各ノードのセットアップの手順について説明します。
セットアップの手順は、以下の表に従って実施してください。
ノード名 | セットアップの手順 | 留意事項 |
---|---|---|
正センタマスタノード | システムの環境設定 Connection Managerのセットアップ Symfoware Serverのセットアップ データベース定義とデータの創成 DBミラーリングシステムのセットアップ Active DB Guardのセットアップ |
|
正センタアプリケーションサーバ | Connection Managerのセットアップ | |
正センタミラーノード | システムの環境設定 Connection Managerのセットアップ Symfoware Serverのセットアップ データベース環境の複写 DBミラーリングシステムのセットアップ |
|
副センタマスタノード | システムの環境設定 Connection Managerのセットアップ Symfoware Serverのセットアップ データベース環境の複写 DBミラーリングシステムのセットアップ Active DB Guardのセットアップ |
|
副センタアプリケーションサーバ | Connection Managerのセットアップ | |
副センタミラーノード | システムの環境設定 Connection Managerのセットアップ Symfoware Serverのセットアップ データベース環境の複写 DBミラーリングシステムのセットアップ |
|
参照
セットアップを行う際は、以下のマニュアルを併読してください。
Symfoware Serverのセットアップの詳細は、“セットアップガイド”を参照してください。
Active DB Guardのセットアップの詳細は、“Active DB Guard 設計・セットアップガイド” を参照してください。
データベース二重化/Mirroring Controllerのセットアップの詳細は、“データベース二重化導入運用ガイド”または“Mirroring Controller セットアップガイド” を参照してください。
Connection Managerのセットアップの詳細は、“Connection Manager ユーザーズガイド”を参照してください。
操作の手順
環境変数の設定
以下の環境変数を設定します。
正センタと副センタ、それぞれのマスタノードと正センタミラーノードの環境変数が一致するように設定してください。
Symfoware Serverの環境変数
Symfoware Serverを利用する上で必要な環境変数を設定してください。
Mirroring Controllerの環境変数
Mirroring Controllerを利用する上で必要な、以下の環境変数を設定してください。
[Solarisの場合]
環境変数PATHに、/opt/FJSVsymdx/binを追加
環境変数LD_LIBRARY_PATHに、/opt/FJSVsymdx/libを追加
環境変数LD_LIBRARY_PATH_64に、/opt/FJSVsymdx/libを追加
[Linuxの場合]
環境変数PATHに、/opt/FJSVsymdx/binを追加
環境変数LD_LIBRARY_PATHに、/opt/FJSVsymdx/libを追加
カーネルの編集
以下の値を求める概算式に、“同時に実行するActive DB Guardのコマンド数”と“同時に実行するMirroring Controllerのコマンド数”を加算してください。概算式は、“セットアップガイド”を参照してください。
クライアント多重度
クライアントプロセス多重度
同時に実行するMirroring Controllerのコマンド数は、以下の式から算出します。
同時に実行するMirroring Controllerのコマンド数 = 15 + 監査対象のデータベーススペース数 + 利用者が同時に実行するコマンド数
システムの時刻合わせ
OSの時刻合わせ機能などを使用して各ノードのサーバの時刻を合わせてください。
許容誤差範囲は、1秒程度です。
許容誤差範囲を超えるような時刻のずれがあると、運用中に異常が発生する場合があります。
ポート番号の定義
DBミラーリングシステムがノード間でデータベース監視や管理情報のやり取りを行うために、ポート番号を定義する必要があります。
正センタマスタノードのポート番号は、/etc/servicesファイルにサービス名とポート番号を指定することにより定義します。
また、正センタミラーノードのポート番号は、DBミラーリング動作環境ファイルに定義します。
/etc/servicesファイル
サービス名 ポート番号/プロトコル
サービス名は、「“RDBシステム名”-symdx」を指定します。ただし、RDBシステム名を付けない運用の場合は、「RDBII-symdx」を指定します。
ポート番号は、1024~65535(推奨値:1024~32767)の範囲で、未使用の値を指定してください。
プロトコルは、tcpを指定します。
システムログの環境設定
モニタデーモンはシステムログのfacilityおよびlevelとして、以下を使用しています。
システムログに以下のfacilityのすべてのlevelが出力されるように、システムログの設定ファイルを編集してください。
facility : daemon
level : err,warning,info
システムログの/etc/syslog.confファイルの設定例を以下に示します。
[Solarisの場合]
システムログの設定ファイルは、以下を使用します。
/etc/syslog.conf
システムログの設定ファイルの記述例を以下に示します。
