スクリプトから呼び出されて、作業用ファイルの削除や共用バッファの開設などを行うためのスクリプトをサブプロシジャと呼びます。
サブプロシジャには、以下があります。
サブプロシジャ名 | 処理内容 | サンプルプロシジャのファイル名 |
---|---|---|
作業用ファイルの削除用サブプロシジャ | システム用の動作環境ファイルのWORK_PATHで指定した作業用ディレクトリの作業用ファイルの削除 | /opt/FJSVsymhs/demo/HSproc.rmwork |
プレオープンするDSI用サブプロシジャ(ホットスタンバイ機能のみ) | DSIごとに、以下のどちらかの処理を行う
| /opt/FJSVsymhs/demo/HSproc.WAIT.conbf |
プレオープンしないDSI用サブプロシジャ | DSIごとに、以下のどちらかの処理を行う
| /opt/FJSVsymhs/demo/HSproc.RUN.conbf |
作業用ファイルの削除、共用バッファの開設、DSIのメモリ常駐化を行いたい場合は、各サブプロシジャの登録を運用系と待機系で行ってください。
サブプロシジャの登録は、サンプルプロシジャを以下のディレクトリ配下に複写し、環境にあわせて修正してください。
運用形態 | 複写先ディレクトリ名 |
---|---|
RDBシステム名をつける運用 | /opt/FSUNrdb2b/etc/RDBシステム名 |
RDBシステム名をつけない運用 | /opt/FSUNrdb2b/etc |
DSIのメモリ常駐化を行う場合は、プレオープンするDSI用サブプロシジャまたはプレオープンしないDSI用サブプロシジャをrdbresidentコマンドが有効になるように編集してください。
サブプロシジャの登録は、運用系のクラスタアプリケーションと待機系のクラスタアプリケーションで行います。
プレオープンするDSI用サブプロシジャは、ホットスタンバイ機能の場合のみ有効です。
サブプロシジャが動作した時のSymfoware/RDBの処理については“2.3 Symfoware Serverと状態遷移の連携について”を参照してください。
注意
DSIのメモリ常駐化を行う場合は、以下のことを注意してください。
待機系のクラスタアプリケーションでのrdbresidentコマンドの実行では、DSIのメモリへの常駐は行われません。メモリ常駐は、待機系のクラスタアプリケーションが運用系のクラスタアプリケーションに切り替わるときに行われます。また、クラスタアプリケーションの切替えは、メモリ常駐の完了と同時に完了します。
共用バッファに対応づけするDSIをメモリに常駐させることはできません。
サブプロシジャにはプレオープンするDSI用サププロシジャおよびプレオープンしないDSI用サププロシジャの2種類があり、登録方法は3通りあります。以下に登録例を示します。
RDBシステム内のすべてのDSIをプレオープンする場合(ホットスタンバイ機能を利用する場合のみ)
HSproc.WAIT.conbfを複写します。
RDBシステム内のすべてのDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われるように、HSproc.WAIT.conbfを編集します。
状態遷移時の動作を以下に示します。
運用系のクラスタアプリケーションと待機系のクラスタアプリケーションの両方で、すべてのDSIについて、共用バッファの対応づけまたはメモリ常駐化が行われます。
RDBシステム内のすべてのDSIをプレオープンしない場合
HSproc.RUN.conbfを複写します。
RDBシステム内のすべてのDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われるように、HSproc.RUN.conbfを編集します。
状態遷移時の動作を以下に示します。
運用系のクラスタアプリケーションは、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われます。待機系のクラスタアプリケーションでは、何も行われません。
待機系のクラスタアプリケーションが運用系のクラスタアプリケーションに切り替わるときに、RDBシステム内のすべてのDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われます。
RDBシステム内にプレオープンするDSIとプレオープンしないDSIが混在する場合(ホットスタンバイ機能を利用する場合のみ)
HSproc.WAIT.conbfを複写します。
プレオープンするDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われるように、HSproc.WAIT.conbfを編集します。
HSproc.RUN.conbfを複写します。
プレオープンしないDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われるように、HSproc.RUN.conbfを編集します。
状態遷移時の動作を以下に示します。
運用系のクラスタアプリケーションでは、プレオープンするDSIおよびプレオープンしないDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われます。待機系のクラスタアプリケーションでは、プレオープンするDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われます。
待機系のクラスタアプリケーションが運用系のクラスタアプリケーションに切り替わるときに、プレオープンしないDSIについて、共用バッファとの対応づけまたはメモリ常駐化が行われます。
サブプロシジャの登録操作の手順を以下に示します。
上記登録例3のサブプロシジャの登録を行う場合
cd /opt/FSUNrdb2b/etc mkdir rdbsys1 cp /opt/FJSVsymhs/demo/HSproc.WAIT.conbf /opt/FSUNrdb2b/etc/rdbsys1 cp /opt/FJSVsymhs/demo/HSproc.RUN.conbf /opt/FSUNrdb2b/etc/rdbsys1 vi /opt/FSUNrdb2b/etc/rdbsys1/Hsproc.WAIT.conbf vi /opt/FSUNrdb2b/etc/rdbsys1/HSproc.RUN.conbf
[Hsproc.WAIT.conbf] #!/bin/sh #---------------------------------------------------------------------# # Symfoware/RDB Sub procedure # HSproc.WAIT.conbf #---------------------------------------------------------------------# FILEDIR=/opt/FSUNrdb2b/etc/$RDBNAME rdbcrbf -f $FILEDIR/w_crbuf.txt rdbconbf -f $FILEDIR/w_conbuf.txt # rdbresident -mon -f $FILEDIR/w_resident.txt
備考. DSIのメモリ常駐化を行う場合は上記のコメントを外します。
[HSproc.RUN.conbf] #!/bin/sh #---------------------------------------------------------------------# # Symfoware/RDB Sub procedure # # HSproc.RUN.conbf #---------------------------------------------------------------------# FILEDIR=/opt/FSUNrdb2b/etc/$RDBNAME rdbcrbf -f $FILEDIR/r_crbuf.txt rdbconbf -f $FILEDIR/r_conbuf.txt # rdbresident -mon -f $FILEDIR/r_resident.txt
備考. DSIのメモリ常駐化を行う場合は上記のコメントを外します。