頭にスラッシュを連続で2つ指定した行はコメント行として扱われます。
    例)// この行はコメント行です。

注意

  • 雛形ユーザ名、接続アイコン名、ユーザ名以外の項目は、ユーザ情報一括登録ファイルの内容でWebサーバ上のデータをすべて上書き更新します。

  • ユーザ情報の変更時に雛形ユーザが変更してある場合は、変更された雛形ユーザの情報でユーザ情報を上書き更新しますので注意してください。

  • パスワードは必須ではありませんが、セキュリティ保護のためユーザ作成時に設定することを推奨します。ディレクトリ認証機能を使用するユーザはディレクトリサービスで認証を行うため、パスワードの設定は不要です。

  • ユーザ情報一括登録ファイルのユーザDNを省略した場合は、雛形ユーザの設定にかかわらず、ユーザDNの削除とディレクトリ認証のチェックを外します。

次のように記述します。


例)
作成済みユーザ:userA,userB
userA:接続アイコンFNASV01を所有
userB:接続アイコンFNASV01,FNASV02を所有


<雛形ユーザ名>,<接続アイコン名>,<ユーザ名>,<パスワード>,<プロファイル名(ディスプレイ)>,<プロファイル名(プリンタ)>,<LU名(LU1)>,<LU名(LU2)>,<LU名(LU3)>,<LU名(LU4)>,<LU名(プリンタ)>,<初期マクロ(LU1)>,<初期マクロ(LU2)>,<初期マクロ(LU3)>,<初期マクロ(LU4)>,<関連付け認証ユーザ名>,<所属グループ>,<ユーザDN>

userA,FNASV01,user1,pass1,6680標準,6685標準,LUD1,LUD2,,,,macroA,,,,,group1,
userA,FNASV01,user2,pass2,6680標準,6685標準,LUDA,LUDB,,,,macroB,macroD,,,,,
userB,FNASV01,user3,pass3,6680標準,,,,,,,macroC,,,,group1,
userB,FNASV02,user3,pass3,6680標準,6671標準,LU01,,,,LU-P,macroC,,,,group1,
userA,FNASV01,user4,pass4,6680標準,,,,,,,,,,,group1,”cn=user,o=fujitsu,c=com”

ユーザ情報一括登録ツール/ユーザ情報の登録実行結果:
user1:接続アイコンFNASV01を作成
user2:接続アイコンFNASV01を作成
user3:接続アイコンFNASV01, FNASV02を作成
user4:接続アイコンFNASV01を作成, ディレクトリ認証機能を使用

注意

  • 記述する情報の項目位置(記述順)は変更しないでください。

  • テキストエディタによりユーザ情報一括登録ファイルを作成する場合は値を設定しない項目があっても区切り文字(カンマ)は省略しないでください。

  • 1ユーザに複数の接続アイコンを登録する場合は複数行に接続アイコン名分の情報を記述してください。1ユーザに複数の接続アイコンを登録する場合、必ず同じ雛形ユーザを指定してください。

  • Microsoft® Excelを利用して編集する場合は、各項目をダブルクォートで囲まないでください。

  • テキストエディタにて編集時、項目によっては異なる動作を行います。

    • 各項目をダブルクォートで囲った場合は文字として扱われずに無視されます。
      例)”user” → user

    • 各項目の設定値にカンマ、セミコロンは利用できません。
      ただし、「ユーザDN」「関連付け認証ユーザ」については以下の記述に従ってください。

      • ユーザDN:項目値でカンマを使用するため、項目をダブルクォートで囲みます。
        例)”cn=user1,o=fujitsu,c=com”

      • 関連付け認証ユーザ:複数指定する場合はセミコロンでユーザ名を区切ります。
        例)user1:user2:user3


ユーザ情報一括登録ファイルに記述する項目

ユーザ情報一括登録ファイルに記述する各項目について説明します。

雛形ユーザ名:

WSMGR for Webを使用するユーザを登録する場合に、ユーザ情報一括登録ファイルの指定項目以外を参照するユーザ名を半角換算64文字以内で指定します。
雛形となるユーザはあらかじめ管理ツールより作成しておく必要があります。
ユーザ情報のファイル出力を実行した場合、当項目は出力されません。

接続アイコン名:

雛形ユーザに登録されている接続アイコンの中から、ユーザが使用可能な接続アイコン名を半角換算64文字以内で指定します。
接続アイコンの名称変更は行いません。

注意

  • 接続アイコンをユーザへ新規に関連付けたい場合、すでに関連付いた接続アイコンの情報変更する場合に指定します。

  • 1ユーザに複数の接続アイコンを登録する場合は複数行に接続アイコン名分の情報を記述してください。また、必ず同じ雛形ユーザを指定してください。

ユーザ名:

ユーザ情報を登録するユーザの名前を半角換算64文字以内で指定します。
ディレクトリ認証機能を利用する場合は、ユーザ名をディレクトリユーザ名と同一にする必要があります。
(→「第14章 ディレクトリ認証機能」参照)

パスワード:

ユーザに対するパスワードを半角換算64文字以内で指定します。
パスワードをクリアする場合はクエスチョンマーク(半角1文字)を指定してください。

注意

ディレクトリ認証機能を利用するユーザにはパスワードを指定しないでください。

参考

WSMGR for Webのユーザパスワードポリシーが設定されている場合、新規ユーザ作成やユーザ更新時のパスワードポリシーは以下の設定となります。

  • ユーザ作成時および、ユーザ更新でパスワードを変更した場合は、当該ユーザのパスワード有効期間の開始日が再設定されます。パスワードの長さチェックは行いません。

  • ユーザ作成時および、ユーザ更新で雛型ユーザを指定した場合は、雛型ユーザに設定されたパスワードポリシー(ユーザは次回ログオン時にパスワードの変更が必要、パスワードを無期限)が常に引き継がれます。

プロファイル名(ディスプレイセッション):

雛形ユーザに登録されているプロファイルからディスプレイセッションで使用するプロファイル名を半角換算64文字以内で指定します。
プロファイルの名称変更は行いません。

プロファイル名(プリンタセッション):

雛形ユーザに登録されているプロファイルからプリンタセッションで使用するプロファイル名を半角換算64文字以内で指定します。
プロファイルの名称変更は行いません。

LU名(ディスプレイLU1):

接続アイコンのディスプレイLU1に設定するLU名を半角換算249文字以内で指定します。LU1を使用する場合、あらかじめ管理ツールより雛形ユーザに登録されている接続アイコンにディスプレイLU1の情報を設定しておく必要があります。また、接続先のLUを特定しない場合はここでLU名を設定しないでください。
(→「8.2.11 接続のプロパティ」参照)

LU名(ディスプレイLU2):

接続アイコンのディスプレイLU2に設定するLU名を半角換算249文字以内で指定します。LU2を使用する場合、あらかじめ管理ツールより雛形ユーザに登録されている接続アイコンにディスプレイLU2の情報を設定しておく必要があります。また、接続先のLUを特定しない場合はここでLU名を設定しないでください。
(→「8.2.11 接続のプロパティ」参照)

LU名(ディスプレイLU3):

接続アイコンのディスプレイLU3に設定するLU名を半角換算249文字以内で指定します。LU3を使用する場合、あらかじめ管理ツールより雛形ユーザに登録されている接続アイコンにディスプレイLU3の情報を設定しておく必要があります。また、接続先のLUを特定しない場合はここでLU名を設定しないでください。
(→「8.2.11 接続のプロパティ」参照)

LU名(ディスプレイLU4):

接続アイコンのディスプレイLU4に設定するLU名を半角換算249文字以内で指定します。LU4を使用する場合、あらかじめ管理ツールより雛形ユーザに登録されている接続アイコンにディスプレイLU4の情報を設定しておく必要があります。また、接続先のLUを特定しない場合はここでLU名を設定しないでください。
(→「8.2.11 接続のプロパティ」参照)

LU名(プリンタLU):