daemon.info /var/adm/messages
[Linuxの場合]
システムログの設定ファイルは、以下を使用します。
RHEL-AS4およびRHEL5の場合:/etc/syslog.conf
RHEL6の場合:/etc/rsyslog.conf
システムログの設定ファイルの記述例を以下に示します。
daemon.info /var/log/messages
操作の手順
マスタノード、ミラーノードのセットアップ
正センタマスタノードでのConnection Managerの環境設定は、フェイルオーバ運用と同じ設定を行います。
動作環境ファイルの編集
環境変数の設定
ポート番号の定義
システムログの環境設定
参照
セットアップの詳細は“Connection Manager ユーザーズガイド”を参照してください。
アプリケーションサーバのセットアップ
アプリケーションサーバでのConnection Managerの環境設定は、フェイルオーバ運用と同じ設定を行います。
カーネル編集
APC動作環境ファイルのRDBシステム名の設定
システムログの環境設定
環境変数の設定
<APC動作環境ファイルの設定例>
RDBSYSTEM = (dup,DBSVR1,26551,26700,DBSVR2,26551,26700) RDBCHECK = (dup,20,25) SQLSERVER = (sqlsvr1,DB1,dup) SQLSERVER = (sqlsvr2,DB1,dup) APCCORE = /opt/FJSVapccm/etc/apccore APCPRJCODE = 0xac
参照
セットアップの詳細は“Connection Manager ユーザーズガイド”を参照してください。
操作の手順
正センタマスタノード
Symfoware Serverのセットアップ手順に従い、Symfoware Server環境の作成を行います。
DBミラーリングシステム連携を行わない場合のSymfoware Serverのセットアップ手順と同じです。
ただし、RDB構成パラメタファイルの編集を行うとき、RDB構成パラメタファイルのRDBCNTNUMパラメタとRDBEXTMEMパラメタに、“同時に実行するMirroring Controllerのコマンド数”を加算してください。
正センタミラーノード、副センタマスタノード、副センタミラーノード
Symfoware Serverのセットアップ手順に従い、Symfoware Server環境の作成を行います。
DBミラーリングシステム連携を行わない場合のSymfoware Serverのセットアップ手順手順から、RDBディクショナリおよび監査ログデータベースの作成を除いたものとなります。
以下に、各ノードのセットアップ手順の補足事項を示します。
カーネル編集
正センタマスタノードと同じチューニングを行ってください。
正センタマスタノードとのディスク環境の一致
正センタマスタノードを除く、各ノードでのデータベース環境は、正センタマスタノードのデータベース資源を複写することで構築します。
そのため、正センタマスタノードと、その他のノードでデータベース資源を配置するディスク環境(パス名および権限)が一致していることが前提です。
操作の手順
Symfoware Serverのrdbstartコマンドを実行して、Symfoware Serverを起動します。
データベースの定義および、データの創成を行います。
Symfoware Serverのrdbstopコマンドを実行して、Symfoware Serverを停止します。
ポイント
セットアップを継続して実施する場合は、Symfoware Serverの停止は不要です。
操作の手順
Symfoware Serverのrdbstartコマンドを実行して、Symfoware Serverを起動します。
データベース環境の複写を行います。
正センタマスタノードと正センタミラーノードのRDBシステム名が一致する場合は、“Active DB Guard 設計・セットアップガイド”の“データベース環境の複写”の“複写元システムの手順”を参照してください。その際、複写元システムを正センタマスタノード、複写先システムを正センタミラーノードと読み替えてください。
正センタマスタノードと副センタマスタノードのRDBシステム名が一致する場合は、“Active DB Guard 設計・セットアップガイド”の“データベース環境の複写”の“複写元システムの手順”を参照してください。
正センタマスタノードと副センタミラーノードのRDBシステム名が一致する場合は、“Active DB Guard 設計・セットアップガイド”の“データベース環境の複写”の“複写元システムの手順”を参照してください。その際、複写元システムを正センタマスタノード、複写先システムを副センタミラーノードと読み替えてください。
正センタマスタノードと正センタミラーノードのRDBシステム名が一致しない場合、正センタミラーノードのデータベース環境の複写では、Symfoware Serverの起動、正センタマスタノードで利用したデータベースの定義、データ創成、およびSymfoware Serverの停止を行います。
正センタマスタノードと副センタマスタノードのRDBシステム名が一致しない場合、副センタマスタ―ノードのデータベース環境の複写では、Symfoware Serverの起動、正センタマスタノードで利用したデータベースの定義、データ創成、およびSymfoware Serverの停止を行います。
正センタマスタノードと副センタミラーノードのRDBシステム名が一致しない場合、副センタミラーノードのデータベース環境の複写では、Symfoware Serverの起動、正センタマスタノードで利用したデータベースの定義、データ創成、およびSymfoware Serverの停止を行います。
Symfoware Serverのrdbstopコマンドを実行して、Symfoware Serverを停止します。
ポイント
セットアップを継続して実施する場合は、Symfoware Serverの停止は不要です。
注意
各ノードのRDBシステム名が同じでない場合は、正センタマスタノードと同じデータベースの定義および、データの創成を行ってください。
操作の手順
注1)ロググループ数分だけ繰り返します。
注2)データベース二重化機能を使用している場合(TCP/IPによるデータ転送)は不要です。
注3)資源識別子抽出ファイルを任意の方法で転送します。
両センタのマスタノードのセットアップ
DBミラーリングシステムのRLPで使用する以下の複写用ローデバイスを、両センタのマスタノードとミラーノードに作成します。
本作業は、データベースの二重化を使用している場合(TCP/IPによるデータ転送機能)は不要です。
DBミラーリングシステムの複写元RLPの送信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写元RLPの受信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLC用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写先RLPの送信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写先RLPの受信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLC用のローデバイス
RLP名は、128バイト以内の先頭が英字で始まる英数字で指定します。
注意
両センタのマスタノードのActive DB GuardのRLPとDBミラーリングシステムの複写元RLP、DBミラーリングシステムの複写先RLPは、異なるRLP名にする必要があります。
両センタのマスタノードのDBミラーリングシステムの複写元RLPとミラーノードのDBミラーリングシステムの複写先RLPは、同じRLP名にする必要があります。
両センタのマスタノードのDBミラーリングシステムの複写先RLPとミラーノードのDBミラーリングシステムの複写元RLPは、同じRLP名にする必要があります。
DBミラーリングシステムのRLPのRLP定義ファイルは、任意のファイル名で、任意のディレクトリに配置します。
本ファイルを本項以降のセットアップにおいて使用します。
リモートコピーを利用してRERUNログ転送を行うために、両センタのマスタノードとミラーノードの間の複写用ローデバイスの対応付けを行います。
本作業は、データベースの二重化を使用している場合(TCP/IPによるデータ転送機能)は不要です。
ノード間での複写用ローデバイスの対応付けは、両センタのマスタノードとミラーノードで複写元RLPについて実施します。
本作業は、RECテンプレート作成シェルスクリプトdxrecsetvol.shにて行います。
dxrecsetvol.shでは、以下が実行されます。
ACMのswsrpsetvolコマンドによるノード間での複写用ローデバイスの対応付け
$ dxrecsetvol.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -x
等価性コピーの開始は、両センタのマスタノードとミラーノードで複写元RLPについて実施します。
本作業は、データベースの二重化を使用している場合(TCP/IPによるデータ転送機能)は不要です。
本作業は、RECテンプレート作成シェルスクリプトdxrecstartsync.shにて行います。
dxrecstartsync.shでは、以下が実行されます。
ACMのswsrpsetvolコマンドによるノード間での複写用ローデバイスの対応付け
$ dxrecstartsync.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -m s -x
等価性コピーを開始したのち、等価性コピーの状態を確認します。
本作業は、RECテンプレート作成シェルスクリプトdxrecstat.shで行います。
dxrecstat.shでは、以下が実行されます。
$ dxrecstat.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -x
dxrecstat.shの実行結果から、“Status”欄がすべて“equivalent”となっていることを確認してください。
dxrecstat.shの実行例
$ dxrecstat.