接続アイコンのプリンタLUに設定するLU名を半角換算249文字まで指定以内で指定します。プリンタLUを使用する場合、あらかじめ管理ツールより雛形ユーザに登録されている接続アイコンにプリンタLUの情報を設定しておく必要があります。また、接続先のLUを特定しない場合はここでLU名を設定しないでください。
(→「8.2.11 接続のプロパティ」参照)

初期実行マクロ名(ディスプレイLU1):

雛形ユーザに登録されているリソースの中から、接続アイコンのディスプレイLU1に設定する初期実行マクロ名を半角換算60文字以内で指定します。

初期実行マクロ名(ディスプレイLU2):

雛形ユーザに登録されているリソースの中から、接続アイコンのディスプレイLU2に設定する初期実行マクロ名を半角換算60文字以内で指定します。

初期実行マクロ名(ディスプレイLU3):

雛形ユーザに登録されているリソースの中から、接続アイコンのディスプレイLU3に設定する初期実行マクロ名を半角換算60文字以内で指定します。

初期実行マクロ名(ディスプレイLU4):

雛形ユーザに登録されているリソースの中から、接続アイコンのディスプレイLU4に設定する初期実行マクロ名を半角換算60文字以内で指定します。

関連付け認証ユーザ名:

簡易シングルサインオン機能を使用してログオンを行う場合に、WSMGR for Webユーザと関連付ける認証ユーザ名を指定します。1つの関連付けユーザ名長が半角換算20文字以内、かつ、関連付けユーザ数が20ユーザ以内で指定します。複数のユーザを指定する場合はセミコロンで区切って記述してください。
(→「8.2.6 新しいユーザを作成する」参照)

注意

  • 本ツールによる関連付け認証ユーザ(IIS認証ユーザ、HTTPヘッダ認証ユーザ)の存在確認はしません。設定した関連付け認証ユーザが存在しない場合は、簡易シングルサインオン動作となりません。

  • ユーザのプロパティで「簡易シングルサインオン」にチェックがされていない場合は、簡易シングルサインオン動作となりません。あらかじめ雛形ユーザのプロパティで「簡易シングルサインオン」にチェックをしてユーザを登録することで、簡易シングルサインオン動作が可能になります。

  • 「簡易シングルサインオン」をチェックしたユーザ情報の登録時に、関連付け認証ユーザが、すでに他のユーザ情報に関連付けられている二重登録の場合や、ユーザ情報一括登録ファイルで関連付け認証ユーザ名を重複指定した場合は設定されません。

所属グループ:

ユーザが所属するグループ名を半角換算64文字以内で指定します。
グループはあらかじめ管理ツールより作成しておく必要があります。

ユーザDN:

WSMGR for Webユーザ名に関連付けるディレクトリユーザ名のユーザDNを半角換算512文字以内で指定します。ユーザDNは指定値にカンマを含むため、編集にテキストエディタを使用した場合は必ずダブルクォートで囲んで記述してください。
(→「第14章 ディレクトリ認証機能」参照)

ユーザDNの指定時は、関連するユーザプロパティの設定も同時に変更されます。

関連する設定

変更内容

ディレクトリ認証

有効になります。

自動ログオン

「初回のみユーザ名を入力」以外が設定されている場合は無効になります。

簡易シングルサインオン

無効になります。

注意

  • ユーザ情報一括登録ファイルはパスワード情報が含まれるファイルです。本ツールを使用するWSMGR for Webサーバはユーザアカウントのパスワード設定などによりセキュリティ対策を施し、本ツールの不正使用やユーザ情報一括登録ファイルへの不正な参照を防ぐよう十分に注意してください。

  • ユーザ情報一括登録ファイル内でユーザDNが重複指定されている場合は、ユーザDNは設定されません。

参考

ディレクトリ認証機能の利用時、ユーザ名とユーザDNに指定する情報はあらかじめ利用するディレクトリサービスより取得してください。
Active Directoryで情報を取得する場合は、CSVDEユーティリティ、LDIFDEユーティリティなどのActive Directoryで用意されているツールが利用可能です。