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -x Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute SRC-SV /dev/blockdev11@SRC-SV /dev/blockdev11@TARG-SV regular equivalent 100% SRC-SV /dev/blockdev12@SRC-SV /dev/blockdev12@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14311: RLM用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました SRC-SV /dev/blockdev13@SRC-SV /dev/blockdev13@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14313: RLC #1用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました SRC-SV /dev/blockdev14@SRC-SV /dev/blockdev14@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14313: RLC #2用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました SRC-SV /dev/blockdev15@SRC-SV /dev/blockdev15@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14313: RLC #3用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました
DBミラーリングシステムの動作環境や、データベースの監視・切替えに関する定義は、DBミラーリング動作環境ファイルに定義します。
DBミラーリング動作環境ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。DBミラーリング動作環境ファイルは、両センタのマスタノードとミラーノードで設定します。環境定義以外は両ノードで定義内容を一致させてください。環境定義は、両ノードの環境に合わせて編集してください。
以下のディレクトリ配下に作成してください。
/opt/FJSVsymdx/etc
以下のファイル名で作成してください。
“RDBシステム名”.dx
sysconfig.dx
Symfoware Serverの動作環境ファイルであるRDB構成パラメタファイルに、DBミラーリングシステム連携の動作環境を指定します。
本作業は、各ノードで実施します。
RDB構成パラメタファイルに記述する定義種別と定義内容を以下に示します。
BC構成パラメタファイルのパス名を1017バイト以内の絶対パス名で指定します。
DBミラーリングシステム連携は、本パラメタに指定されたBC構成パラメタファイルから、運用に必要な動作環境の定義を読み込みます。
記述形式は、以下のとおりです。
RDBBC = BC構成パラメタファイルの絶対パス名
DBミラーリングシステム連携全般の動作環境は、BC構成パラメタファイルで定義します。
BC構成パラメタファイルの編集は各ノードで実施します。
正センタマスタノードで作成したBC構成パラメタファイルを副センタマスタノードと正センタミラーノードと副センタミラーノードへ転送して、各ノードにおいて同一のファイルを使用することで、各ノードの各定義内容を一致させてください。
BC構成パラメタファイルの記述形式は、“3.1 パラメタファイルの編集”を参照してください。
BCログ管理ファイルを各ノードに作成します。
本作業は、Symfoware Serverが停止中に実施します。
rdbbclogコマンドの-Vオプションを実行し、BCログ管理ファイルが未作成である事を確認します。
“BCログ管理ファイルの状態(Status)”が“---”であることを確認します。
$ rdbbclog -V
以下にBCログ管理ファイルの確認例を示します。
BCログ管理ファイルの確認の例
[Solarisの場合]
$ rdbbclog -V Path Status /dev/rdsk/c1t16d10s5 ---
[Linuxの場合]
$ rdbbclog -V Path Status /dev_symfomc/raw01 ---
BCログ管理ファイルの作成は、rdbbclogコマンドの-Mオプションで行います。
BCログ管理ファイルは、BC構成パラメタファイルのBCLOGMANAGEパラメタに指定されたファイルまたはローデバイスに作成されます。
$ rdbbclog -M
DBミラーリングシステムのRLP動作環境ファイルの編集は、両センタのマスタノードとミラーノードの複写元RLPと複写先RLPのそれぞれで実施します。
RLP動作環境ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。
DBミラーリングシステムのRLP動作環境ファイルは、ファイル名を“DBミラーリングシステムのRLP名.env”として、BC構成パラメタファイルのRLP_FILE_PATHパラメタで指定したディレクトリに配置します。
なお、RLP動作環境ファイルは、/tmpのような一時領域には作成しないでください。
DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLMおよびRLCの作成は、両センタのマスタノードとミラーノードで実施します。
本作業は、セットアップスクリプトのdxcrtrlp.shで行います。
本作業は、Symfoware Serverが停止中に実施します。
$ dxcrtrlp.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP名' -m origin
DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLMおよびRLCの作成は、両センタのマスタノードとミラーノードで実施します。
本作業は、セットアップスクリプトのdxcrtrlp.shで行います。
本作業は、Symfoware Serverが停止中に実施します。
$ dxcrtrlp.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名' -m duplicate
Symfoware Serverのrdbstartコマンドを実行して、Symfoware Serverを起動します。
DBミラーリングシステムのRLPのBC管理DBを作成します。
本作業は、セットアップスクリプトのdxmakemndb.shにて行います。
本作業は、Symfoware Serverが起動中に実施します。
$ dxmakemndb.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP名' $ dxmakemndb.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名'
DBミラーリングシステムのRLPのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。
RERUNログ引継ぎファイルの作成は、rdbbccntfコマンドの-Iオプションで行います。
RERUNログ引継ぎファイルは、DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP動作環境ファイルのCONT_FILE_PATHパラメタに指定したディレクトリまたはローデバイスに作成されます。
UNIX系ファイルの場合は、rdbbccntfコマンドのcオプションに容量を指定して実行する必要があります。
$ rdbbccntf -I -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名' [ -c '容量']
rdbbcmapコマンドの-Eオプションおよび、-pオプションを実行してDBミラーリングシステムの複写元RLPの資源識別子を抽出し、その資源識別子抽出ファイルを両センタのマスタノードからミラーノードに転送します。
$ rdbbcmap -E -p 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP名' 'マスタノードのDBミラーリングシステムの資源識別子抽出ファイル名'
DBミラーリングシステムの複写先RLPについて、両センタのミラーノードで抽出した資源識別子抽出ファイル名を指定して、rdbbcmapコマンドの-Rオプションおよび、-pオプションを実行して資源識別子の登録および確認を行います。
$ rdbbcmap -R -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名' 'ミラーノードのDBミラーリングシステムの資源識別子抽出ファイル名'
Symfoware Serverのrdbstopコマンドを実行して、Symfoware Serverを停止します。
両センタのミラーノードのセットアップ
DBミラーリングシステムのRLPで使用する以下の複写用ローデバイスを、両センタのマスタノードとミラーノードに作成します。
本作業は、データベースの二重化を使用している場合(TCP/IPによるデータ転送機能)は不要です。
DBミラーリングシステムの複写元RLPの送信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写元RLPの受信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLC用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写先RLPの送信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写先RLPの受信用RLM用のローデバイス
DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLC用のローデバイス
RLP名は、128バイト以内の先頭が英字で始まる英数字で指定します。
注意
両センタのマスタノードのDBミラーリングシステムの複写元RLPとミラーノードのDBミラーリングシステムの複写先RLPは、同じRLP名にする必要があります。
両センタのマスタノードのDBミラーリングシステムの複写先RLPとミラーノードのDBミラーリングシステムの複写元RLPは、同じRLP名にする必要があります。
DBミラーリングシステムのRLPのRLP定義ファイルは、任意のファイル名で、任意のディレクトリに配置します。
本ファイルを本項以降のセットアップにおいて使用します。
リモートコピーを利用してRERUNログ転送を行うために、両センタのマスタノードとミラーノードの間の複写用ローデバイスの対応付けを行います。
本作業は、データベースの二重化を使用している場合(TCP/IPによるデータ転送機能)は不要です。
ノード間での複写用ローデバイスの対応付けは、両センタのマスタノードとミラーノードで複写元RLPについて実施します。
本作業は、RECテンプレート作成シェルスクリプトdxrecsetvol.shにて行います。
dxrecsetvol.shでは、以下が実行されます。
ACMのswsrpsetvolコマンドによるノード間での複写用ローデバイスの対応付け
$ dxrecsetvol.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -x
等価性コピーの開始は、両センタのマスタノードとミラーノードで複写元RLPについて実施します。
本作業は、データベースの二重化を使用している場合(TCP/IPによるデータ転送機能)は不要です。
本作業は、RECテンプレート作成シェルスクリプトdxrecstartsync.shにて行います。
dxrecstartsync.shでは、以下が実行されます。
ACMのswsrpsetvolコマンドによるノード間での複写用ローデバイスの対応付け
$ dxrecstartsync.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -m s -x
等価性コピーを開始したのち、等価性コピーの状態を確認します。
本作業は、RECテンプレート作成シェルスクリプトdxrecstat.shで行います。
dxrecstat.shでは、以下が実行されます。
$ dxrecstat.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -x
dxrecstat.shの実行結果から、“Status”欄がすべて“equivalent”となっていることを確認してください。
dxrecstat.shの実行例
$ dxrecstat.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -x Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute SRC-SV /dev/blockdev11@SRC-SV /dev/blockdev11@TARG-SV regular equivalent 100% SRC-SV /dev/blockdev12@SRC-SV /dev/blockdev12@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14311: RLM用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました SRC-SV /dev/blockdev13@SRC-SV /dev/blockdev13@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14313: RLC #1用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました SRC-SV /dev/blockdev14@SRC-SV /dev/blockdev14@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14313: RLC #2用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました SRC-SV /dev/blockdev15@SRC-SV /dev/blockdev15@TARG-SV regular equivalent 100% SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 14313: RLC #3用ブロックデバイスのREC状態確認に成功しました
DBミラーリングシステムの動作環境や、データベースの監視・切替えに関する定義は、DBミラーリング動作環境ファイルに定義します。
DBミラーリング動作環境ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。DBミラーリング動作環境ファイルは、両センタのマスタノードとミラーノードで設定します。環境定義以外は両ノードで定義内容を一致させてください。環境定義は、両ノードの環境に合わせて編集してください。
以下のディレクトリ配下に作成してください。
/opt/FJSVsymdx/etc
以下のファイル名で作成してください。
“RDBシステム名”.dx
sysconfig.dx
Symfoware Serverの動作環境ファイルであるRDB構成パラメタファイルに、DBミラーリングシステム連携の動作環境を指定します。
本作業は、各ノードで実施します。
RDB構成パラメタファイルに記述する定義種別と定義内容を以下に示します。
BC構成パラメタファイルのパス名を1017バイト以内の絶対パス名で指定します。
DBミラーリングシステム連携は、本パラメタに指定されたBC構成パラメタファイルから、運用に必要な動作環境の定義を読み込みます。
記述形式は、以下のとおりです。
RDBBC = BC構成パラメタファイルの絶対パス名
DBミラーリングシステム連携全般の動作環境は、BC構成パラメタファイルで定義します。
BC構成パラメタファイルの編集は各ノードで実施します。
正センタマスタノードで作成したBC構成パラメタファイルを副センタマスタノードと正センタミラーノードと副センタミラーノードへ転送して、各ノードにおいて同一のファイルを使用することで、各ノードの各定義内容を一致させてください。
BCログ管理ファイルを各ノードに作成します。
本作業は、Symfoware Serverが停止中に実施します。
rdbbclogコマンドの-Vオプションを実行し、BCログ管理ファイルが未作成である事を確認します。
“BCログ管理ファイルの状態(Status)”が“---”であることを確認します。
$ rdbbclog -V
以下にBCログ管理ファイルの確認例を示します。
BCログ管理ファイルの確認の例
[Solarisの場合]
$ rdbbclog -V Path Status /dev/rdsk/c1t16d10s5 ---
[Linuxの場合]
$ rdbbclog -V Path Status /dev_symfomc/raw01 ---
BCログ管理ファイルの作成は、rdbbclogコマンドの-Mオプションで行います。
BCログ管理ファイルは、BC構成パラメタファイルのBCLOGMANAGEパラメタに指定されたファイルまたはローデバイスに作成されます。
$ rdbbclog -M
DBミラーリングシステムのRLP動作環境ファイルの編集は、両センタのマスタノードとミラーノードの複写元RLPと複写先RLPのそれぞれで実施します。
RLP動作環境ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。
DBミラーリングシステムのRLP動作環境ファイルは、ファイル名を“DBミラーリングシステムのRLP名.env”として、BC構成パラメタファイルのRLP_FILE_PATHパラメタで指定したディレクトリに配置します。
なお、RLP動作環境ファイルは、/tmpのような一時領域には作成しないでください。
DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLMおよびRLCの作成は、両センタのマスタノードとミラーノードで実施します。
本作業は、セットアップスクリプトのdxcrtrlp.shで行います。
本作業は、Symfoware Serverが停止中に実施します。
$ dxcrtrlp.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名' -m duplicate
DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLMおよびRLCの作成は、両センタのマスタノードとミラーノードで実施します。
本作業は、セットアップスクリプトのdxcrtrlp.shで行います。
本作業は、Symfoware Serverが停止中に実施します。
$ dxcrtrlp.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP名' -m origin
Symfoware Serverのrdbstartコマンドを実行して、Symfoware Serverを起動します。
DBミラーリングシステムのRLPのBC管理DBを作成します。
本作業は、セットアップスクリプトのdxmakemndb.shにて行います。
本作業は、Symfoware Serverが起動中に実施します。
$ dxmakemndb.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名' $ dxmakemndb.sh -d 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP定義ファイル名' -p 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP名'
DBミラーリングシステムのRLPのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。
RERUNログ引継ぎファイルの作成は、rdbbccntfコマンドの-Iオプションで行います。
RERUNログ引継ぎファイルは、DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP動作環境ファイルのCONT_FILE_PATHパラメタに指定したディレクトリまたはローデバイスに作成されます。
UNIX系ファイルの場合は、rdbbccntfコマンドのcオプションに容量を指定して実行する必要があります。
$ rdbbccntf -I -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名' [ -c '容量']
DBミラーリングシステムの複写先RLPについて、両センタのマスタノードで抽出した資源識別子抽出ファイル名を指定して、rdbbcmapコマンドの-Rオプションおよび、-pオプションを実行して資源識別子の登録および確認を行います。
$ rdbbcmap -R -p 'DBミラーリングシステムの複写先RLPのRLP名' 'マスタノードのDBミラーリングシステムの資源識別子抽出ファイル名'
rdbbcmapコマンドの-Eオプションおよび、-pオプションを実行してDBミラーリングシステムの複写元RLPの資源識別子を抽出し、その資源識別子抽出ファイルを両センタのミラーノードからマスタノードに転送します。
$ rdbbcmap -E -p 'DBミラーリングシステムの複写元RLPのRLP名' 'ミラーノードのDBミラーリングシステムの資源識別子抽出ファイル名'
Symfoware Serverのrdbstopコマンドを実行して、Symfoware Serverを停止します。
操作の手順
注1)ロググループ数分だけ繰り返します。
注2)資源識別子抽出ファイルを任意の方法で転送します。
両センタのマスタノードのセットアップ
Active DB GuardのRLPで使用する以下の複写用ローデバイスを作成します。
Active DB GuardのRLPの送信用RLM用のローデバイス
Active DB GuardのRLPの受信用RLM用のローデバイス
Active DB GuardのRLPのRLC用のローデバイス
RLP名は、128バイト以内の先頭が英字で始まる英数字で指定します。
注意
両センタのマスタノードのActive DB GuardのRLPとDBミラーリングシステムの複写元RLP、DBミラーリングシステムの複写先RLPは、異なるRLP名にする必要があります。
正センタマスタノードのActive DB GuardのRLPと副センタマスタノードのActive DB GuardのRLPは、同じRLP名にする必要があります。
Active DB GuardのRLPのRLP定義ファイルは、任意のファイル名で、任意のディレクトリに配置します。
本ファイルを本項以降のセットアップにおいて使用します。
リモートコピーを利用してRERUNログ転送を行うために、正センタマスタノードと副センタマスタノードの間の複写用ローデバイスの対応付けを行います。
以下のローデバイスについて、複写用ローデバイスの対応付けが必要です。
正センタマスタノードのActive DB GuardのRLPの送信用RLMと副センタマスタノードのActive DB GuardのRLPの受信用RLM
正センタマスタノードのActive DB GuardのRLPの受信用RLMと副センタマスタノードのActive DB GuardのRLPの送信用RLM
正センタマスタノードのActive DB GuardのRLPのRLCファイルと副センタマスタノードのActive DB GuardのRLPのRLCファイル
正センタマスタノードと副センタマスタノードの間での複写用ローデバイスの対応付けはどちらか一方のシステムで実施します。
本作業を行う場合、事前に正センタマスタノードと副センタマスタノードで複写用ローデバイスの作成を実施しておく必要があります。
ACMのswsrpsetvolコマンドを利用し、正センタマスタノードと副センタマスタノードの間での複写用ローデバイスの対応付けを行ってください。
$ swsrpsetvol -o BOTH '複写元ボリューム名@サーバ名' '複写先ボリューム名@サーバ名'
DBミラーリングシステム連携全般の動作環境は、BC構成パラメタファイルで定義します。
BC構成パラメタファイルの編集は各ノードで実施します。
正センタマスタノードで作成したBC構成パラメタファイルを副センタマスタノードと正センタミラーノードと副センタミラーノードへ転送して、各ノードにおいて同一のファイルを使用することで、各ノードの各定義内容を一致させてください。
BC構成パラメタファイルの記述形式は、“3.1 パラメタファイルの編集”を参照してください。
Active DB GuardのRLP動作環境ファイルの編集は、正センタマスタノードと副センタマスタノードで実施します。
RLP動作環境ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。
Active DB GuardのRLP動作環境ファイルは、ファイル名を“Active DB GuardのRLP名.env”として、BC構成パラメタファイルのRLP_FILE_PATHパラメタで指定したディレクトリに配置します。
なお、RLP動作環境ファイルは、/tmpのような一時領域には作成しないでください。
Active DB GuardのRLPのRLMおよびRLCの作成は、正センタマスタノードと副センタマスタノードで実施します。
本作業は、テンプレートシェルスクリプトadgcrtrlp.shにて行います。
本作業は、Symfoware Serverが停止中に実施します。
$ adgcrtrlp.sh -d 'Active DB GuardのRLP定義ファイル名' -p 'Active DB GuardのRLP名' -m capture
Symfoware Serverのrdbstartコマンドを実行して、Symfoware Serverを起動します。
Active DB GuardのRLPのBC管理DBを作成します。
本作業は、正センタマスタノードと副センタマスタノードで実施します。
本作業は、テンプレートシェルスクリプトadgmakemndb.shにて行います。
本作業は、Symfoware Serverが起動中に実施します。
$ adgmakemndb.sh -d 'Active DB GuardのRLP定義ファイル名' -p 'Active DB GuardのRLP名'
Active DB GuardのRLPのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。
本作業は、正センタマスタノードと副センタマスタノードで実施します。
RERUNログ引継ぎファイルの作成は、rdbbccntfコマンドの-Iオプションで行います。
RERUNログ引継ぎファイルは、Active DB GuardのRLPのRLP動作環境ファイルのCONT_FILE_PATHパラメタに指定したディレクトリまたはローデバイスに作成されます。
UNIX系ファイルの場合は、rdbbccntfコマンドのcオプションに容量を指定して実行する必要があります。
$ rdbbccntf -I -p 'Active DB GuardのRLP名' [ -c '容量']
rdbbcmapコマンドの-Eオプションおよび、-pオプションを実行してActive DB GuardのRLPの資源識別子を抽出し、その資源識別子抽出ファイルを正センタマスタノードから副センタマスタノードに転送します。
$ rdbbcmap -E -p 'Active DB GuardのRLP名' '正センタマスタノードのActive DB Guardの資源識別子抽出ファイル名'
Active DB GuardのRLPについて、副センタマスタノードで抽出した資源識別子抽出ファイル名を指定して、rdbbcmapコマンドの-Rオプションおよび、-pオプションを実行して資源識別子の登録および確認を行います。
$ rdbbcmap -R -p 'Active DB GuardのRLP名' '副センタマスタノードのActive DB Guardの資源識別子抽出ファイル名'
Symfoware Serverのrdbstopコマンドを実行して、Symfoware Serverを停止します。